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【コスパ至上主義】って何?自分の価値観としてのコスパを追求する

コスパ至上主義という謎のキーワードを見かけました。何となく分かるようで、考えてみるとよくわかりません。

コスパはコストパフォーマンスで、至上主義というのは最高のって意味です。だから、「コスパを最高のものとする主義」ってことでしょうか?

コスパ至上主義という言葉を使っている人の頭の中をちょいと覗いてみます。それから、自分の考えをちょこっとまとめてみようと思います。

至上主義ってなに

至上主義って何でしょう。

白人至上主義、自文化至上主義、男性至上主義、初恋至上主義(笑)、芸術至上主義、教皇至上主義などいろいろな至上主義があります。実はこれらの至上主義はには、共通点があります。それは、比較対象が有り、反証を挙げられることです。

白人至上主義というのは、どういうことでしょうか。白人以外の人にも価値はある、と反論してみるとはっきりします。どうでしょう、白人以外の人には価値はありますか?あると考える方が多いのではないでしょうか。

コスパ至上主義であれば、コスパの低いものが比較対象だということでしょうか。では、コスパ至上主義の反証をあげてみると、コスパの低い事にも価値があるとなります。

しかし、コスパが低いことに価値があるでしょうか?

最初に感じた違和感は、このあたりです。先に意見のべると、コスパの低いことには価値はないと思います。いやいやそれこそが、コスパ至上主義ではないかという意見が聞こえてきそうです。しかし、コスパというのは、比較の概念で、視点や切り口のように使えます。そもそも価値を判断するための考え方です。(正義かどうかという意味はなく)

どうやら「至上主義」という言葉には、逆説的に「良いことではない」というニュアンスが含まれているように思えてきました。つまり、コスパ至上主義=コスパが高いは悪いこと、という意味合いです。

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コストパフォーマンスとは

共通認識をすりあわせておきましょう。

コスト(費用)に対するパフォーマンス(効果)を比較する際に使う言葉です。費用対効果といったりします。

コストパフォーマンスが高い=同じ費用でパフォーマンスが高い
コストパフォーマンスが低い=同じ費用でパフォーマンスが低い

もちろん逆に同じパフォーマンスであった場合、コストの低いほうがコスパが高いことになります。このように、コスパというのは、複数対象を比較するための概念のことです。

コスパの高いことは悪い=コスパ至上主義

コスパ至上主義という言葉を使う人の、説明に耳を傾けてみます。

・コスパの説明

500円の定食と700円の定食があります。満足度は500円のほうが高かった場合、500円の定食のほうがコスパが高いといいます。そして、それは値段の高い低いではなく、満足度であり、価格に見合う価値が有るかどうかだと続きます。

もし、特定の栄養価や、カロリーというパフォーマンス(効果)の比較であればよくわかります。同じパフォーマンスであればコストの低いほうがコスパがいいからです。

しかし、この説明ではパフォーマンスを「満足度」としています。となると、主観に支配されることになります。つまり、ある人にとって500円の定食のほうがコスパが高く、別な人にとっては700円の定食のほうがコスパが高いということになります。

ただの説明不足かもしれません。しかし、パフォーマンスを感覚的なものに設定すると、体験する人によって結果がかわるのです。

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・コスパ至上主義の説明

コスパ至上主義とは、常識やブランドといった、見えないものにたいする価値観ではないといいます。価格や品質などの、可視化できる価値を重視する考え方だと説明されています。

しかし、常識やブランドといった目に見えない付加価値にも、人を十分に満足させる力があると思いませんか?何をパフォーマンス(効果)にするかで、結果が変わってくるはずです。

・コスパが良いというニュアンスの説明

コスパが良いというのは、自分は情報強者であるという自慢なといいます。他社に対してマウントを取る行為であると説明したりします。さらに、コスパで選ぶということは、自身の価値観のなさの言い訳だと続きます。

SALEで安く購入しただとか、特典で入手したなどの自慢であれば、コストが価格で、パフォーマンス(効果)は満足ということになります。やはり、ここでも人によって変動するパフォーマンスが設定されています。

さらに、コスパで選ぶというのも、立派な判断基準であり価値観です。批判をする側が別な価値観を持っているというだけのことです。

食べ物のコストパフォーマンス

コストパフォーマンスという考え方を使っていきます。

・カロリー摂取の食事としてのコスパ

カロリー摂取のコスパを考えると、菓子パン、ラーメン、コンビニ弁当が上位にランクインしてきます。コストは価格と入手のしやすさ、パフォーマンス(効果)は摂取カロリーとなります。これらはコストが低くてパフォーマンス(効果)が高い食べ物といえます。

・生活習慣病対策の食事としてのコスパ

菓子パン、ラーメン、コンビニ弁当は、生活習慣病対策としてのコスパはどうでしょう。ここではコストを価格と入手のしやすさ、パフォーマンス(効果)は生活習慣病の予防となります。

価格も安く、入手も簡単ですが、高カロリー、高塩分、高脂肪で生活習慣病の予防効果は低そうです。この場合、コストが低いですがパフォーマンス(効果)も低いです。それどころかマイナス効果のある食べ物となります。

つまり、コスパとは、コストとパフォーマンス(効果)を設定した上で、比較するという視点のことです。

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高級ブランド品

高級ブランドと無名ブランドの、まったく同じ製品があった場合はどうでしょう。

ブランドが入るだけで、値段が上がりますから、ブランド品はコスパが悪いといえるかもしれません。価格をコストに、バッグとしての機能をパフォーマンス(効果)とすれば、たしかにそうです。

しかし、そのブランドが好きな人であれば、気分も良くなり満足感も高まります。価格をコストに、満足度をパフォーマンス(効果)とすると、コスパは逆転します

まとめ(がんばって)

コスパというのは一つの概念で、物の見方の手法です。

費用対効果を比較することで、判断したり、行動を評価したりします。たとえば、AとBではAのほうがコスパが高いから選びます。新しい行動を試したところ、コスパが高くなったという評価がついたりします。

何を「費用」として、何を「効果」に設定するかで、比較結果が変わってきます。また、個人の価値観によって変わる感覚的なことを設定すれば、人によって評価は逆転してしまいます。

ある人にとっては最高のコスパであるものも、別な人にとってはコスパの低い物になるということです。

コストパフォーマンスという考え方は、至上を求めるというものではなく、自分の価値観を明確にし、大事にするというものだと思います。

コスパ至上主義という言葉にはどこか、コスパを求めることにたいしての、嫉妬のようなものを感じます。(意識高い系のような)自分にとってのコスパを追求していくことは、とても大切なことだと思います。




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