聖書や神話を知らんと理解できんアートが多いのでエピソード別にまとめてみる(旧約聖書篇31) 〜「兄たちと和解するヨセフ」
「1000日チャレンジ」でアートを学んでいるのだけど、西洋美術って、旧約聖書や新約聖書、ギリシャ神話などをちゃんと知らないと、よく理解できないアート、多すぎません? オマージュなんかも含めて。
それじゃつまらないので、アートをもっと楽しむためにも聖書や神話を最低限かつ表層的でいいから知っときたい、という思いが強くなり、代表的なエピソードとそれについてのアートを整理していこうかと。
聖書や神話を網羅したり解釈したりするつもりは毛頭なく、西洋人には常識っぽいあたりを押さえるだけの連載です。あぁこの際私も知っときたいな、という方はおつきあいください。
まずは旧約聖書から始めます。旧約・新約聖書のあと、ギリシャ神話。もしかしたら仏教も。
なお、このシリーズのログはこちらにまとめていきます。
さてと、ヨセフの物語も今回で最後。
つまり、アブラハムから続いてきた「族長の物語」もこれでラストだ。
族長の順番、覚えてますか?(途中で覚え方が少しずつ変化したけどな)
アー、イヤよー、エジプト!
アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフ、と来て、エジプトに行っちゃう(その結果モーセの代で苦労する)、というのが旧約聖書「創世記」の、族長たちの物語だ。
そう、エジプトに行っちゃうのも一緒に覚えるといいと思う。
なぜなら、次に出てくるモーセまでを乱暴にまとめると、
アブラハムからモーセまでの物語は、「カナン・エジプト引越物語」だから。
カナンに来て、エジプト行って、カナンに戻ってきて、またエジプト行って、そしてモーセの代で超苦労してカナンに戻る。
いや、最初っからカナンに根ぇ生やせや!ってことですよ。
だってカナンは「神から約束された土地」なわけ。
神を信仰するなら、ちょこちょこ動かずおとなしくそこに住んどけ!って話だ。
神が守ってくれるはずなんだから、飢饉くらいですぐ引越するなよな・・・(まぁパレスチナあたりの飢饉がとんでもなく大変だったということなのだろうけど)。
さて、ヨセフの物語の最終話。
ヨセフは自分を奴隷に売った兄弟たちと再会し和解するお話だ。
そして父ヤコブ(改名してイスラエル)とも再会する。
感動的なエピソードなんだけど、逆に画家たちの想像力はあんまりジャンプしない。
たぶん、エピソードが感動的だとどうしても説明的になっちゃうんだな。場面を説明しておけば、人は感動してくれるからね。
それはさておき、例によって1分でここまでの物語を復習してみよう。
ヤコブ(改名してイスラエル)は12人の子どもに恵まれるが、最愛の妻ラケルにできた11番目の息子ヨセフを溺愛してしまい、ヨセフのKYぶりも相まって、10人の兄たちはヨセフを憎むようになる。
で、ある日、ヨセフは兄たちに囲まれて殺されかけ、挙げ句エジプトの隊商に奴隷として売られてしまう。
エジプトに売られたヨセフは、王の侍従長ポティファルの奴隷になる。
ただ、そこで彼は有能さを発揮し、いつしか家計をすべて任されるようになるが、有能すぎてポティファルの妻に惚れられ、誘惑される。
その誘いをかたくなに断ったことで、妻が怒り、「ヨセフにベッドで襲われたの〜」と旦那に訴え、ヨセフは無実の罪で牢獄に入れられてしまう。
牢獄でも彼は有能さを発揮し、看守長に「いや〜、有能すぎるわ。もう全部任せるわ〜」と、すべてを任される。
そんな中、親切にも囚人仲間の夢解きをして見事に当たり、その噂がファラオ(王)の元まで届き、ヨセフは王に呼び出される。
そう、王は不思議な夢を見て、その内容に悩んでいたのだ。
ヨセフは王の夢解きをする。
その夢解きに王は感嘆し、ヨセフを「囚人の奴隷」からいきなり「総理大臣」に抜擢するのである。
どんな夢だったかは前回を参照してもらうとして、「夢解き」はこういう内容だ。
これから7年の間、エジプトは大豊作になるけど、次の7年は大飢饉になるでしょう。
だから、賢い人を大臣にして、最初の7年の間、とにかく備蓄するのです。そうすれば大飢饉も乗り切れます。
