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髭男dismで生きるか、ロマンスの神様で生きるか〜設定はすべてあなた次第

わたしの好きな歌手の女性がカバーしていて聴いた「髭男dism」のPritender。

「どーしょーもない不倫男の曲だな」

と呆れていたら、本家のPVをみて驚く。

「え?片思いの曲なの???」

と一人衝撃を受けていた・・・

(え?髭生えてないの?ももちろん思った。我が家にはテレビがないのだ。)

片思いの曲を不倫男の曲と聴いてしまうなんて・・・

わたしの心は、34年の間にそんなに薄汚れてしまったのだろうか。

ただ、問題は、

「この歌が流行っている」

という事実ではないかと、思った。

今の男性って、こんなに自分に自信がないのか?

試しに夫に歌詞を見せてみたら、

「あぁ中二病の曲だね」との感想。

ということは、中二病に共感を呼んでいる?と思いきや、

ヒットの仕方からいって、もう少し幅広い層に受け入れられている。

君とのラブストーリー
それは予想通り
いざ始まればひとり芝居だ
ずっとそばにいたって
結局ただの観客だ

いきなり暗い。

そして、いきなり主人公はおまえじゃないのか。

君とのロマンスは人生柄続きはしないことを知った

もっと違う設定で もっと違う関係で
出会える世界線 選べたらよかった
もっと違う性格で  もっと違う価値観で
愛を伝えられたらいいな
そう願っても無駄だから

PVによれば、大学生くらいの話っぽいけれど、すでに人生を悟っている。

こんなにもネガティブに・・・

まだ、「告白」すらしていないのに諦める気満々である。

女性には、告白してからがスタートなのに(個人的意見)
スタートすら切らないのか君は・・・

10代か20代で、今世をすでに棒に振っているらしい。

そして、最終的には・・・

グッバイ
君の運命のヒトは僕じゃない
辛いけど否めない  でも離れがたいのさ
その髪に触れただけで 痛いや いやでも
甘いな いやいや
グッバイ
それじゃ僕にとって君はなに?
答えは分からない 分かりたくもないのさ
たったひとつ確かなことがあるとするのならば
「君は綺麗だ」

となる。

もうはちゃめちゃである。

「君の運命のヒトは僕じゃない」といえば聞こえはいいが、

「僕の運命のヒトは君じゃない」と言っていることは、ほぼ一緒。

こういうずるい逃げ方をするのは、
無責任な不倫男しかいないと思っていたのだが、
現代では、そういうわけではないらしい。
(髪にも触れてるが、PVによれば、そういう関係にはなっていないらしい・・・)

その上、

「僕にとって君はなに?」の答えは、わからないらしい。
(わたしは、都合が悪いことだから、わからないフリをしているのかと思った心が汚れた人間・・・)

と、他にもツッコミどころが満載なわけだが、

先日、なんとなくかけていたamazon musicのJ-POPヒット曲のプレイリスト

そこで流れたきた、この曲に衝撃を受けた。

ロマンスの神様」である。

言わずと知れた広瀬香美の大ヒット曲。

この曲の歌詞が、また、Pritenderと正反対なのだ。

まず、

勇気と愛が世界を救う
絶対いつか出会えるはずなの
沈む夕日に寂しく一人こぶし握りしめる私
週休二日しかもフレックス
相手はどこにでもいるんだから
今夜 飲み会 期待している
友達の友達に

目立つには どうしたらいいの
一番の悩み
性格よければいい そんなの嘘だと思いませんか?

相手がいないのに、めちゃくちゃポジティブ。

そして「目立つにはどうしたらいいのかが一番の悩み」らしい。

バブルの名残が残るからりとした明るさ。(1993年リリース)

その後、順調に合コンらしき会で、合格ラインのイケメンと出会うのだけれど、恋してロマンスの神様に感謝したあとにはこうなる。

よくあたる星占いに そう言えば買いてあった
今日会う人と結ばれる
今週も来週も さ来週もずっと Oh Yeah!

いや、そんなわけはないのだ。

そんな明確なことは、星占いではわからない。(占星術師だからわかる)

でも、そう信じてしまうようなポジティブさが彼女に確信させている。
(勘違いともいう)

そして・・・

Boy meets girl 土曜日 遊園地 一年たったらハネムーン

とポジティブ妄想はさらに拍車をかける。

最後もう一度、ロマンスの神様にお礼を言って曲が終わる。

そんな、希望溢れる曲だ。

恋してるといいつつ、

年齢住所、趣味に職業、そしてルックスは、念入りにチェックしているのだから、恋しているといっても、地に足は着いているようだ。

Pritenderの方が、むしろふわふわしている。

そして、なんらかの形で「好き」サインを送っているからこそ、
「帰りは送らせて」と、彼から言われるといういい感じに発展している。

少子化だ、なんだと言われる世の中だが、
こんな「ロマンスの神様」のような曲が流行っている時代は、まだまだ健全だったのかもしれない。

少なくとも、いろいろなことに対して、ポジティブに考えてチャレンジしていたように思う。

結果がよくも悪くも、チャレンジしなければ、成功はありえない。

草食系という言葉すら、当たり前すぎて使われなくなってきた節があるが、自分の人生においては草食系にならない方が、きっとたのしい。

設定も、性格も、価値観も、
変えようと思えば変えられる。

「愛を伝えられたらいいな」

ではなく、愛を伝えるのだ。
伝えることは、誰にでもできる。
願っても決して無駄なんてことは絶対ない。

たったひとつ確かなことがあるとするのならば、

「君の人生は君次第だ」

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