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【注意】練習メニューの〇〇は高すぎても低すぎても練習効果は下がります。

こんにちは、上達力向上ラボのさとしです。
今回は、
「練習メニューを組むときは、ここを高すぎたり低すぎたりしないように気をつけてね」
というポイントを1つ解説します。

結論から言うと、高すぎても低すぎてもいけないのは、
練習メニューの"難易度"
です。

というのは、課題の難易度をまちがえている場合、つぎのようなデメリットがあるからなんですね。

練習の難易度設定をミスったときに起こるデメリット

練習メニューの難易度設定をまちがえたときに起こるデメリットは大きく2つ。

1.練習効果が落ちる
2.モチベーション下がる

コロンビア大学の実験では、
被験者にスペイン語の単語を英単語に直す課題を、
・めちゃ難しい
・なんとかできるくらい
・めちゃ簡単
の3つの難易度に分けて行ってもらい、どの難易度のときに1番集中力続くのか調べたところ、
「なんとかできそうなくらい」の難易度がいちばん良く、ほかの2つは集中力が落ちてしまうことが分かりました。

こうなった理由は、
・難しすぎるとあきらめてしまい集中できない
・簡単すぎると退屈になり集中できない
・なんとかできるくらいだと適度に達成感が得られてモチベーションが上がり、集中できる

からだそうな。

たしかに、RPGゲームで、
・最初からラスボス級の強敵が出てくる
・逆にずーっとザコ敵しか出てこない
みたいだったら、やりたくなくなりますよね。

ちょっとずつ、ちょうどよく難易度が上がっていくから、成長を実感できるし、もっとやりたいと思えるわけです。

難易度設定に使えるざっくりした目安は?

さきほど、モチベーション維持には
「なんとかできるぐらい」
が一番いいという話をしましたが、
これだと表現としてざっくりしすぎてますよね。

では、具体的な数値ならどのくらいかと言えば、
大体86%の成功率になるような難易度
となります。

これは、アリゾナ州立大学の研究で、
「勉強の際に1番定着率が良くてモチベーションの高まる難易度を調べたところ、86%の正解率になるくらいの難易度が最適だった」
と言う結果に基づいております。

この研究では勉強を取り上げているので、運動系のスキルにも同じ数値を使えるとは言えないんですが、1つの目安にはなるかなと。

具体的なものが出てきたら追って報告します。

私生活だと意外に難易度設定ミスしがち

ここまでの話を聞いて、
「まあ、当たり前の話だな」
と感じた方は多いと思います。

では、
「あなたは私生活で実践できていますか?」
と言われたらどうでしょう?
自信を持ってYESと言えるでしょうか?

・勉強で最初から難しい参考書を買って挫折
・楽器で最初から難しい曲に挑戦して挫折
・スポーツで最初から高度な技術をやろうとして挫折(場合によっては故障)

と、背伸びしすぎてしまったり、

・「この仕事簡単だからこれだけずっとやってよう」と考えてたら飽きてきてどんどん効率が下がってしまった

みたいに、と思う人は結構いるのではないでしょうか?

思い当たる方はぜひ、練習の難易度設定を見直してみてください。

そんなわけで今回は、
・練習には最適な難易度設定が大事!
・難しすぎても簡単すぎても効率は下がる!
・難易度の目安は「なんとかできる」と感じられるくらい(86%くらいの成功率になるような難易度)

というお話でした。

参考になれば幸いです。

(参考文献)
https://doi.org/10.1038/s41467-019-12552-4

https://doi.org/10.3758/s13421-016-0589-8


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