それを聞いた王が「なるほどー。わかった。その通りかもしらん。なるほどねー。というか、YOU、いいじゃん。YOU、なかなかできるじゃん。YOU、総理大臣やっちゃいなよ!」ってなって、ヨセフは王に次ぐ「国のナンバー2権力者」になったという物語。
すごいな王さま。
冤罪とはいえ、「奴隷の分際でご主人である侍従長ポティファルの妻をレイプした罪」で収監された囚人なんだけどな。
いきなり総理大臣かい・・・。
ま、こんなことは旧約聖書ではよく起こることなのでさらりと流す。
で、この夢解きが大当たりするわけ。
エジプトは大豊作となる。
その間、ヨセフは、大豊作に浮かれず、ちくちくと備蓄する。
次の7年の大飢饉のためにひたすら備蓄する。
うん、普通にいい総理大臣だ。
そして、ついに、周辺一帯を大飢饉が襲う。
エジプトは備蓄が豊富にあるから余裕で持ちこたえる。
でも、周辺諸国は大飢饉で「ひえ〜!死ぬ〜!」ってなっているわけだ。
で、周辺諸国からみんなエジプトに穀物とか小麦を買いに来るわけ。
その模様をバルトロメウス・ブレーンベルフはこんな感じに描いている。
総理大臣になったヨセフは、たぶん左上の偉そうなヒト。
というか、1000人抜きくらいの大出世なんで、ヨセフを憎んでいる人も多いと思うぞ。
ヨセフ、背中を見せてはダメ!
そんな段の端に立っちゃダメ!
って心配になるわw
この絵、タイトルが『エジプトで穀物を売るヨセフ』なので、最初は賑わっているエジプト市場の様子かと思ったし、明るい顔の人たちも多いけど(右端の羊飼いの女性とか)、飢饉で食いつめた人たちも来ているね。
だって、絵の真ん中あたりの家族をアップするとこんな風。
後ろの男とか泣いてるし、なんか大変そうな一家だ(いい服着てるし太ってもいるけどね)。
ちなみに、右にいるラクダ(馬?)に乗った人たちはヨセフの兄たちかもしれない。
そう、彼らが住んでいる「約束の地カナン」も大飢饉に襲われ、彼らは穀物を買いにエジプトにやってくるのである。
レンブラントの師匠、ピーテル・ラストマンも描いている。
ヨセフは中央上のターバンかな。
飢饉で苦しむ周辺諸国の人たちが押し寄せて、備蓄の穀物を倉庫から出してきてどんどん売っている。エジプトは大もうけするわけだ。
ただ、人々に飢饉感が感じられないのがちょっと残念。
バルトロメウス・ブレーンベルフ。
ヨセフは右上の階段の上の人かなぁ・・・。いや、左上のテラスで傘をさされているターバンがヨセフかもしれない。よくわからん。
この絵でも周辺諸国から人々が押し寄せてきている。左端の人はなんだろな。小人の召使いに「買ってらっしゃい」ってお金を渡しているみたいだ。
この絵は真ん中右の群衆の動きや表情が逞しくていい。
ダヴィットの弟子、アビル・デ・プジョル『ヨセフによって救われたエジプト』。
7年の大飢饉を表す象徴としての7人の痩せこけた老婆たち(たぶん)。
それがエジプトの象徴ファラオに襲いかかろうとしているけど、ヨセフがしっかり救う、ということを象徴的に表した絵かなと思う。
ちょっと面白いね。
さて。
ヨセフの父ヤコブ(イスラエル)や兄弟たちの住む「カナン」も大飢饉に見舞われていて、困った兄たちは、末の弟だけ父の元に残して、エジプトに買い出しに来る。
そして、総理大臣であるヨセフに「売ってくだせぇ〜」とお願いする。
でも、兄たち、ヨセフに気づかないんだな。
ヨセフは、この回で書いたように、17歳で兄たちに奴隷としてエジプトに売られちゃって、いろいろ苦労して30歳で総理大臣になり、それから7年の大豊作と2年の飢饉があったので(下の方で「あと5年飢饉が続く」と言っている)、たぶん39歳。22年ぶりに会うわけだ。
しかも兄たちはまさかヨセフが総理大臣になっているなんて思わない。
だからひたすら頼むわけ。
兄たち「お願いですだー、総理大臣さま〜、売ってくだせー」
ヨセフ「・・・(うわ、憎っくき兄さんたちだ! くぅーいまごろどの面下げて・・・ん? あれ? ひょっとして僕に気づいてない? ということは復讐するチャンス?)」
そう、いまが復讐のチャンス!
