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ラジオな時間

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ラジオが青春だった、ラジオが自分たちを育ててくれた、そんな思いを、思い出とともに綴る思い出ホロきゅんマガジンです。
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記事一覧

「ミリオンナイツ」にハマった高校時代

高校時代はいわゆる進学校に通い、放課後は塾に部活動、帰宅後に授業の予習・復習となると自分の時間というものは夜10時以降になることが多かった。その頃、本屋でFM STATIONを見つけFMに興味を持った。当時NHK-FMではクラシック番組ばかり放送しており、最新の邦楽は民放FM局で聴くしかなかったが、当時の岡山では民放FM局はなく、瀬戸内海を越えたFM香川を受信して聴くようになった。 夜10時から放送していた「赤坂泰彦のミリオンナイツ」には受験勉強のお供としてお世話になった。

小椋佳の呪文

家には、大きなステレオ・アンプがあった。それにずいぶんと立派なレコード・プレイヤーが載っていた。ターンテーブルといまなら言うのかもしれないが、当時はまだレコードをかけるものということでレコード・プレーヤーと呼んでいたように記憶している。 ステレオ・アンプは、ラジオも搭載していた。でもほとんど誰も使っていなかった。というのも、基本的には両親の部屋に設置してあり、両親はとくに音楽には興味がなかったのでほとんど使う機会がなかったのだ。もしかすると、たまにレコードをかけていたのかも

かつて「FMステーション」という雑誌があった。

というタイトルで記事を用意していたところ、以下の書籍を発見してしまった。 で、この本を読み終わるまでは、この雑誌『FMステーション』との出会いについては語れないだろうと思ったまでで、一生懸命にこの本を読んでいた。 まず基本的なこととして、この本は、2009年に単行本として出版されたものを2021年に文庫化したものであること。私は偶然に出会ったのだが、おそらくは、長らく絶版ないしは、入手困難な書籍であったろうことは容易に想像がつく。なので、偶然とはいえ、このタイミングで出会

ラジオといえばオールナイトニッポン

ラジオを本格的に聴き出したのは中学生。ただラジオというものは「最大公約数」が少なく、全国津々浦々、老若男女が知っているラジオ番組なんてそうそうない。そんな中で田舎者の中学生が最初に聴き始めるラジオ番組は日本で最も有名な「オールナイトニッポン」なのだ。 オールナイトニッポンを聴いていると、冒頭にパーソナリティーが「東京・有楽町ニッポン放送をキーステーションに全国36局ネットでお送りします。」と読み上げている。だから全国で聴ける生放送の代名詞と言って過言ではない。 しかし、私

恋に落ちてダンス

「かとうかず子」の番組の話をさらに続ける。 この記事から読むという人のために、簡単にこの番組について紹介すると、あの女優「かとうかず子」が映画音楽を特集する番組のパーソナリティをやっていた時代があった。おそらくは1980年代後半。FM東京の番組で、夜の11時からやっていた(はずである)。 この番組でほんとに多くの映画音楽に出会った。出会うことで一生、聴き続けることになる音楽になったものもある。今回は、そんな多くの出会いからの一曲。 その前に。 前の記事でも触れた中学生時

親に買ってもらったステレオコンポ

中学入学と同時に自分の部屋を与えられ、四畳半程度の狭い空間に「自由な世界」を作ることができるようになった。その時、母か祖母からのプレゼントとして、CD・カセットテープ・ラジオが聴けるシャープ製のステレオコンポをもらった。部活や塾で忙しいながらも自分の空間で好きな音楽を聴くことができるのはこの上ない贅沢だった。 ステレオコンポではラジオを聴くことができた。紐みたいなラジオアンテナを伸ばして受信した。今のようなradikoなんてなかった時代なので地元の山陽放送とお隣の県の西日本

映画音楽とマンゴー

女優のかとうかず子は、たけし軍団のそのまんま東と1990年に結婚。その後、そのまんま東は東国原の名で政治家になり、かとうかず子はそのタイミングで離婚する。 当時も、今も、結婚の話も、離婚の話も、東国原氏の宮城県知事当選も、彼が頑張って宣伝した宮崎のマンゴーのことも、話題にはなっていたが、特段興味はなかった。でも、「かとうかず子」の名前だけは忘れることのできない名前で、彼女の名前は、私にとっては永遠の「映画音楽の人」なのである。 今日はそのことについて話をしよう。 中学

「いくつもの夜を使い果たして」、あなたは何をしていましたか?

最近、お気に入りの曲に、STUTSの「夜を使い果たして」という曲がある。なんだか得体のしれない男性のため息から始まる曲で、夜の街にくりだした若者たちを描く曲だ。 「いくつもの夜を使い果たして」という言葉に魅かれてなんども聞くようになったが、この「夜を使い果たす」という言い方が、なんだかあの青春時代の、わけもなく夜更かしていた頃を思い出させてくれた。 そういえば、意味もなく夜更かしをして、ラジオを聴いていた。 ラジオを聴きながら、ぼんやりと夜の街を眺めていた。 そんな時間が