ラグビーW杯でもっとラグビーを知りたくなった方にオススメする一冊
ラグビーワールドカップ2019日本大会、予選プールA組を日本は全勝1位で通過した。
昨晩の「日本 vs スコットランド戦」は本当にいいゲームだった。
というか、必死のスコットランドに勝つとかって(泣)。いや、こうして書いてるだけで泣ける。
終了直後、こんな投稿をフェイスブックにしたが、もうなんつうか「こんな日が来るとはって経験をさせてくれてありがとう」という言葉しかない。
中高時代、ボクはラグビー部のヘッポコ部員だった。
やる方はヘッポコだったけど、観るのは本当に好きだった。
一番古い記憶は中学1年のころ(1974年)。
日比野監督のもと、フランカーに石塚、ウィングに藤原、フルバックに植山がいたころの早稲田ラグビーを観て、ファンになった。
※その年、明治大学に1年生の松尾雄治がいる。そのときはスクラムハーフだった。翌年北島監督の示唆でスタンドオフにコンバートする。
だが、その翌年の1975年、衝撃を受ける。
当時、「赤い悪魔」と呼ばれたウェールズが来日したのである。
当時のウェールズは、きら星のようなスターを揃えたものすごいチームだった。
ウィングに、JJウィリアムズ。
フルバックに、JPRウィリアムズ。
そして、スクラム・ハーフにガレス・エドワーズ。
No.8にはマーヴィン・デイビス。
もう、デイビスとエドワーズでスクラムサイドを突破するかと思ったら、エドワーズから超長いスクリューパスがウィングのJJに直接通ったり、JPRがライン参加してそのままトライしたり・・・
よく覚えている。
目がくらむようだった。
というか、当時はパスは指で弾くタイプのやり方をやっていて、スクリューパスを初めて見たのがウェールズのこのチームだった。
いまでは、ボールを投げるのに回転させて投げるのは常識で、「スクリューパス」なんて言葉すら使わないけど、当時はそれだけで画期的だったのだ。
※もし来週の南ア戦に日本が勝って、ウェールズがフランスに勝ったら、準々決勝でウェールズと当たる可能性がある。それはそれで因縁の戦いというか、実に歴史的な戦いになるなぁ。
その後、日本にラグビーブームが来る。
1970年代後半あたりから、どのゲームも満席でチケットがまったく取れない状況になった。
新日鉄には松尾雄治、森重隆、洞口孝治、ちょっと後の神戸製鋼には、林敏之、平尾誠二、大八木淳史、大西一平、堀越正巳などがいる。
サントリーに本城和彦や吉野俊郎が入るのはちょっと後だったかな。
※ちゃんと調べずに思い出しながら書いているので、時系列間違っているかも。間違っていたら後で追記訂正します。
ラグビーブームは、1984年に松任谷由実の「ノーサイド」が発売されるころがピークかな、と思う。
そこからじわじわと人気が落ちていき、Jリーグ発足とともにサッカーに人気の面では完敗していくことになる。
なんか、思い出話みたいになってしまったけどw、何が言いたいかというと、わりと長くラグビーを観てきた、ということ。
で、それを自慢したいわけではなくて、そんなボクでも、実はこの本を読むまでラグビーのことをちゃんとは理解してなかったな、と思ったので、その本を紹介したい。
題名は「もっとも新しい」と書いてあるけど、2015年の本である。
そして「教科書」とか書いてあるけど、内容は専門的なものではない。
スポーツ観戦好きなら、普通に読んで楽しめる。
ボクはこの本を友人に教えてもらった。
それは、以下の投稿(友人に無許可で載せるけど、きっと許してくれるw)である。
で、ボクはラグビーW杯2015イングランド大会に行くヒコーキの中でこれを読み、いろんなことが氷解した。
あ〜、そういうことか〜!
こんだけラグビーを観てきて、こんだけ知らなかったかぁ〜!
もっと早くこれを読んでいれば(この本が出ていれば)もっともっとラグビーを楽しめたのに〜!
上で原くんが書いているように、「本当に目から鱗が百枚くらい落ちるような本」だった。
ボクは40年ラグビーを観てきたんだけど、こういう理論を知っていれば、きっと全然違う見方をしたと思う。
そのくらい見方が変わった。
それをみなさんに、ぜひ紹介したい!と思ってつらつら書いている。
ラグビーのルールがわからないレベルの方だと、ちょっと難しい。
いや、ルールはだいたいわかる。
でも、なんであそこでキックを使うのか、なんであそこでバックスに回さずにラックをいちいち作るのか、どうやったらラインで一人余るなんてことが起こるのか、みたいなことをちゃんと知りたい人は必読だ。
ロシア戦、アイルランド戦、サモア戦、スコットランド戦などを観て、ラグビーが好きになった「スポーツ観戦好き」のあなた!
ぜひ読んでみてください。
読んで後悔しないと思うよ。
(これを読むと他の競技に対する見方も少し変わると思う)
※
二冊目も出ています。
これまた傑作。
古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。