ウィング・シート(京急)/体験レポ
久々の座席指定列車の話題。
今回は、京急線のウィング・シートについて、チケットの購入から利便性・快適性などを含めて書きたいと思います。
(1)ウィング・シートとは
ウィング・シートは2019年10月26日のダイヤ改正から登場。
京急線の着席保証(座席指定)サービス。
座席指定の料金は区間にかかわらず1席300円。
既存の快特列車のうち、上下合わせて17本の列車の8両のうち1両を、着席保証サービス車両と設定をしています。
快特はこの区間では日中10分に1本走っていますが、この着席保証サービスがある列車は、40分に1本の運転間隔で来ます。
車両は別の車両が連結されているわけではなく、通常運行されている京急の車両が使われています。詳しい時間などは京急のサイトもご確認を。
(2)座席の予約方法
座席指定券の購入は、インターネットからの予約のみとなっています。
他の鉄道会社ですと、ホーム上で座席指定券を変えたりするところもありますが、京急では自社の指定券購入サイト「KQuick」のみとなっています。
あらかじめこの「KQuick」のアカウントを持ち、クレジットカード決済をしないといけない点は、ちょっと不便かもしれませんね。
また、実際にチケット購入時に感じたデメリットを以下に記しておきます。
(1)座席表を見ての購入は不可。1人分購入時のみ、窓側・通路側の指定のみ可。
(2)2人分購入時は、空きがないと席が隣同士とならない場合がある
(3)チケットを購入確定後にならないと座席番号はわからない
(4)座席番号がわかった時点で、「この席じゃやだ」「隣同士じゃないからやだ」といった場合、払戻は可能だが、払戻手数料がかかってしまう(60円)
(5)払戻しができるのは発車時刻の30分前まで
(6)購入ができるのは当日のみ。前日に購入することはできない
(7)列車の変更をする場合は、いったん払戻しをするしかない。
ほとんどの項目は、(1)に紐づいてくるんですが、西武線の座席指定券予約システムSmoozと比べると、自由度が低いです。
もちろんまだこのシステムが始まって半年も経ってないので、そこまでわがままを言えないんですが、やりづらさを感じました。
今後、充実していくといいですね。
ちなみに上記画面になるともうすでに購入完了となっており、払戻しを行うと手数料が発生します。
(3)座席について
ウィング・シートは、京急線で走る2100形という車両が使用されています。
全車両がクロスシート(車端部はボックスシート)になっていて、旅情を感じされる構造になっています。
残念なことはその座席同士の狭さ(シートピッチ)
ちょっと窮屈に感じます。
また、座席にはドリンクホルダーやポケット、コート掛けなどはありません。
また窓枠部分も斜めになっていて、ペットボトルやコーヒーなどを置くことができません。
この「窓枠部分が斜めになっている」ってのが盲点で、先日スタバのコーヒーを持って乗りましたが、「とりあえず置いておく」ができなくて、非常に不便を感じました。(写真ではわかりづらいですが)
お客さんがここにものを置かないようにし、折り返し運転をするときに手間をなくすための、防止策だとは思いますが、不便でした。
(4)実際の車両やホームの案内について
写真は品川駅での様子。ホーム上の地面(足元)・ホームの安全柵にはウィング・シートの乗車位置案内や掲示物はあるものの、人がすでに並んでいるとわかりづらい雰囲気です。
2100系は2ドア車両。
乗車できるのは、片方の1カ所。
片側には幕がドアに取り付けられていて、乗降ができない旨が書かれています。
このシートに乗らない一般のお客さんは、わかっている人は並びませんが、知らない人は普通に乗ろうとしている姿を見かけました。
まぁ始まって半年まだ経ってないので、仕方ないですけどね。
西武線・メトロ線のSトレインも、いまだに知らずに乗ろうとしたり、誤って乗ってしまって、大変なことになっているお客さんを見かけます。
ちなみに乗車時は、ドアのところで係員の人がいるので、その人にチケットを購入した旨の画面を見せる形になります(下記)。
(5)快適性・利便性について
京急線の快特は京急川崎〜横浜〜横須賀中央駅あたりが比較的混みます。
時間によってはドア付近が混雑するので、途中駅から快特に乗る場合は座れないことがほとんどです。
取材した日の実際の混雑状況について触れておきます。
行きが品川12時前、横浜12時16分発。
京急川崎・横浜あたりからは、ウィング・シート以外の車両、特にウィング・シート車両の両隣りの車両は結構混雑していました。
しかしながらウィング・シートはガラガラ。
上りは一番最後の便で、三崎口を16時前に発車、横浜16:45頃の電車。
こちらは途中の横須賀中央駅からかなりの乗車があり、両隣の車両の混雑度はかなりやばかったです。
ウィング・シートの車両は、座席の半分程度が埋まっていたかなぁという雰囲気でした。
昨今のウィルス感染のことを考え、なるべく空いている車両に乗りたい方や、荷物が多い方、お子様連れの方などは、ぜひお勧めします。
ただそういったことにこだわらない方、途中駅から乗るわけではないような方は、指定席のある列車を狙って乗らなくてもいいのかなと思います。
ちなみに、ウィング・シートの車両の両隣りの車両はどうしても混みます。
これはJRの上野東京ラインや湘南新宿ラインとかの普通列車グリーン車と同じことですよね。
なので、他の車両についてはもっと空いているかもしれません。
そんなわけで、今日は京急線の話題でした。
使ってみた方、また沿線の方、もっと詳しく知りたい方など、ぜひコメントをいただければと思います。
これ以外にも、座席指定列車やグリーン車の話題を以下の通り書いていますので、合わせてご覧ください。
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