無題

正義の充満する部屋で
大人になることの寂しさを
受け止めきれずに悶える蛇

憧憬を餌に
悲劇を纏い
紫の花を撃ち抜いて
手錠を掛けられたあの子

正しいことが如何に不実か
美しいものが如何に儚いのか
道を外して得られる軽蔑
純情乙女のみる予知夢

さて
エンジンを掛けて
どうせ止まれない
トップスピードで死のう
気の済むまで何度でも