ヨセフ「・・・お前たち、敵のスパイだな」
兄たち「め、め、滅相もございません! わたしらカナンから来た貧乏な一族ですだ。故郷で大飢饉にあってどうにもこうにもならなくなって、年老いた父と末の弟を残してこうしてお願いに参りましただー」
ヨセフ「(あぁ、父さんは生きているのか・・・それはともかく)本当か? 本当なら、一度戻って、その末の弟というのを連れてこい! そうしたら信じてやろう」
その夜、いったん牢屋に入れられた兄たちが話し合うのをヨセフは盗み聞きする。
兄たち「オレたちは、ヨセフにひどいことをしたせいで罰を受けているんだ。ヨセフはあんなに助けを求めたのに、我々は耳と貸さないどころか、殺しかけ、銀貨20枚で売り飛ばしてしまった。いかほどの苦しみだっただろうか。あぁ、ヨセフ・・・」
で、外で聞いていたヨセフはむせび泣くわけ。
「あぁ、兄さんたちは悔いているのか・・・」と。
日本人ならこういう「むせび泣き」が大好きなので、きっとたくさん絵に描いただろうけど、実はこのあたりの絵画が意外とない。
古い聖書の挿絵を1枚貼っておく。『むせびなくヨセフ』。
あと、趣きない絵だけど、現代のイラストをひとつ載せておく。
盗み聞きして涙にくれるヨセフ。
で、兄たちはいったん故郷に戻り、末の弟ベニヤミンを連れてエジプトに戻ってくるわけ。
※実はここでもう一回ヨセフは兄たちを試すのだけど(銀の杯のエピソード)、こんがらがるので省略する。いい絵もあんまりない。
ここで、ようやく今日の1枚。
ペーター・フォン・コルネリウス。
前回の「夢を解くヨセフ」でも、印象的な群像を描いていたコルネリウスだけど、この絵もなかなかいい。
ヨセフは身を明かすのだ。
兄さんたち、僕はヨセフです。
あなたがたによってエジプトに売られたヨセフです。
父さんは元気ですか?
兄たちは戦慄して固まってしまう。
だって、殺されてもおかしくない。しかも相手はいまや超権力者。
やばい。やばいやばい。殺される・・・。
でも、ヨセフは泣きながら言う。
もう、僕にしたことを悔やむ必要はありません。
すべては神が遣わしたことなのです。
一族の命を救うために、神は僕を一足先に、ここに送られたのです。
どうぞ、急いで父さんの元に戻り、僕の言うことを伝えてください。
すぐに、エジプトにお越し下さい、と。
飢饉はあと5年続きます。僕が一族のお世話をお引き受けします。
そうやって、彼らを抱きしめたのである。
この絵はその一場面を描いている。
そう、感動的な場面だ。
素直に描いたら感動的な絵になるだろう。
ただ、このコルネリウスの絵がいいのは、兄弟たちが素直に受け取ってないところw
ヨセフが抱きしめているのは同じ母親ラケルの腹から出た唯一の兄弟ベニヤミン(末の弟)。まぁ可愛いわけだ。
だが、他の4人のうち、2人のこの表情!
うわっ、悪い目つきw
(というか、こいつ本当にヨセフか?)
(んー、ヨセフに見えなくはないが、騙されるなよ)
(つか、なんでこいつ大出世してやがるんだ?)
