見出し画像

ハルちゃんを産んでくれた人へ

私たちは想像することしかできませんが、お腹の中にハルちゃんがいると分かってから、とても悩まれたことと思います。不安な日々を過ごされたことでしょう。
児童相談所に行くのはとても勇気がいりませんでしたか?その一歩を踏み出してくださってありがとうございました。
十月十日、体調は大丈夫でしたか?出産後の回復は順調でしたか?お仕事はちゃんと休めて、ちゃんと復帰はできましたか?口さがない言葉を投げつけられたりしてませんか?
心も体も傷口が少しでも小さいことを祈っています。願わくば、まわりに頼れる人がいて、愚痴れる人がいて、支えてくれる何かがありますように。

委託の際、児童相談所から1枚の写真を預かりました。そこにはあなたがハルちゃんを抱いた姿が写っています。
私たちが知っているのは、この1枚と母子手帳、ハルちゃんへの手紙、裁判所の調査資料のみです。ハルちゃんにといただいた洋服などは手紙や写真と一緒にして大事にとってあります。ちょっとずつハルちゃんに話していく中で、渡していこうと夫婦で決めました。
母の日には2本のカーネーションを、あなたの誕生日にはケーキを、1年に何度もあなたのことを考えます。言葉ではあらわせられないほど感謝しています。そのたびに背筋が伸びる気がします。恥じぬよう、胸を張れるよう、家族をやっていきます。
これからの暮らしの中でこの環境がどんなに日常となっても、あなたのことは絶対に忘れないし、喜びや感謝や責任や覚悟がいつしかほどよく混ざりあってくれたらいいなと思っております。


お礼を伝えるすべがないのはとてももどかしく、この感謝の気持ちを吐き出さずにはいられません。ハルちゃんの産みの母親がこれを読んでる可能性なんて限りなくゼロでしょう。自己満足です。こんなことを思っている里親がいるんだと、同じような境遇の人の目にとまってもらえたら幸いです。

#里親 #特別養子縁組 #子ども #赤ちゃん #家族のかたち #里親制度


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?