個人的に感動したコーヒー豆三選

私の趣味はコーヒーです。4年前、妻に誘われて当時住んでいた部屋の近くにあるニシナ屋(https://www.kyoto.nishinaya.com)というコーヒー屋さんに行ってから、スペシャルティコーヒーの魅力に取り憑かれてしまいました。主にハンドドリップをメインにしています。現在は電動のグラインダーを購入したこともあり、マキネッタを使ったエスプレッソもたまに飲みますが、基本的にはホットのブラックコーヒーを楽しんでいます。まだまだコーヒー歴は浅いですが、これまで飲んできたなかで、感動した豆をご紹介したく思います。ただし、栽培が難しいというゲイシャや採集のプロセスから希少価値のあるコピ・ルワックなどは有名すぎるし、感動はするだろう、ということで100グラム1000円台(=1999円まで)から3つ選ぼうと思います。

(ちなみに現在の家に引っ越す前日、しばらく来ないだろうからとニシナ屋さんの購入履歴をいただきました。累計25キロ以上の豆を購入していたことになります。1700杯分以上は買ったことになり、他の店で買った分を含めてノートに感想と共に記載しているのですが、全部を書くと大変なので……)

1. ドミニカ共和国Alfred Diaz Princessa Winey (Arise Coffee Alternativeで購入)

東京のスペシャルティコーヒーの激戦区の一つ、清澄白河で何店舗か展開されているAriseが京都に半年だけお店を出していて、そこで買った豆。Ariseはタイなどアジアの豆を多く扱っているのが特徴的だそうですが、アフリカやラテンアメリカなどの豆もやっぱり美味しい。そして浅煎り専門店のようで、特にアジアの豆は深煎りで飲むことに慣れた身からしたら衝撃的でした。なかでも自分で淹れてみて「!?」となったのが、このドミニカの豆。まさにワイニーと言うべき、葡萄のような香りと心地よい酸味が口の中に一気に広がる。酸味系のコーヒーなのに、甘味も感じる。価格は当時は100グラム1100円でした。現在は清澄白河と同じ江東区居住なので、また買いに行きたい逸品。ちなみに京都の中心街烏丸御池にある喫茶店「カエルの歌」でも、仕入元は違うかもしれないけれどPreicessa Wineyがメニューにあったものの、1杯1100円という価格にビビり、その日は無難にイルガチェフェを頼んだまま再来できず。。。プロが淹れるプリンセサも飲んでみたい。

2. グァテマラSHBカフェ・ピューマ(ニシナ屋珈琲千本丸太町焙煎所で購入)

店長さんとも顔馴染みになったニシナ屋で購入した豆。グァテマラのコーヒーの等級は農地の標高で決まるそうで、最も高いところで取れたもののうち、品質のいいものがSHB(strictly hard beans)として市場に出回るようです。ニシナ屋さんでは農園や農協を限定しない「グァテマラSHB」も販売されていて、安定感のある味わいから、ヘビロテしていました。ただ、このカフェ・ピューマは「安定感」というよりは感動する味わい。一口目は酸味、そこからカラメルのような甘みと豊かな香りが広がる。そして、1キロ売れると一定額がピューマの保全活動に充てられるそうで、その点も個人的には印象に残っているのかも(他にもジャガーの保全活動に充てられる豆もあったけれど)。こちらは100グラム1000円でした。ハイローストとシティローストの2回頼んだようだけれど、どうやら個人的にはシティローストのほうが好みでした。

3. インドネシア クリンチマウンテン(ニシナ屋珈琲千本丸太町焙煎所で購入)、マンデリン クリンチマウンテン(Flatwhite coffee factoryで購入)

三選といいながら最後に2つって、とツッコまれるだろうと思います。ただこれにはそれなりの事情がありまして。マンデリンというと深いコクとキリッとした苦味、ハーブ感のある香り、ホットだと濃厚な油脂感などを感じ、アイスだとキレを増す、そんな印象を持っていました。私もコーヒーにのめり込み始めた頃は、この苦味が好きで、コモドドラゴンなどを飲みつけていました。その後、イルガチェフェやグジを始めとしたエチオピアに出会い(ニシナ屋でイルガチェフェについていたポップには「このコーヒーが飲めるなんて、なんて幸せ!」とあった記憶。ニシナ屋では最近イルガチェフェG1としては売り切れて、イルガチェフェのなかでもチェルベサ産のものに置き換わったとか。こちらも飲んでみたい)、アフリカのコーヒーにハマっていったところでこの豆が新入荷。
京都の御所南に支店を構えるkurasuというお店でもクリンチマウンテンがあり、「マンデリンの概念が変わる」とお店の人も言われてたので試してみようと思っていたらニシナ屋の福袋に入っているというので、初めてのクリンチマウンテン(シティローストでお願いした)。確かにマンデリンの概念が変わるフローラルな香り。インドネシアらしいコクもあるけれど、上質な酸味やフルーティさも全体と調和しつつ感じる。衝撃でした。
その後仙台を中心に展開しているニュージーランド系のコーヒーショップFlatwhite Coffee Factoryでも、今度は(おそらく浅煎りの)クリンチマウンテンを購入。パッケージに書かれた味や香りのイメージにもgreen appleとあるのも納得な、甘みと酸味。アフリカや中米の浅煎り豆とは違う香りや味わいで、こちらも衝撃。
ちなみにこのFlatwhiteでは豆の品種も記載されていて、オナンガンジャンだそう。オナンガンジャンは東雲のHide Coffee Beans Store(イケオジな店長がやっているお店です。サードウェーブコーヒー的な浅煎りブームもあるなか、浅煎りから深煎りまで揃っていてとても嬉しい)でもオナンガンジャンのフレンチローストを購入していました。こちらも深煎りマンデリンでありながら心地よい酸味も仄かに感じ、改めて深煎りの魅力に出会った豆でした。
ニシナ屋のクリンチマウンテンの品種は聞けずじまいだったけれど、同じ品種で浅煎りから中煎り、深煎りまで、別々の魅力を見せてくれると実感。またオナンガンジャンを見つけたら飲んでみようと思います。

最後に

まだまだ紹介したい豆もあるものの書ききれない上に、個人的に感想をまとめるノートと違い、それなりに長く書くと自分の味や香りについてのボキャブラリーの貧しさを感じてしまいます。そのあたりは今後の課題としつつ、これからもコーヒーの感想など、書いていこうと思います。

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