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「風邪ぐすり」と「哲学」

クスリを反対から読むと「リスク」になります。
効果のある薬には必ず副作用といった危険もあるということでしょうか。

一方、哲学はどうでしょう?

「てつがく」をさかさまから読むと「くがつて」
…くがつ…て,苦学…いや,…九月…手…くっ

……

今日は風邪ぐすりと哲学について考えてみました。

哲学

哲学をかじっておけば,告白した女の子から「私のどこが好きなの?」と聞かれたとき役に立つかもしれません。

そんな場面で万が一にも「顔が好き」とか「お尻が好き」なんて素直(?)に口を滑らしたら大変なことになります。

哲学に慣れ親しんでいれば,うまく切り返すことができるでしょう。

「えっと,そもそも「君が好き」というのはどういうことか考えてみようよ。確かに「君」というのは,見ることも触れることもできる物理的な存在だ。だからといって,君の体が目当てだというわけじゃない。僕にとって「君」という概念は肉体のみならず,目で見ることのできない「君という自我」も含め総体を指しているんだ。「君のどこか」という特定の部位を好きなのではなく総体としての君のことが好きなんだ。そして「好き」というのはこの場合…」

もっとも,それなら「お尻が好き」と言ったほうがマシ,という意見もありそうです(笑)

風邪ぐすり

ところで,「風邪薬」という薬は存在しません。

風邪というのは正確には「風邪症候群」といって、感染した病原体によって気道で炎症が起こる疾患の総称です。

原因となる病原体のほとんどがウイルスで、その数は200種類以上。さらに同じウイルスでも型がいくつもあり,それも年々変異を起こします。症状からウイルスを特定し,有効な薬を見つけることはとても困難です。

風邪ウイルスを最終的にやっつけてくれるのは人体の免疫機能です。病原体の種類に関わらず,感染すると全力で立ち向かってくれます。

人体の免疫機能が働きはじめると,その結果として喉が痛くなったり熱が出たりします。一般的に「風邪ぐすり」と呼ばれているのは,これらの症状を緩和するだけの薬です。つまり風邪を治す「風邪薬」というのはないということになります(少し哲学的ですね)


風邪ぐすりと哲学

とはいえ実際には,女の子を口説くために哲学は必要ありません。同じく,風邪を治すのに風邪薬は不要です。場合によっては邪魔になることもあります。じゃあ,それらはなんの役に立つというのでしょう。

「哲学」に強くても気になるあの子を口説き落とせるかとうかはわかりません(むしろ…笑)しかし,哲学することで少しだけ「好き」という自分の気持ちについて深く考えることができます。

ウイルスを退治するわけではない「風邪ぐすり」では風邪は治りません。でも,ツライ症状を緩和して気持ちをいくらか楽にしてくれます。

つらい風邪のときも女の子を口説くときも,大抵は心にも体にも余裕なんてありません。そんなとき,風邪ぐすりや哲学は心にほんの少しだけ余裕を持たせてくれます。心の余裕が結果的に,問題解決につかながったり,やる気を出させれくれたりするものです。

「風邪ぐすり」も「哲学」も,それ自体は問題解決にはなりません。かといって、役に立たないわけでもありません。風邪ぐすりも哲学も「使いどころと使いよう」ではないでしょうか。

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