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コラム 果たして登山はどれくらい危険なのか?

この記事を読むことで未来のガイドビジネスの
ヒントが得られることを願い公開します
今回は登山の危険度について記載します
比率の関係について記載したいと思います


コラム 
「果たして登山はどれくらい危険なのか?」


はじめに結論から
やはり、登山は他の遊びと比較してかなり
「かなり危険である!」

危険な理由としては
●野外(アウトドア)活動なので、室内よりは
 危険なものが多い
 (岩・落ちてくる石・蜂・クマなど)
●都心よりは自然景勝地なので自然災害に巻き
 込まれやすい
(降雪・雷・崩落・噴火・増水など)
●そもそも登山は怪我や負傷しやすい運動を
 している
(関節痛・筋肉痛・体力低下など)

これが主な理由の3つです
それ以外として
・日常の生活よりは危険リスクが高い
 (道に迷う・転倒・滑落など)
・医療・救助施設が少ない
 (救急車・病院・避難施設など)
・交通インフラが悪い
 (車道がない・道が悪い)
・生活インフラが悪い
 (スマホが入らない・コンビニがない)

「当たり前といえば当たり前です」


テーマ1「山岳遭難事例研究」
最近の記憶に残る山岳事故としては下記の事故
を思い出します
その他個人ベースでの遭難死亡時期は数えきれ
ません
 ・栃木県 高校生雪崩事故
 ・御岳 噴火事故
 ・トムラウシ 遭難事故 
 ・万里の長城 遭難事故 
 ・白馬岳  崩落事故 
 ・八甲田 雪崩 
 ・十勝岳 積雪期訓練 (札幌山岳会)

(補足)
 実は上記において私のガイド仲間が関与し
 ているものが2件あります(一人は死亡)
 十勝岳の件は親戚が一人死亡しています


私なりに分析してみるとほとんどが自然環境の
急激な変化や自然災害が要因となっています
もちろんその際のガイドの判断不足もあります
ツアーを中止してれば防げる事故も多いです
(トムラウシ・白馬岳・八甲田)

なぜ、中止の決断ができなかったのかを考えて
みると、そこには社会的な弱さがあります
・ツアーを中止すると上司(旅行会社)に
 申し訳けない
・参加者に対し中止とするとお金を返さなけれ
 ばならない

「いわゆる根源的なことはお金となります」

個人ベースの事故についても
よくあるケースが正月休みで冬山登山に来て
遭難・滑落する事故です
(なぜかしら医師の方が多い)
個人の方はお金の問題ではなく仕事が絡んで
います
その期間しか休暇が取れないため、悪天候でも
実行してしまう
もちろん予測不能な天候変化も要因ですが
要するに仕事を休むと収入が減る

 「これも根源的にはお金が絡んでいる」


(他・考察)
 実際の件数よりは事故は大きくメディアで
 取り上げるケースが多いです
 理由としては事故現場映像を撮影しやすい
 それが絵になる
 そこで実際よりは重大なイメージをもちや
 すくなります

 ある意味でメディアに「山は危険」という
 洗脳があります




テーマ2「自然災害」

自然災害について紹介してみると
(驚愕の事実)
「今後30年以内、南関東で直下型大規模地震
の発生確率は74%である」
 地震調査研究推進本部公開データより 
(東京都防災対策の手引き  記載)

「過去の自然災害において世界の20%は日本
 で占めている」
  黄 文雄  著 
「日本人はなぜ、世界から尊敬され続けるのか」 
 記載


そもそも日本は火山列島の島国であり、そこに
住むこと自体にリスクがあります
(噴火・地震・津波・豪雨・豪雪・台風など)
古い時代から日本は自然災害とともに生活して
来ました
現在も国内ではいわゆる活火山が多いです
さらに海水温の上昇が理由とみられる現象で
異常気象が続いています


「テクノロジーが発達した現在でも災害の予測が
 難しいのが自然災害です」
(自然には勝てない)




テーマ3「アクシデントデータ」について

(注意)
 これから紹介するデータは私が独自に算出
 したデータ(長内調べ)が含まれます
 ですからかなり、大雑把なデータであり
 間違っていることもあります
 それをご理解した上でお読みくださいませ

 問題なのはこれらについてのデータがない
 事が一番の問題点です


 ●山岳関係アクシデント分類
(2010警察署データ)
 ・落石・崩落・雪崩   約 5%
 ・滑落・転落      約33%
 ・道迷い        約40%
 ・高齢者の健康被害   約 5%

 かなり古いですが、近年は高齢者の健康被害
 が激増中です

●アクシデントデータ
(2015長内調べ 保険データや組織提供より)

◆交通事故VS登山事故 
 交通事故発生率  (0,002%)リスク確率
 登山事故発生率  (0,016%)リスク確立

計算方法
年間登山者数数(1200万人)
÷ 年間参加者数(2000)×100

(比較例)
 ゲレンデスキー (0,02%)リスク確率

◆ガイド活動において(協会調べ)
 参加者数1万人において1、6人事故発生  
 5000人に1人の割合
 参加者10人のパーティを実施した場合
 1000回で 1.6人  1500回に1名
 
(注意) 
 あくまでも総数データなので現実的には
 「ランダムに発生する」 


<分析>
・交通事故と比較して登山事故の発生する可能
 性は「8倍多い」
・交通事故と比較してゲレンデスキー事故の発
 生する可能性は「10倍多い」

(不明)実はこのデータが欲しい
・パッケージツアーに参加した場合の
 事故発生確率は(    )
 
・JMGAガイドツアーに参加した場合  
 事故発生確率は(   % )
 個人の登山と比較しリスクが(   %)
 減る


<コメント>
※かなりおおまかな数字のデータである
 その理由として
・正確な登山者数は計測不可能
 (登山・ハイキングの定義がない)
 ・事故の定義があいまい
 (大きな事故・小さな事故いろいろある)
 ・報告する件数や比率があいまい
 (届け出ない人の数の方が多い可能性が大)

(最後まとめ)
 最初に結論を記載しましたが他の遊びと比較
 した場合はかなり危険度が高いのは事実です

その一番の要因としては
「自然には勝てない」ということになります

 登山者はそれを分かっている中で山へ向かい
 ます
 そのリスクを超えるほどの喜びが登山には
 あるということです

 できればリスクを少しでも下げるために
 「ガイド同行を」


最後に屋久島のガイドさんが自然解説でトーク
していた内容を紹介して終わりにします

登山と人生には3つの坂がある

1「上り坂」
2「下り坂」





3「まさか!?」





       E N D
    ・・Just Do It・・

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