(総理大臣様かよ。偉くなったもんだ)
(つか、あのヨセフだとしたら、ぜぇっったい復讐してくるぞ。なにせオレたちあんなひどいことしたんだ)
(うん、これはきっと罠だ。そんな簡単に許されるはずがない)
(こいつ、何企んでるんだ・・・)
とか考えてるよな? おい。
疑惑、嫉妬、妬み、怖れ、用心、警戒、疑心暗鬼・・・そんな顔のオンパレードは、後ろの方の兄たちもw
まぁ素直に受け取っている兄もいるんだけど、なんだろう、この狡猾な感じ(まぁ超狡猾なヤコブの子ども達だもんね!)。
なんでこういう顔をしているのかな、って考えるだけで、ずぅっとこの絵を見ていられるな。
面白いなぁ。
で、ここまで厳しい解釈をしている絵はコルネリウスくらいで、他の画家たちの絵は普通に感動的に描いている。
フランソワ・ジェラール。
いやー、わかりやすい歓喜!w
ちょっと上目遣いの兄もいて、いろいろ表情がおもろい。でも、ちょっと単純すぎるよね。
Léon Pierre Urbain Bourgeoisのは、もう兄たちみんな感動に泣いている感じ。というか、ヨセフ、エジプトにいる間にずいぶん日焼けしたなぁ。
シャルル・テブナン。
これも単純方向。驚きと和解。
マニエリスム期の画家、ポントルモの横長の絵(クリックすると大きくなります)。
これもわかりやすい方向。もう服装も含めてえらく優雅な感じになっている。
シャルル・メニエ。
和解というより「まさかヨセフが!」という驚きがより強い絵。
左の赤い服の人が地面を指さして何をやっているのかはよくわからないけど。
ギュスターヴ・ドレさんのは兄たちの表情が見えないけど、感動は伝わってくる。
ちょっとヨセフが偉そうなのが気になるなw
シャガール。
いい絵だね。他にの比べてもなんかほっこりする。ベニヤミンが抱きついて、あとの兄弟たちもホッとしているのがよく伝わってくる絵。
サロモン・デ・ブライ(Salomon de Bray)。
これは少し厳しい目線が混じり始めている。左端の兄たちの一部は厳しい目線。
ちなみに兄たちの老人具合がいいね(ヨセフが39歳なので、兄たちは40代とか50代だ)(もしかしたら父ヤコブとの再会のシーンかもしれないけど、表題は違った)。
これはわりと厳しめ。
アンヌ=ルイ・ジロデ=トリオソン。
中央にいるのも兄弟の一部だと思うけど、かなり顔が複雑だし厳しい。
ね。この4人。
ひゃー怖い。
さて、こうして一連を観たあとに、もう一度「今日の1枚」を見てみると、コルネリウスのより厳しい解釈がわかる。
というか、彼ら全員「イスラエル12部族の祖」になるわけで、それぞれにキャラが振り当てられている。その辺の深い意味まであったりする絵なのかもしれないな、と思う(考えすぎかもね)。
あと、この絵を見ているうちに、左端の人がどんどん気になってきたw
なんだ、この感動的な場面でのこの遠い目の冷めた表情w
なんか全体にコルネリウスの絵は意地悪だw
次に進もう。
「YOU、総理やっちゃいなよ」って言った人の好い王さま(ファラオ)。
「ヨセフの兄弟たちがやってきた」と聞きつけると、ヨセフを呼び出して、こう言う(いやぁ、人が好い)。
「すぐ父上と一族をエジプトに移住させなさい。この国の最上最良のものを与えよう」
ジェームズ・ティソさんは、その場面を描いているね(たぶん)。
まぁヨセフのおかげでエジプトは大もうけしたので、そのくらい何でもないのだろう。いまやヨセフはエジプトの大功労者だ。
で、ドレさんは、話を聞いた父ヤコブ(イスラエル)がよっこいせとエジプトに向かう様子を描いている。
そして、父ヤコブもエジプトに移住し、めでたしめでたしでこの物語は終わる。
ヨセフは大金持ちなので、ヤコブも一族も何不自由ない生活を送る。
そう、ヨセフは大功労者なので、エジプト人からもリスペクトされているわけだ。
兄たちもきっと疑惑や嫉妬を収めたのだろう。
ただ、ここから何百年か経ってモーセの代になると、イスラエル民族はエジプト人の奴隷に成り下がっている。
