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Climbers2023 Reskilling EXPOに参加した備忘録

概要

4月27日から29日の三日間にわたって開催されている
三日目のClimbers2023 Reskilling EXPOを聴いてきました。

Climbers2023は、各界のトップランナーをゲストスピーカーとして
招いて講演がおこなわれるビジネスイベントです。
講演タイトル「ChatGPTのビズネス利用で働き方はこう変わる。」
話し手は日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリスト※・業務執行役員の
西脇資哲さんと社会学者の古市憲寿さん
※エバンジェリストがピンとこない方のために
端的にいうとITの技術やトレンドをわかりやすく説明する
お仕事でもともとはキリスト教の伝道師の意味だそうです。
講演を聴いた所感をnoteにまとめていきたいと思います。

お二人の講演を聴いて印象に残ってる話

古市憲寿さんといえばテレビなどで
コメンテーターとして出演されており、その歯に衣着せぬ
発言で有名だと思います。
このイベントに参加する前から古市憲寿さんのことは
知っていました。
一方、西脇資哲さんについては存じ上げておらず
今回の講演で初めて知りました。
お二人の対談で印象に残っている話を下記に書いていきます。

①AIの大衆化

西脇さんと古市さんとの対談の中で、西脇さんが
AIの大衆化について語っていました。
AIの大衆化とはどういうことかいうと、
技術者や専門家しか使えなかったパソコンが
一般家庭や個人でも使えるようになったように
ChatGPTの登場によりAIが一般大衆に広まっていくという
ことです。
今では当たり前のように個人で使っているパソコンが
ほんの数十年前までは専門家の専売特許で
個人で当たり前のように使えるものではなかったと
聴くと改めてテクノロジーの進歩を感じます。
今回のChatGPTの登場により
一般大衆に普及していく様子は
確かにパソコンと似ていると思います。

②AIと人間の棲み分け

西脇さんがどこの自治体関係者との話で市民への窓口業務をChatGPTに
やらせて効率化するのはどうかというと聞かれたそうで、
それに対して西脇さんは「それは人間がやらないといけない」と
おっしゃいました。
私は窓口業務は正確なChatGPTにやらせたほうが効率的では?と
思ったのですが、西脇さんがいうにはChatGPTにはその他の事務処理を
やらせて職員の事務処理への負担を減らしてFace to Faceのやり取りを
する窓口業務こそ市の職員がやるべきという見解でした。
でないとChatGPTが当たり障りのない受け答えをする自治体の
窓口には人間味がなく人が住まなくなるとのことです。
古市さんも同じく人間とAIがやるべきところは
棲み分けされていくとおっしゃっていました。

③ChatGPTは間違るし、万能のものではない。

ChatGPTは99.9%と正確で間違えることはないだろうと
いう思い込みを打ち破る指摘でした。
西脇さんがとある中央省庁との話し合いで
中央省庁の人からChatGPTに質問したら
この答えは間違っていると指摘をされたそうで、
それに対して西脇さんは「ChatGPTは間違えてもよいんです。
それにChatGPTの間違えに気づくのは能力」と答えました。
え?間違えてもよいのと思いましたが、西脇さんは
AIは完璧ではないという前提で
間違えたAIに対して何度も質問すること、
AIの答えに対するソースはどこかとしっかり聞くこと
AIの答えを鵜呑みにせずチェックする能力が
求められるという見解でした。
ようは、カーナビと同じで最終的に
判断するのは人間なのでなんでもAI任せにしない、
AIを万能と思わないことが大事ですね。

④古市さんのドラえもんに対する考えの変遷

ドラえもんといえば言わずと知れた日本を代表する
国民的アニメですね。
古市さんがドラえもんの映画やアニメを見て
昔はドラえもんを可愛いネコ型ロボットと思えたけど
今はロボットが自律的・主体的に動いているのが
怖いと思うようになったとおっしゃていました。
これは、わかるような気がします。
冷静に考えればネコ型ロボットが感情を持って
自律的・主体的に動くことは例えばペッパー君が
感情を持って自律的に動き出すのと
同じようなものですよね。
皆さん、もしペッパー君が突然そうなったら
ちょっと怖くないですか?
AIやロボットの進歩が進むと
それに対して恐怖心を抱くようになる
んだと思います。

⑤ChatGPTの回答の精度を上げる方法

③の部分と関連してくるのですがChatGPTが
嘘というか出鱈目な回答をすることがありますよね?
それに対して人間側はどうやってChatGPTの正確な答えを
引き出すかを西脇さんが語っていました。
ChatGPTはコンテキストを維持する機能があるので
本当に知りたり質問を唐突にChatGPTに投げかけるのではなくて
その前にいくつか関連する質問を投げかけることで
精度をあげることができるそうです。
講演では、本能寺がいつ建立され科の質問を例にあげて
はじめはChatGPTに「いつ建立されましたか」と
漠然とした質問を投げかけます。
当然、ChatGPTは漠然として質問に対して
「お答えできません」的な回答をします。
今度はChatGPTに「織田信長に関する質問」、
「本能寺の変に関する質問」と関連のある質問を
投げかけて最後に「いつ建立されましたか」と
質問をすると質問文に「本能寺」という単語がなくても
以前の質問内容を記憶しているので
ChatGPTが本能寺の建立された年月を答えていました。
このように質問する側の人間のChatGPT(AI)との
対話力が求められるということがわかります。

⑥自動運転の実現性

講演の最後にリスナーからの自動運転の実現性が
質問としてあがっていました。
これに対して古市さんは
技術的な問題よりも法整備・法律の問題があると
回答されていました。
もし自動運転を実現する場合、
東京都内で自動運転専用のレーンを作って
人間が運転する一般車が混在しないように
する法整備が必要になると見解を示していました。
個人的には東京都内限定で専用レーンを
設けて自動運転の実証実験をやっていて欲しいです。

全体を通しての所感

こういったビジネスイベントを聴くのは今回が初めてでした。
コメンテーターとしてのお馴染みの古市さんの
開演そうそうからの歯に衣着せぬ発言が
面白かったです。
エバンジェリストの西脇さんのAI解説は
わかりやすく大変ためになる講演でした。
イベントのタイトルの一部になっている
Reskillingを意識して
ただ話を聞いて終わりではなく
西脇さんが講演中に示されてた
「大規模言語モデル」、「プロンプトエンジニアリング」の
キーワードを自分なりに取り入れていこうと思います。
長くなりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。


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