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シンガポール在住の僕が、カミナシの技術顧問をする理由

カミナシの大川です。技術顧問というポジションでカミナシに2020年9月から参加しています。この記事では、僕の自己紹介と、なぜカミナシに関わりたいと思ったのかを書いていきたいと思います。

カミナシと僕の紹介

カミナシは、ノンデスクワーカーの力を最大化する現場管理アプリ カミナシ を運営している会社です。

僕、大川 知(さとる)は、大学を卒業してから、ずっとスタートアップでソフトウェアエンジニアをしています。
2017年に NewsPicks USA という会社のCTOになって、しばらくニューヨークにいました。今はシンガポールに住んでいて、 Vertical SaaS のグローバル開発責任者です。
技術的には、iOSやAndroidアプリ、バックエンドシステムの開発、コンテナ等を利用したSRE、Pythonを使ったデータ分析など、企画から開発から検証までなんでもやる役割を担ってきました。一人でごりごりと開発を行ったり、日本やアメリカで採用活動を推進してチームをつくったり、ジョイントベンチャーでCTOしたり、経営統合におけるシステム統合をリードしたり、いろいろ経験してきました。

カミナシとの出会い

シンガポールのプールで泳ぎながら、新プロダクトのことを考えていたら、昔からご縁のある方に、カミナシのメンバーと一回会ってみないかと誘っていただきました。
カミナシ・・・?ああ、社長の諸岡さんが note を書いている、粘り強い経営をしているスタートアップだな、とすぐにわかりました。

今すぐ転職することは立場上難しいけど、もし時間をもらえるなら、ということで諸岡さんとPMM 河内さんと話をさせてもらいました。

2人と話し始めてすぐ、ここは間違いなく良い会社だろうと思いながら、技術顧問とかやらせてくれないかなぁ、と考えて話していたのを覚えています。

スタートアップを3社経験している僕からすると、カミナシは魅力的な会社でした。

NewsPicks という大きく成長した会社にいたからか、「伸びる会社を選ぶコツを教えて」とたまに聞かれますが、はっきり言って、わかりません。
NewsPicks も今は多くの方に知ってもらえているサービスになっていますが、僕が入社したときは、死屍累々のキュレーション戦国で、SmartNewsやGunosyに大きく水をあけられたサービスでした。3年後に自分がニューヨークに行くことになるなんて、夢にも思いませんでした。

どんなにカッコイイ戦略を描いていても、スタートアップでは所詮絵に描いた餅。そういうとき、僕が会社を選ぶときに考えることは、主に2つです。

1. この人たちとなら、失敗しても良いと思えるか
2. 社長に、原体験に支えられた強い想いがあるか

本気で議論して、相手の案に背中を預けて、これで失敗してもしょうがない、やれることはやった、と思えるような仕事をできたら幸せだと思っています。

また、原体験を伴った事業というのは、本当にお客さんに刺さると思います。原体験のある人が近くにいて、かつその事業に共感できれば、自分ごととして事業をとらえることができます。

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感覚なので伝えにくいですが、カミナシのメンバーは全員芯があって理解力がある人たちで、彼らになら背中を預けられると感じます。

また、CEO 諸岡さん自身が
「ノンデスクワーカー業界の不条理
「IT 革新を起こしているプレイヤーたちが気づいていない世界の悩み
を十分に理解していて、そこに対する想いがあります。僕は、こういう会社はたとえ今のビジネスプランが思った通りにいかなくても、なんとか食らいついて成果を上げると思っています。また、純粋にそういう環境の方が働いていて楽しいです。

また、個人的に「機械とヒトの間(インタフェース)」というテーマにずっと惹かれていて、そういう文脈でもカミナシに惹かれたところがあります。ここについては長くなるのでまた機会があれば、記事にします。

さて、そういうわけでカミナシに魅力を感じたわけですが、シンガポールで重職を与えてもらっている僕は、今すぐ動けない。そういうわけで、カミナシの技術顧問をやらせてもらいます。やりたいなと思っていることは、下記2点です。

カミナシの組織としての Agility を最大化していきたい

カミナシが相手にするノンデスクワーカー市場は、ソフトウェアが主役になりにくい業界ですが、その業務を理解するには特殊なドメイン知識が必要です。カミナシが多くのお客様に受け入れられるほど、このドメイン理解に苦労するようになり、新参者が気軽に挑戦できない組織になりそうです。

しかし、スタートアップでスピードを犠牲にすると、成長も成功も遠ざかってしまいます。これを防ぐには、継続的デリバリ、オンライン分析、カナリアリリースなど toC 向けでは当たり前に活用されている思想・技術を toB のプロダクトにも応用し、信頼性を落とさずに素早く動き回る体制をつくる必要があります。また、創業メンバーの頭の中に閉じ込められがちな施策の背景・結果・想いの共有をしっかりしていくことが大切です。幸い、カミナシは情報感度の高いメンバーが多く、情報共有には苦労しないので、後は地道に組織の硬直化・サイロ化を防ぐ技術的・文化的取り組みを推進すれば良いと思っています。

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スタートアップでの新しい働き方の1つをつくってみたい

技術顧問は、名乗りやすいので名乗らせてもらっているだけで、その肩書きに意味はあまりありません。
フルリモートでも、時短でも、技術者として魅力的なスタートアップに貢献できたら、キャリアがより楽しいものになるのではないか。そういう働き方を示すことでスタートアップ業界をさらにおもしろくできたら良いなと思っています。僕にとって副業自体ははじめてではなく、そこから得るものはいろいろとあります。
役割については、「役職はギャグ」という言葉がすごく好きです。スタートアップなんて、無い仕事を生み出しながら泥臭く前に進むものだと思います。勝手に仕事をつくりながら、カミナシの勢いを強められたらと思っています。

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カミナシの技術力

最後に、カミナシの技術力について話して終わります。技術顧問につくわけですが、すでにカミナシの技術力は相当高いです。バックエンドは golang、フロントは React/React Native で書かれており、実践的なクリーンアーキテクチャで実装されています。何歩か先を見据えながら、問題が顕在化する前に対処できているチームです。

技術的な話題については困ることがなく、
・ RDB上での複雑な階層構造
・ AWS Fargate上で動作するコンテナの分散トレーシング
・ SaaSで実践するOpenAPI + React + React Native + Redux + Re-ducksのmonorepo構成(monorepo!)
・ マルチクラウド分析基盤
・ オフライン環境での業務アプリ設計
・ レガシー市場SaaSでのUI戦略
などなど、掘れば掘るだけ楽しい話がたくさんあります。ここらへんは、カミナシの技術ブログで順次公開していきます。エンジニアのみなさんは、是非購読してみてください。

カミナシは、PMFが着実に進んでおり、多くの引き合いをいただくサービスになりました。これを、業務に欠かせない、しっかりと使われるプロダクトに成長させるために、エンジニアを大募集しています。特にバックエンドのアーキテクチャを漸進的に進化させるエンジニアを急務で必要としています。ご興味あれば是非、こちらからご応募いただければと思います。


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