そこからモーセの苦難の物語が始まるわけだ。
そう、モーセは、奴隷根性が染みついたイスラエル民族全員を連れて、エジプトを脱出してカナンを目指すのだ(死ぬほど大変なプロジェクト!)。
上でも出てきたポントルモは、ヨセフのエジプトでの物語をまとめて、『エジプトのヨセフ』という絵にしている。
この絵の中でのヨセフは4回登場する。
赤い帽子に紫のマント、ベージュのチュニックを着ているのがヨセフその人だ。
左下は、父ヤコブを王さまに紹介しているヨセフの姿。
右下では、ヨセフの元に父ヤコブの病の知らせを受けている。
そして階段を上るヨセフ。ふたりの息子を連れている。
右上では死を前にしたヤコブと、ふたりの息子と一緒にいるヨセフが描かれている。
ちなみに中央にたくさん群衆がいるのは、飢饉でエジプトに押し寄せる人たちだ。
今回もそろそろオシマイ。
物語が複雑だったのでなんだか長くなったけど、この物語のラストは、巨匠レンブラントに締めてもらおう。
レンブラント『ヨセフの息子たちを祝福するヤコブ』。
老いた父ヤコブをエジプトに迎えたあと、ヨセフは自分の息子たちをヤコブに会わせるのだ。そして祝福してもらう。
ここでヤコブは、息子の兄と弟の順番を変えて祝福をしてヨセフに抗議されたりするのだけど、省略する。イスラエル民族にとっては大事な話だと思われるけど、まぁ知らなくてもいいかな、と思う。
ちなみに、あんまり他の絵で見たことないけど、この絵ではヨセフの横にヨセフの妻アセナトが描かれている。
調べたら、このアセナト、なんと、あの、最初のご主人さまで、妻に誘惑された、ポティファルの娘であった。なんとなんと!
ポティファルではなく、ポティフェラ(別人)の娘という説もある。でもポティファルの娘と取っている本もある。
いやぁ〜、そうだとしたら、結婚した理由が知りたいわ。冤罪の張本人の娘だぜ・・・マジかいな。理由は探しても出てこない(いまのところ)。
ちなみのちなみに、父ヤコブ(イスラエル)はこのあと死んでしまうのだけど、死ぬ前に12人の子ども達をそれぞれ祝福する。
そして、全員がイスラエルの部族の祖となる。
その祝福の言葉をシャガールがステンドグラスでとてもわかりにくく表現しているので、それを載せて今回は終わりにしたい。
上段、左から、ルベン、シメオン、レビ、ユダ。
中央、左から、ダン、ナフタリ、ガド、アシェル
下段、左から、イサカル、ゼブルン、ヨセフ、ベニヤミン
@ハダサー学院大学医療センター内ユダヤ教会(Abbell Synagogue in Hadassah Medical Center)。
ちなみに、祝福の言葉について、それぞれにヤコブが何を言ったかは、たとえばこのサイトなど。
ということで、天地創造から続いた「創世記」はオシマイ。
「創世記」のあとは「出エジプト記」なんだけど、その前に、次回はヨセフの物語の復習と、あと、小さなエピソードで取り上げていなかったものがふたつあので、それも。「ディナ」と「ユダとタマル」というお話。
※
このシリーズのログはこちらにまとめてあります。
※※
間違いなどのご指摘は歓迎ですが、聖書についての解釈の議論をするつもりはありません。あくまでも「アートを楽しむために聖書の表層を知っていく」のが目的なので、すいません。
※※※
この記事で参考・参照しているのは、『ビジュアル図解 聖書と名画』『イラストで読む旧約聖書の物語と絵画』『キリスト教と聖書でたどる世界の名画』『聖書―Color Bible』『巨匠が描いた聖書』『旧約聖書を美術で読む』『新約聖書を美術で読む』『名画でたどる聖人たち』『アート・バイブル』『アート・バイブル2』『聖書物語 旧約篇』『聖書物語 新約篇』『絵画で読む聖書』『中野京子と読み解く名画の謎 旧約・新約聖書篇』 『西洋・日本美術史の基本』『続 西洋・日本美術史の基本』、そしてネット上のいろいろな記事です。