三井寿をコーチする

湘北高校の三井にアドバイスするならば、『コーナーへあわせろ！』です。生粋のシューターである三井の３ポイントをいかすための様々なスクリーンプレーや新たなセットオフェンスは今後に準備していくとして、現時点のフリーランスオフェンスでより三井のシュートチャンスをつくっていくためには、やはりコーナーへあわせることがとても大切です。このプレーは非常にシンプルかつ万能なので、チームメイトとの連携も取りやすいはずです。三井にパスがまわらないように相手ディフェンスがコーナーまでフェイスガードで守ってくるような場合は、その分全体のスペースが広くなるので、チームメイトの１対１を助ける効果にもつながります。

1. 赤木剛憲へのあわせ

ローポストの赤木にパスを入れたら、三井は自分のディフェンスの動きを見てコーナーへあわせます。ローポストにパスが入った場合、ウィングのディフェンスはオープンスタンスをとり、ウィングとポストの両方を守れるように動くことが多いので、三井がコーナーへ動くことで３ポイントのシュートチャンスをつくることができます。

1. 赤木剛憲へのあわせ

2. 桜木花道へのあわせ

ガードの宮城からハイポストの桜木へパスされたら、まず桜木にゴールの方を向かせます。桜木がゴールへ向くタイミングで赤木はゴール下でハイローを狙い、流川はコーナーへあわせます。海南戦での痛恨のパスミスにトラウマがある桜木は赤木へのパスを躊躇し、流川へアシストパスをすることは絶対にないでしょう。このタイミングで三井がコーナーにあわせることで、桜木は視野に入った三井へのパスを選択することが予想され、必然的に３ポイントのシュートチャンスをつくることができます。

2. 桜木花道へのあわせ

3. 流川楓へのあわせ

ガードの宮城からウィングの流川へパスされたら、まず三井は流川の様子をしっかりと見ます。流川がスペースをよく見てベースライン側へアタックしようとドリブルをついたら、三井はすかさずコーナーへあわせます。流川は半ば強引にシュートへ持ち込む傾向がありますが、その流川の視野の正面に三井がしっかりと入っておくことで、キックアウトのパスから３ポイントのシュートチャンスをつくることができます。

3. 流川楓へのあわせ

4. 宮城リョータへのあわせ

ガードの宮城がスペースをよく見て左側へアタックしようとドリブルをついたら、三井はすかさずコーナーへあわせます。宮城は自分がシュートへ持ち込むよりも、ディフェンスをしっかりと引きつけてからのキックアウトで、三井の３ポイントシュートにナイスアシストをしてくれるはずです。

4. 宮城リョータへのあわせ

三井が徹底すべきことは、チームメイトの動きにあわせて動きだすことと、常にコーナーには三井が待っているという信頼感をチームメイトに与え続けることです。このプレーによって、チームメイトの１対１を助けることにもつながりますし、自身の３ポイントシュートのチャンスをたくさんつくりだせるはずです。