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「やりたいこと」が無くても良い理由 ~計画的偶発性理論から考える言い訳~ #13

1.「やりたいこと」とは


プライベートで「やりたいこと」は無限にある。
一方で、仕事においての「やりたいこと」は、特にない。
本音ベースで話せば、今の若者は、ほとんどそうだと思う。

また、世の中に価値を提供することやお金を稼ぐことが、自身の「やりたいこと」として優先されることも、まだよく分からない。

友人の役には立ちたいが、他人は二の次。お金を稼ぐことは手段であり、目的とはなり得ないもの。

仕事が、趣味や遊びを越えることはない。
端から「やりたいこと」を見つけて仕事にすることなど不可能ではないかと思っている。


2020年9月25日。
銀行での最終勤務日。この時点では一切転職活動をしていなかった。
それ以降は「やりたいこと」を考える期間という程で自由に過ごした。

自分を見つめ直すために、景色の良い場所へ何度も足を運んだ。その度に、辞めて良かった〜と思うだけだったが。。。笑

不思議なことに、毎日お金を使っていると、銀行口座の残高は減少した。それに加え、今までは月末近くになると定期的に残高が増えていたのだが、それも無くなった。

遊べなくなってしまうと思い、転職活動をスタート。

2021年1月にはベンチャー企業へ入社することとなった。


フリーランスや保険営業など、様々な選択肢を考えたが、ヒョンなことをきっかけに自分にとって非常にバイブスの合う会社に出会ってしまったため、入社を決意。

正直なところ、着地は「やりたいこと」が仕事になる状態が望ましいと思う。

しかし、とりあえずは一旦、また会社に甘えさせてもらうことにした。責任なくお金を稼ぐことができるし、成長の環境もある。

そして現在は、DXを促進し、日本全国の中小企業の労働生産性を向上させるべく、日々の営業活動に奔走している。詳細はいつかnoteに記そうと思う。

気づけば、仕事のやりがいを感じており、細々と「やりたいこと」が見えている状態。

「やりたいこと」を考え抜かずに適当に転職活動をした結果である。


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2.計画的偶発性理論とは


計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)とは、

心理学者のジョン・D・クランボルツ教授により、1999年に発表されたキャリア理論。クランボルツ教授がビジネスパーソンとして成功した人のキャリアを調査した所、そのターニングポイントの8割が、本人の予想しない偶然の出来事によるものだったとのこと。

VUCAの時代において、この理論は良く当てはまる。

目まぐるしく変化するこの世の中で、未来に何が起こるのか予想することは難しい。10年前の常識など、現在では通用しない。


これまでのキャリアプランの立て方は、将来の目標を決めて計画を立て、それに向かってキャリアを積み重ねていくものであった。
しかし、変化の激しい時代において、将来の状況は個人の意思でコントロールできるものではなく、従来のキャリアプランの立て方は効果的とは言えない。

そこで、あえて明確なゴールを定めず、現在に焦点を置いてキャリアを考える計画的偶発性理論が注目されている。

「やりたいこと」の目的意識に固執すると、目の前に訪れた想定外のチャンスを見逃すかもしれない。


【計画的偶発性理論の骨子】

①予期せぬ出来事がキャリアを左右する
②偶然の出来事が起きたとき、行動や努力で新たなキャリアに繋がる。
③何か起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える。


計画的偶発性理論によると、個人のキャリアの8割は偶然から作られる。

しかし、ただチャンスを待っているだけでは、キャリアは広がらない。
偶然のチャンスが到来した際に行動出来るだけの準備をしたり、偶然のチャンスに遭遇すべくフレキシブルに行動することが求められる。


勿論、明確なゴールを定めないとは言え、目標を立てること自体を否定するわけではない。
目標に固執して可能性を狭めるより、目の前のチャンスに気づけることがキャリアの成功に繋がるとの考え方である。



3.総括


雑にまとめるが、「やりたいこと」がないなんて当たり前である。
何も気にしなくて良い。
ただ、たくさんタネを巻いて行動することが重要だ。


変化は、大企業にとってはピンチの材料となりうるが、ベンチャーや個人にとってはチャンス。
常に変化を楽しんでいたい。



以上。

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