Nintendo Swich後継機でMiiverseが復活する可能性を考察する


初めに

昨今、MisskeyやBlueskyなど各種SNSの動きが活発ですが、そんな中で任天堂が運営していたMiiverseが復活する可能性について考えてみます。
私の結論としては「可能性は低いが、0とは全く言えない」です。理由を述べると以下のようになります。

1.Miiverseを運営するための人員を大量に確保できている


まず、Miiverseの失敗の大きな原因の一つとして、非常に多くの人員を取られ、それが外から見ても分かるぐらいゲームソフトの開発にも影響が出ていたことでした。つまり、ウェブサービスを運用するための人員を任天堂は確保できていなかったのです。

しかし、今は協力関係にあるDeNAや子会社のNintendo Systemsを始めにMiiverseを運用するための人員を大量に確保できています。

もし本社や子会社で人員が足りないというのなら、最悪の場合、赤字に苦しんでいるDeNAに大金を払ってMiiverseの運用を行えばいいです。

2.Nintendo Switch Onlineの料金から直接収益を上げることができる。


次に更なるMiiverseの失敗の大きな原因の一つとして完全無料の運営に固執してしまい、直接収益を上げることができなかったことです。しかし、今はNintendo Switch Onlineの世界的な成功により、有料サービスを実現できています。そこからMiiverseの収益を直接上げることができます。有料化により所謂荒らしやスパムも追い出せて一石二鳥です。

3.ツイッター社の数々の不祥事によりビジネスの観点から見て他社製SNSに依存することの危険性が浮き彫りになった。


一昔前なら「自社製SNSを展開するより他社のSNSで広報した方が良いのでは?」と考えられており、実際その通りで任天堂もそれを行っています。しかし、今だとツイッター社の数々の不祥事により、他社のSNSに依存することの危険性が浮き彫りになっています。

「単純にツイッターが駄目なだけで、BlueskyやMisskey、タイッツーで広報すればいいのではないか?」と思われるでしょうが、それだと任天堂は満足できないでしょう。

というのも、まずBlueskyは広告依存のサービスにしたくないとはっきり明言しています。つまり、経営方針が変わるなどのことがない限りBlueskyで公式アカウントの運用や広告を出すことは難しい。

ではMisskeyやタイッツーはどうなのか?というと、これも残念ながら怪しい。Misskeyとタイッツーはほぼ個人運営と言えるぐらい小規模な運営です。18禁コンテンツの取り扱いなど、運用方針を任天堂とすり合わせる必要もあります。サーバーの性能など任天堂が要求しているレベルに達しているとはあまり考えられない。

結局任天堂が満足できるSNSは任天堂自身が作るSNSだけなのです。

4.今のゲーム業界はインディーゲームを中心に既存の物より効果がある広告が求められている


昨今、ゲーム業界は逆風が吹き荒れており、任天堂などごく一部の会社を除き、厳しい状態です。特にインディーゲーム周りは厳しいです。

正直、ゲーム業界の中で次の一手が全く思いつかない状態ですが、その中で数少なく打てる手法が「ゲームにおける広告の在り方を見直し、効果的な広告手法を模索する」です。

つまり、自社製SNSの中で高い評価を受けているゲームをピックアップして動画などで紹介するのです。これは特に広告費に乏しいインディーゲームにおいて非常に効果的な広告手法になり得ると思います。

5.任天堂は失敗したことにも再度挑戦する


「Miiverseは失敗したのに再挑戦するのか?」と疑問に持たれる方もいるでしょうが、任天堂は過去に失敗した物に対して再度挑戦する会社です。

特にバーチャルボーイで失敗したのに3DSで再挑戦した立体視機能は有名でしょう。なので「過去に失敗したから二度とやらない」はやらない理由にはならないと思われます。

6.問題はイメージ戦略と株式会社はてなの協力をあまり得られないことか


というわけで、Miiverseを復活させる可能性について考察したわけですか、もし復活させる場合、二つ問題があります。イメージ戦略と過去のMiiverseを運営していた株式会社はてなの協力をおそらくあまり得られないことです。

Miiverseについて過去のネット掲示板などを見れば分かるのですが、どうも「あのSNSは酷かった」とかなり悪評がたっているのです。(正直、私がやった分には良いSNSだったと思うんですが・・・かなり浅くやっていたのでやりこんでいた人だと感想が違うんでしょうか。)
なので、この辺りのイメージ戦略を上手く工夫する必要があります。

また、Miiverseの運営は株式会社はてなが関わっていたのですが、現在はてなはカクヨムの運営に関わっており、さらに減益などもありますが、安定して黒字を維持しています。果たしてMiiverseを再度立ち上げる時に人員を出せるかどうか疑問があるところです。なので過去の経験を上手く行かせない可能性があります。

なので、Miiverse復活の場合はこの二つの要素を如何にして失敗につなげないようにするかが鍵でしょう。

で、もし仮にMiiverseが復活して上手く行くか、は・・・こればかりは本当にそうならないと分かりません。

追記:続きを書きました。

https://note.com/satoruya/n/n857133a8a628

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