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闘アレ生活(16) 〜死にかけてからちょうど2年。最近は沼を脱出してます。


2年前の今日、3月23日の夜にアナフィラキシー・ショックになって死にかけ、東邦大学医療センター大森病院の救急救命センターに運び込まれた。

タイトル写真は、2日後の25日の朝、退院したとき、病院の出口で見た景色である(アナフィラキシーは数日で退院できる)。

で、後日アニサキス・アレルギーと判明した。


あれから2年。
正直、長く苦しく暗い2年だった。

魚やダシが食べられないくらい、って思う人もいるかもだけど、人生最大の趣味であり得意科目を一晩にして失うって、意外と納得できないもので。

いや肉があるからいいじゃない、って思う人もいるかもだけど、足を失った人に「まだ手があるからいいじゃない」って言うみたいなもので。

いつかは呑み込めるかもしれないけど、その方法がわからない。
なんか、理性では理解してるけど感情が拒否してくる。

まぁなかなか厳しい2年を過ごしたなぁと思う。


ちなみに、最近、すこし楽になってきた気がする。

理由はいくつかありそうだ。

(1)春になった


笑。
なんかバカボンみたいな理由だけど、魚介類アレルギーにとって「春になった」というのは福音だ。

なにしろ日本の秋冬は魚が美味しそすぎて、右向いても左向いても落ち込む始末。ほんとアカンわ。ほんと辛いわ。


春ももちろん美味しいんだけど、秋冬に比べると正直楽勝。
これは去年もそうだった。
あ〜、春になってよかった。

(2)超時短スパイスカレーで魚をずいぶんと忘れることができた


今年の頭から、週4回くらいは「超時短スパイスカレー」を作り始めた。

15分ほどでできて、失敗もなく、しかもとても美味しい。

これにより、一日3回の食事の1〜2回くらいがスパイスカレーになり、そこそこ満足するようになった。

これが大きい。

このアレルギーの鬼畜なところは「アレルギーを忘れよう忘れようと思っても、毎食思い出されてしまう」ところ。

つまり「恋人に手痛く振られたのに、一日に3回その人に会わないといけない」という状態。

これがマジ鬼畜。

でも、スパイスカレーの頻度が上がると、その鬼畜度が減っていく。物理的に「うまいうまい」とカレーを食べて一回の食事が終わるのだ。それって助かる。

しかも、弁当で持っていくと、ランチの店選びもしなくていい(店選びで落ち込むという事態を避けられる)。

これ、意外と大きかったかも。


(3)アートの連載に精一杯


なんでもそうだけど、なにかに精一杯というのはいろいろ忘れられていい。

大切な人が亡くなったあと、葬儀の段取りに精一杯になることで一時的につらさを忘れられるのはよく聞く。それに近い。

で、そのためにも1000日チャレンジをやっているわけだけど、その一環で始めた美術の勉強で、その「精一杯」が出てきた。

この連載が、その精一杯。


これ、毎回5000字以上書いていたりするんだけど、それを週に3回はアップしている。

聖書の解説本を複数読み、それを考察し、絵を探し、検索して貼り、などをしていると、ずいぶん時間が経つ。

たぶん毎日4時間くらい、このことを考えている。
仕事や講演や食事や交友以外の時間を毎日4時間って、わりと長い。

しかも、いまのところ、わりと楽しい。
そして、これを考えている間は、食事のことや魚のことをまったく忘れている。

これ、助かるなぁ。

食事を考えなくて済むって、うれしいなぁ(食事が最大の趣味だった人間として複雑な思いもあるけれど、まぁ仕方がない)。

(4)酒が減った(弱くもなった)


変な理由だけど、現在58歳で、もうすぐ59歳になる。
(青年よ、まさか自分がそんな年齢になるなんて、ボクだって想像すらしなかったのだよ。いまだに信じられないのだよ)

若いとき自慢は嫌われるから少しにするけど、まぁ全盛期は酒量では負けなかった。一晩でウイスキーボトル一本とか普通に開けてた。

そんな自分も弱くなり、ウイスキーなら半分でもうあかん。もっと飲もうと思えば飲めるけど、翌日の保証はない。

で、弱くなると「酒が理由のひとり飲み」が減るのである。

飲みたいなぁ、が、少しずつ減っていく。

この飲みたいなぁ、に紐付いて「ひとりで鮨に行く」「ひとりで割烹に行く」「ひとりで居酒屋に行く」があったわけで、そしてそこに紐付いて「魚が食べられないって死ぬほど辛い」になっていたわけで。

魚が食べられないつらさの要素が、ひとつ減ったことになる。

伝わってるかな・・・?

いまだに「ひとり深夜鮨」とか、本当にしたい。
したいったらしたい。

でも、「鮨食べたいから行きたい」は相変わらずあるけど、「酒を飲みたいから鮨にでも行くか」みたいなモチベーションが減った、ということ。

これが減ると、気分が少し楽になるの。

あぁ、酒が弱くなるのも悪いことばかりじゃないな(健康にも確実にいいしね)。

(5)天中殺を抜けた


これはね、占いの話なので、信じなくていいです。

でも、以下に書いたけど、どうしても信じたくなるほど、時期がシンクロした。

今年の2月3日で2年間の天中殺が終わり、本当に楽になった。



だって、2年前に「年の天中殺」に入ってすぐ、アニサキス・アレルギーになっているわけですよ!

そして、そこから2年間「年の天中殺」だった上に、毎秋の10月11月が「月の天中殺」というダブル天中殺!

つまり、2018年の秋冬と2019年の秋冬は、どちらもダブル天中殺で、占いの人に言わせると「それはもう、お辛かったでしょう」ということなのだ。

そう、(1)で書いたように、マジつらかった。

でも、それももう終わった。

今年の10月11月も「月の天中殺」が来るけど、まぁ「年の天中殺」がない分、ここ2年のそれと比べればたいしたことなどないだろう。

あー、良かった。
ずいぶんすっきりした。

このままこの気分が続くといいな(パンデミックに大不況にオリパラ問題などいろいろあるけど、まずは自分の精神状態が立ち直ってないとどうにもならない)。



・・・そして、最後になるけど、みなさんの励ましやお気遣いが大きいのは当たり前なので書きませんでした。

いつもありがとうございます。


ということで、この2年の振り返りと、いまの気分のお話でした。

アニサキスの話、ここ数日でもう少し書きます。


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古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。

ありがとうございます!じっくりじんわり書いていきます。
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コミュニケーション・ディレクターです。 さとなお名義で食やエッセイの本、佐藤尚之名義で広告関係の本を書いています。最新刊は『ファンベース』(ちくま新書)。 1995年から個人サイト「さとなお.com」を運営しています。