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ちょっとした疑問や意見を口にできるチームを作りたい話

root Advent Calendar 2022のDay12記事です。

rootには「週間アウトプット」と呼ばれる、任意のチームで集まり週次で活動を振り返る会があります。そこでメンバーが「会議中に気づいた指摘を口に出すかスルーするか、判断に迷う」という内容をシェアしてくれました。そのときに思った「ちょっとした疑問を口にできるチームを作りたい」という思いを書いてみようと思います。

エンジニア時代の出来事

デザイナーとしてrootに入社する前、エンジニアだった頃の話です。新卒の頃、データを取得するルーティーンワークを渡されました。データを取得してきて件数傾向をまとめ、上司に渡すだけの簡単なお仕事です。毎日毎日やっているうちに、休日のデータに特殊な傾向があることに気づきました。一瞬、誰かに聞いてみようかな?と思いましたが、「経験のない自分が気づいていることは上司にとっては既知の事象なのだろう」「忙しい上司を煩わせるのも申し訳ない」と思い、なんとなく日報につぶやくことにとどめました。
プロジェクトの本稼働日に出勤すると、不具合が起きていました。不具合に対応するため、夜中から働いている上司が「佐藤の日報の質問を拾っておけばよかったと心底後悔している」とコーヒー片手に言っていて、ものすごく申し訳ない気持ちになりました。私が気になっていたことを報告していたら、防げる不具合だったのです。正式な報告をしなかったことを謝りましたが、「聞く余裕なかったこっちが悪いから大丈夫。でもこういうこともあるから何でも言って」と笑ってくれました。それからは、些細なことでも相談し、一緒に疑問を潰していくスタイルに変えることができました。

この出来事から学んだことは2つあります。マネージャーよりも現場のメンバーが色々なことに気づくのは当たり前だということ。たとえ抱いた懸念が杞憂でも致命的なことになるよりマシだということ。

デザイナーになった今、考えていること

今は、デザインをすることや社内企画を進めることが主な仕事で、目に見える障害やインシデントからはちょっとだけ遠いところに来ました。その分、目に見えにくいってコワ!というのが正直な感覚です。障害やインシデントという形で、不正解を突きつけられない分、問題がすべて表面化しにくい。メンバーの「本当はこっちの案がいいと思ってたのにな」「なんとなく違和感があるな」という声を取りこぼしてしまったら、いいプロダクト作りや組織作りから限りなく遠のいていく。この取りこぼしを少なくし、様々なメンバーと共創していくためにはどうしたらいいのか、日々葛藤しています。

実践している&していきたいこと

色々なチームで活動するうち、関係性構築と場の作り方、この2つが大事なポイントだと考えるようになりました。言い換えると、ベースとして本音を言いやすい関係性が構築されていて、その上で意見を言いやすい場作りができているか。

関係性構築のための一歩目として、自然体でのコミュニケーション機会を増やすことが効果的なのではないかと思います。とあるミーティングでは、冒頭に「今週のつぶやき」と称した、今の状況をシェアする取り組みをやっています。本題に入る前に、リラックスした雰囲気で会話することで、メンバーの本音に触れやすくなっている感覚があります。メンバーが何を「いいっ!」と判断し、何を「つらい…」と感じるタイプなのか、積み上げで知っていけるのは、チームビルディングにとっていい影響がありそうです。

実際の今週のつぶやき(これ絶対ポケモンが発売した週だ…)

(まるで自分ごとのように書きましたが、これは社内活動チームのリーダーの強いこだわりで半年ほど続いています。先週「ミーティング時間が短くなりますが強いこだわりにより、今週のつぶやきは廃止しません」って言われたところwリーダーいつもありがとう…!)

場作りのためにやってよかったことは、ミーティングの中で「個人ワークの時間」と「みんなで議論する時間」を明確に分けて設けることです。論点はなんとなく揃ってきたが、なかなか意見が出てこない、特定のメンバーだけが話し続けている、というときは一旦流れを切って、個々人で考えるモードに切り替えたりします。「5分測りま〜す⏱」を合図に、落ち着いて考える時間をとると、停滞していた空気が一旦切れて、新しい意見が出てくることがあります。その場でパッと意見を思いつき口に出せるメンバーからのみでなく、広く意見を集めることができます。出てきた意見をもとに、またみんなで議論する時間に戻すと、より納得できる結論が出ることが多いです。

これらは今、共通言語になっている言い方で言えば「心理的安全性」というキーワードに集約されることになるのかもしれません。「心理的安全性」については、実は今社内メンバーと学習と実践をスタートしたところなのですが、少しボリューミーな話になるので、もう少し実践が進んでから別の機会に書いてみたいです。今回は、意見を出しやすくするために、すぐにできて、やってよかった2つのtipsを書いてみました。

「ちょっとした疑問や意見を口にできるチームづくり」に共感いただけた方や、実践している方がいたらぜひコメントください。最新作のポケモンやったよという方もぜひ笑
最後までお読みいただきありがとうございました!root Advent Calendar 2022の他の記事もよかったら読んでみていただけると嬉しいです!


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