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それなのに
私の名前をつけた酸素が
君の眼前で燃え尽きる
なぜ救えないの
言葉で繕っても隠しきれない
この夏君に降る雨は
非公式な法でも裁けない
君を守れないの?
上手に大人になったりしないで
抗ってその羽根を守り切って
私の魔法が届いたら
その力を信じればいい
持て余すほどの花束を
君は笑って
夜も朝も吸い込んだ
たどり着いた屋上で
きっと一緒に透明になろうね
私の月が欠けていくのは
貴方が時々感じるむなしさの所為
恋の向こうにあるものが
ただの愛に他ならないと信じているのは誰
肺に咲く睡蓮は時間を知らない
私のための魔法は星屑になって増え続ける
貴方の裏切も燃え尽きて
じきにその目が私の月になる
夢のなかで許される接続
2行目を捨てて
思いつく限りのわがままを並べて怒らせたい
水鉄砲で壊せない
貴方は消費されるだけ
水面下で結ばれる糸
結句を書いて
完璧なまでに嫌になるほど甘やかされたい
掴めるものは何もない
貴方は共有されるだけ
私を安心させるため
時折浮上して息を継いでよ
眠る愛情を浪費して
プライバシーを消費して
私達はひたすらに消耗するだけ
深海で泣いたら私には分からない
地熱みたいな恋を探して色を変える君
疲労する前に見つけるから
だから時折浮上して息を継いでよ
見失って二人はぐれないように
産業が刺さる
野望を持ってるくらいが似合う
全部その手に抱えたままで
待ってて
産業が振り向く
その目が致命傷になる
トラップ仕掛けながら
待ってて
産業が裏切る
痛いの痛いの飛んでけ
伝えに行くから
待ってて
生意気が功を奏して
得てきたものはすべて短命
きちんと眠るたびにすべてが
他人のような顔を見せる気がして
昨日と今日を分けられない
捨てたり拾ったりしながら
浪費癖がどこが憎めなかったり
刹那的な美しさを諦めきれなかったり
嫌われたって構わないけれど
賞賛よりも確かな言葉を