無題

私にはわからない
あなたの温度も
夜が更けて更けて
車の走る音がとおくで
流れはじめる
この朝は本物だろうか

私にはわからない
あなたがくれようとする優しさ
脳内を漂って
なにかが引っかかって
懐かしいような味だけ
残されていく

確実なものが淘汰される時代
なにが幸せなのかもう誰も知らない
想像力をDNAの中に忘れて
砂嵐が泣きやませる空

絶頂で逢おう
甘い言葉を持って
宇宙の端っこで逢おう
使い切れない命を懸けて