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オレはただライブ会場でサルサを踊れるようになりたいだけだ


昨晩、オルケスタ・デ・ラ・ルスのライブに行ってきた。

今年で2度目。
会場は六本木ミッドタウンの「Billboard LIVE」である。


この世界的に愛されているサルサ・バンドのことを知らない人はよもやいないとは思うけど、一応サイトの紹介文を貼っておこう。

1984年結成。
‘89年に自費によるNew Yorkツアーを決行。このツアーで大ブレイクし、’90年BMGビクターより国内、海外デビュー。このアルバムが全米ラテンチャートで11週連続1位を獲得
その活動は世界に認められ、国連平和賞(’93)、グラミー賞ノミネート(’95)、日本レコード大賞特別賞(’91&’93)、New York批評家協会賞(’91&’92)、世界23カ国でのツアー、NHK「紅白歌合戦」出演(’93)、カルロス・サンタナとの共演など、目覚ましい活躍を続ける。
‘97年に解散するも、2002年活動を再開。国内、海外ツアー、各地ジャズフェス、ロックフェス出演、国内のアーティスト(井上陽水、松任谷由実、宮沢和史、山崎まさよし、大黒摩季、他)とのコラボレーション、タモリカップ出演、学校公演など、「日本ラテン化計画」をテーマに精力的に活動を続けている。
2019年には結成35周年を迎え、10年ぶりのニューアルバム「Gracias Salseros」を発売。
3月にFacebookにて配信したデビュー曲「Salsa Caliente Del Japon」のリハーサル映像が、130万回再生を超え、中南米を中心に世界中で話題になっている。


上のラストで書かれている「Salsa Caliente Del Japon」のリハーサル映像というのはこちら(↓)。
この動画、彼らの魅力がわかりやすく出ていると思うので、知らない人は一度見てみてください。南米人とかが強烈に反応しているのがカワイイw


で、話を戻すと、ボクは今年初めて、彼らのライブに行ったんですね。

2019年5月25日。
場所は同じビルボード。

すっっごいいいライブだったし、あんまりライブで踊るタイプではないボクだけど、さすがはラテン!さすがはサルサ! 超開放的になって、席の横で(ボクにしては)まぁまぁ踊ったわけです。

そんな感じでそれなりに楽しんでいたんだけど、見ると、ステージ近くのスペースにしゃしゃりでて、サルサ・ステップを踏んで超楽しそうに踊っている集団がいる。

これが・・・

ちょ・・・ちょうかっこいい


のである。

どうやら友人の集団というわけではなく、サルサを踊れる人たちがバラバラと勝手にステージ前に出て行って踊っている模様。
カップルなんかは組んでくるくる回ったりしてる。即席のカップルもいるみたいだ。

うはー・・・いや、なんか見惚れるわ・・・。

女性なんか、サルサ・ステップ踏めてるだけで百倍増しに可愛く見えるし、くやしいけれど中年のおっさんも、十倍増しくらいには格好良く見えていた。

もうその時点で「あぁぁぁ、サルサ踊れたら格好いいなぁ」と惚れていたのだけど、決定打は、ふと隣のテーブルに目を移したときである。

70代としか見えないおばあちゃんが、サルサを踊っていたのである。

すんごく上手にステップ踏んで。


ちょ・・・ちょうちょうちょうちょうちょうかっこいい!



同行者たち(男女総勢10人くらいだったろうか)もみんなそう思ったみたいで、「こういう時にサルサをさって踊れるって超格好いいよねー」「いや〜憧れるわ〜」「あんな風になりたいねぇ」とか話していたのである。


ここで少しだけ説明がいる。
さとなおラボ生でもあり、コミュニティ「4th」のメンバーでもある蝶野薫という大切な友人が、このオルケスタ・デ・ラ・ルスのマネージャーに今年から就任したのである。

彼女自身ラテンバンドをやっていて太鼓叩いてる。
本業はWEBプロデューサーなんだけど、好きが高じてオルケスタ・デ・ラ・ルスを海外までも追っかけているうちに親しくなり、サイト作ったりした流れもあって「マネージャーもお願い!」ってなったようである。

※ 彼女は2年連続で落語を1000席以上聴いていたり、3年毎日和菓子を食べていたり、他にもいろいろすごいのだけど、それはまた別の時に。


で。

ラテン・バンドもやっているし、オルケスタ・デ・ラ・ルスのマネージャーをやるくらいいろいろくわしい彼女、蝶野薫に、ボクたちはライブ後に訊いてみたわけですよ。

「ねぇねぇ、サルサ・ステップとか、習えるところあるかなぁ」って。

そしたら。

「あ、デ・ラ・ルスのボーカルのJINさんとか教えてくれるんじゃないかなぁ。ちょっと聞いてみますよ」


ひぇ〜〜〜〜! マジですか!

