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大人気「劇場版ハイキュー!!」テレビと映画ではおもしろがり方が違ったりする。

めちゃよかった。
劇場版ハイキュー!!
ゴミ捨て場の決戦

テレビアニメの第4期が2020年だから
4年ぶり?なので、あまりに空きすぎて
えーっと何だっけ?ってなって
最初「見なきゃ」とはならなかった。

だけどすごく評判がいいので、
「と、とりあえず見とくか」
あわてて映画館に足を運びました。

そしたらとんでもなく出来がよかった。

公式サイトで予告編見られますが、
正直なところ予告だと
このよさは伝わらないですね。

きっとよくある
「人気シリーズのファン向けムービー」

だと感じると思います。

だけど違いました。と言いつつ
どこが違うかは説明しても伝わらない
見なきゃわからん。って感じです。

ひと試合を映画一本で描いてるので、
予告は試合のダイジェストみたい、
やっぱ試合は全部見ないとわからん。
ということかな。

構造としてはファーストスラムダンクと
同じですが、同じなのは形だけです。

スラダンはそれこそ
リアルな試合見たって感じでしたが、
ハイキューの方はアニメ、というか
漫画な気分はすごく残しています。
その上で見せ方のリアリティはすごい。

なかなかニュアンスを伝えにくいですが。

一本の映画として作る
ということ

とはいえ、
長いシリーズの中の一試合なので、
テレビアニメや原作漫画を見てない人が
ホントに楽しめるとは思えないです。

登場人物がすごく多いし、
敵チームも味方チームも、
(この試合に関係ないチーム含めて)
全てのキャラクターに魅力があることが
この作品の力になっているので、
知らなくても楽しめるけど、
何か足りない気分になっちゃうと思う。

時間は90分ないのかな。短いし
原作からカットされてるとこも多い。
だけどそのぶんテンポがよく
それがホントの試合を見てるみたい
リアリティを作ってます。

原作ファンは
全てのキャラとシーンを愛しているので、
カットされた部分が許せない人もいそう。
だけど作り手は
劇場で見る一本の映画として
最良の作り方を目指した
ように見えました。

原作からテレビアニメ、
テレビアニメから劇場版
という二段階変化。

原作をどれだけ大切にするか問題が、
いますごく取り沙汰されてますが、

そう考えると、映画化って
原作から二段階、脚色されてることになる。
当然変わってくる部分は大きいです。

で、そこで忘れちゃいけないのが、
メディアが変われば
作り方のポイントが変わる
ということ。

楽しみ方が変わるので、
それに合わせて変える必要がある。
原作まんま作ればいいというものではない。

原作から
アニメに変えるとき。

動く、音がある、という
この変化が大きいですね。
(他にもいろいろあるけど)

見る側が脳内で補完してたものを
具現化するのでイメージが食い違う。

ここが一つ目の難関ね。

テレビシリーズを
映画化するとき。

シリーズを切り取らなければならない。
一本で全部は描けないもんね。

もちろん映画にだってシリーズはあるけど
それぞれが個別に成り立たないと
作品としてはおもしろくならない。

シリーズ人気という保証はあるものの
過去の知識がないと楽しめない。

マーベルなんて
実はあれもコミックの映画化
映画のシリーズ化にはものすごい体力
(財力?)がいる。
ちょっと間違えば破綻する怖れがある。
(いままさにそんな感じです…)

考えてみれば
あれほど原作改変してるものもない。
それも個別に成り立たせるためですね。

話を戻すと、

映画は
それ一本の中で完結していることが大切で
そのための作り方をしないといけない。
ということです。

見る環境の違いは武器

あとは「ならでは」を活かす方法。

テレビは手軽に見られるのが利点だから
毎週続けて見て楽しいのがベスト。
ながらで見られるくらいの軽さが必要です。

それに比べて映画は映画館という場所で
集中して見る前提で作らないといけない。

つまりどれだけのめり込めるか。

そしてこの視点で見ると
今回のハイキューは100点でしたね。

後半の研磨視点でのカメラワーク
ぐるぐる回って
自分がコートでボール追ってるみたい。
あれは自宅のテレビじゃ味わえないです。

逆にあれ、テレビだとあんまり効果ない。
劇場ならでは、だと思います。
(最近はテレビアニメのやりすぎ…
 オーバースペックも多いなあとは思う)

というわけで
結局当たり前の結論になっちゃいますが、

劇場版は劇場向けにガンバって作ってるので
劇場で観た方がやっぱりいいですよ。

ってことです。

そしてそれでも
キャラクターを知ってる方が楽しめるので、
ここまでの話は見といた方がいいです。
…ですが時間的に無理ですよねえ。


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