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Re-post Magazine

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リポスト集。過去にポストした詩をマガジン関係なく拾って落とします。
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2015年1月の記事一覧

毒を

浮ついた行為を
誰かが咎める声がして
振り返ったら負けだ

それはいつも用意されている
飛び去る私の羽根を撃ち落す

君と渡り合うのに
心臓が幾つあっても足りない
仕込まれる愛も映される虚像
数えたら負けだ

短い春を棒に振って
可憐なふりをしつづけた
私が勝ったら
甘いのをよこして

甘いのをよこして

気高い

忘れちゃいけない
女神マインド
私だってあなただって
本当は本当に
誰かの女神さま

姿勢を正して
瞳の中にもう一つの世界
歯車になんてならない
射抜かれたいならお出で

全てを変える
女神マインド
いつだって戦闘態勢
天使にだってなれる

嫌われたって
妬まれたって
視線を受けて輝きを増す肌
どこへでも行ける

彼らの瞳の中にも
忘れちゃいけない
女神マインド
虜になりたいならお出で

無題

正義の充満する部屋で
大人になることの寂しさを
受け止めきれずに悶える蛇

憧憬を餌に
悲劇を纏い
紫の花を撃ち抜いて
手錠を掛けられたあの子

正しいことが如何に不実か
美しいものが如何に儚いのか
道を外して得られる軽蔑
純情乙女のみる予知夢

さて
エンジンを掛けて
どうせ止まれない
トップスピードで死のう
気の済むまで何度でも

変身

目が覚めて羽根が生えてたら
目が覚めて美しい尾ひれを失くしてたら

私は眠るたびに生まれかわる

ある日小鳥に
ある日人魚に
ある日ユニコーンに
ある日悪魔に

どんな姿にかわり果てても
覚悟なんて決められない
貴方に見つかる迄
ここで繰り返していたい

どんな姿にかわり果てても
お行儀よくできない
貴方に呼ばれる迄
ここで泣いていたい

いつか目覚めるそのときに
そばにいてよ

無題

私にはわからない
あなたの温度も
夜が更けて更けて
車の走る音がとおくで
流れはじめる
この朝は本物だろうか

私にはわからない
あなたがくれようとする優しさ
脳内を漂って
なにかが引っかかって
懐かしいような味だけ
残されていく

確実なものが淘汰される時代
なにが幸せなのかもう誰も知らない
想像力をDNAの中に忘れて
砂嵐が泣きやませる空

絶頂で逢おう
甘い言葉を持って
宇宙の端っこで逢おう

もっとみる

夜が私を抱いて加速する
眠るのが少し下手なだけ

夜に抱かれて
手に入れたら砕けるような
人のことばかり
考えている

びょうきのなまえを
調べてればいいさ
怠けたくてたまらないんだろ
ねぇそうなんだろ

夜に抱かれて
同じ歌ばかり歌っている
朝の番人が目を覚ます
悲しい気持ちで