終末期の家族のQOLを上げるためにお取り寄せしたもの5選
このnoteを見てくださっている方は、おそらく私と同じく終末期を迎えた家族がいる方かと思います。
そんな私も、2021年12月に父の肝臓癌が発覚し、見つかったときにはもうすでに治療する術がない状態でした。
コロナ禍ということもあり、入院してしまうと面会ができなくなるため、本人と相談し、現在は在宅で終末期ケアを行なっています。
家族として、父に残された時間にできること
終末期ケアが始まってからは、食事制限が無くなったこともあり、父に食べたいものをリクエストしてもらい、母がリクエストに沿ってその日1日のメニューを考えます。
母は料理担当なら、私は父に何をしてあげれるか…。と考えた時に、
「じゃあ、母が作れないものを私がお取り寄せしたらいいんじゃないか」
と、父との思い出をたぐり寄せながら、父が好きだったもの、父の好きそうなもの、私が好きだから父にも食べてもらいたいものを取り寄せることにしました。
※これからご紹介するものは、食事制限がなく、父の体調を見ながら頼んだものなので、全ての終末期の方に当てはまる内容ではありません。参考程度に見ていただければと思います。
1.獺祭の醗酵技術から生まれた 新生甘酒
父が元気な頃は、お酒が大好きで、誕生日プレゼントには必ずお酒を送っていました。定年退職の時には、父が生まれた年のワインをプレゼントしたり、最後の誕生日には一度は飲んでみたいと言っていたウイスキーを姉と割り勘でプレゼントしたり、父との思い出の中には必ずお酒がありました。
そんな中でも特に好きだったのが獺祭でした。色々な種類の獺祭を買っては、夕食後に本を読みながら晩酌をしている姿をよく見ていました。
あんなにお酒が好きだった父が、病気になってからは、アルコールを飲みたい気持ちが湧かなくなったと言っていたので、少しでもお酒を楽しんでいた時の気持ちを感じて欲しいと思い、ノンアルコールの獺祭の甘酒を頼んでみました。
届いた時、父は「獺祭の甘酒があるなんて知らなかった!」とすごく喜んでくれたので、今では寝る前に少しずつ飲むのを楽しんでくれるようになりました。
食欲がない時でも、甘酒は飲める場合が多いので、そんな時にも役立っています。
2.銀座千疋屋 ストレートジュース
元々フルーツが大好きだった父。今はまだ固形物が食べれるので、りんごやみかんなどのフルーツは食べていますが、食欲がないときにはジュースがいいんじゃないかと思い、特別感のある千疋屋のフルーツジュースを頼んでみました。
種類が豊富なので「今日は何飲みたい?どの気分?」と色々選んでもらう楽しさもあります。
3.鎌倉ハム富岡商会
父が元気だった頃、家族で最後に旅行に行った場所が鎌倉でした。
私と姉が上京してから、関東に遊びにくる時にはみんなで鎌倉に遊びに行くことが多く、その時に「ここのハムは美味しいから」と私や姉にお土産に持たせてくれたのが、鎌倉ハムでした。
せっかく取り寄せるならと思って、ギフト用の大きいハムじゃなく、熟成ロースハムやももハム、ステーキハムなど色々な種類のハムを注文しました。
届いた段ボールの中からいろんな種類のハムが出てきて、父に見せながら「こんないろんな種類のハムが売ってたよ!明日の朝はどれが食べたい?」と父と選びながら、一緒に明日の朝が来るのを楽しみにしています。
4.ルピシア
我が家は、夕食後にお茶を飲む習慣があって、父が元気な頃は「お茶いかがですか〜」と言いながら、夕食後に緑茶や玄米茶を入れて出してくれる係をしてくれていました。
父が寝たきりになってからは、私が食後のお茶係を受け継いだので、いつも家で飲んでる玄米茶だけじゃなくて、その日の気分によってお茶を変えたいと思い、ルピシアで色々なお茶を頼むことにしました。
私が受け継いでからは、「今日はほうじ茶を入れました」「今日はちょっと気分を変えて台湾烏龍茶です」と日によってお茶を変えて出すので、父は「今日のお茶は香りがすごくいいから、このお漬物にあうな」と食後の楽しみがまた一つ増えたような気がします。
5.金山寺味噌、お漬物
これは父からのリクエストでした。
「昔母さんと東京に旅行に行った時に、初めて金山寺味噌を食べてすごく美味しくて、北海道まで送料無料にするために、他にもたくさん漬物とか買って一緒に送ったんだ。もう一度食べたいな。」と母と楽しそうに思い出話をしていたので、私も当時の父のように、北海道まで送料無料にするために、大量の金山寺味噌とお漬物を取り寄せました。。
そのときに、一緒にリクエストされたのが小茄子の麹漬け。こちらも、東京に旅行に行った時に食べておいしかったので、もう一度食べたいと言われたので、色々探して見つけてお取り寄せしました。
どちらも、食べた瞬間「あぁ〜!これだ!おいしい!」と喜んで美味しそうに食べてくれたので、本人が食べたいものを届けてあげるのがやっぱり一番嬉しいなと感じました。
食欲がなくても、これがあれば白いごはんが進みますし、お茶請けとしてもいいので、先ほど紹介したルピシアの日本茶と一緒に漬物バーとして色々楽しんでもらっています。
食べ物を通して思い出を振り返る
見返してみると、父との思い出の品が多く、他の方が見ても参考にならないかも。。というような内容になってしまいました。。
でも、寝たきりになってしまっても、終末期を迎えた方との思い出の中にある食べ物をお取り寄せすると、当時を思い出して、明るい気持ちになったり、気持ちが前向きになるきっかけになると思うので、その方が元気だったときに好きだったもの、一緒に食べておいしかったものはなんだったかを振り返るきっかけになれると嬉しいです。
さいごに
今回終末期の家族のためのお取り寄せをしてみて、
1.明日が来るのが楽しみになるものを頼んでみる
2.体が動かなくても好きなものを選ぶ楽しみを作る
この2つがすごく大切だと感じました。
体調が日々変化して、日に日にできないことが増えたり、食べれないものが増えるかもしれません。
その日の体調は本人しかわからないですし、本人もわからないかもしれない。
あと何回、食べたいものが食べれるかもわかりません。
でも、もし大切な人が、まだごはんが食べれて、飲み物が飲めて、
家族として何かしたいもどかしさを感じているなら、
お取り寄せを一つの愛情を伝える方法として使ってみるのがいかがでしょうか。
父との最後の瞬間までまだ一緒に過ごす時間があるはずなので(できるだけ長くあってほしい)
このnoteを見た方は是非おすすめのお取り寄せ品を教えてくれると嬉しいです!私も父と一緒に味わいたいのでよろしくお願いします🙏笑
お読みいただきありがとうございました!サポートいただけましたら、おこげのおやつ代に当てさせていただきます。