話が思ってもみない方向に大きく進展した。

わからない方のために説明すると、JINさん(橋本仁さん)とは中心メンバーのひとりで、下の「サイト・トップの写真」では、NORAさん(女性)の向かって左でマラカス持っている人である。

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このMV(↓)のサムネールで、NORAさんの横にいる人である。


で、さすがマネージャーである。
「そうなるといいねー」という話ではなく、話は具体的に前に進む。

9月のある日、新宿のとあるスタジオで、多忙なJINさん本人にサルサ・ステップを教えていただくという、超贅沢な会が開かれたのである。

参加メンバーは、5月のライブに行った人を中心に、このイベントに飛びついたラテン気質の人を含めて12人くらいだったか(全部4thの人だけど)。

ほぼ全員、超初心者である。

その超初心者たちを相手に、JINさんが、基礎の基礎からゆっくり丁寧に教えてくれる。

左から三人目が教えているJINさん(↓)。

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30分もやると、もう汗だくだく。

基礎ステップを終えたら、男女組んでくるくる回すとかまで教えてもらった。

日本人って普段こんなにカラダを寄せ合うことはないので、みんなちょっと照れる。

みんなが照れてると、JINさんそれを察して、要所要所でべたべたの関西ギャグを放り込んでくるw さすがだ。

いや、実に楽しいレッスンだったな。

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こうして2時間、サルサを踊ったわけだ。
ホント汗だく。

JINさんの教え方がひじょーにうまかったこともあって実に楽しかったし、なんか「オレたちちょっと踊れる?」って顔して、その日は帰途についたのである。

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で、昨晩。

ふたたびのオルケスタ・デ・ラ・ルスLIVE!である。

今年は彼らの35周年ということで、5月のライブは過去の名曲からなにから盛りだくさんだったのだけど、秋のこのライブはスペシャルゲストが参加していて、これまた超盛り上がった。

元メンバーのソルトさんが一人目のゲスト(「私はピアノ」のサルサバージョン、良かったなぁ)。

で、ふたりめのゲストが、山崎まさよし

なんか、すっごいいいノリで、めちゃめちゃセクシーで、なんかこれまた超カッコよかった(サルサとかってなんか超カッコイイみたいな形容詞しか出てこんw)。「セロリ」のサルサバージョンもやったよ!

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さて、それはそれでいいのだが。

「オレは踊れたのか問題」を語らねばなるまい。


・・・・・・・・無理だったw


ステージ横どころか、席横でも無理だったw

基本ステップは「ワン・ツー・スリー・ちょん、ワン・ツー・スリー・ちょん」って感じで、それは「ワン・ツー・スリー・ちょん」と声出しながらだと普通に踏める。

でも、いざノリノリのリズムになると、まったく踏めない。

あれ〜、JINさんといっしょのときはそれなりに出来たつもりだったのになぁ・・・


ステージ横では相変わらず元気にサルサを踊っている人たちがいる。ちょうかっこええ。

なのにこちとら席横で、せっかくのNORAさんの生歌なのに、頭の中で「ワン・ツー・スリー・ちょん」とか声をかぶせて、必死に足元を意識してステップらしきものを踏んでいるだけだ。

しかも全然出来ていない・・・


こんなことなら下手なステップなど意識せず、普通に手拍子しながら飛び跳ねて楽しむだけだったほうがずっと楽しかったわ!

ライブ会場でサルサを踊れたらカッコイイ! モテる!とか、邪念が入ったのがあかんかったわ!


とはいえ、くやしい。

くやしいくやしいくやしい。

JINさん、第2回目、ぜひお願いします!!!




ボーカルのNORAさんの本に『人生、60歳まではリハーサル』という素晴らしい題名の本があって、これ、とても良い本なのでオススメ。
オルケスタ・デ・ラ・ルスのいままでの活動もすべて読めるし、なにより生きていく勇気がでる。



古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。