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[2022→2023振り返り]キャリアと計画的偶発性

最近は、これまでになくすべてがゼロベースで、でもよく見れば今までの積み重ねの上にもある、みたいなかんじで進んでいる気がします。

大学と協働でキャリア教育や地域プロジェクトの支援を行うようになったこともあり、おのおのの「やりたいことをかたちにするには?」という問いに対して、2022年の振り返りとともに少し考察してみたいと思ったので、記録に残しておきます。


偶然だけど、偶然じゃないかも

2022年は大学のプログラムやワークショップを作ったり、授業に伝える側で参加する機会を多数いただきました。自分のマイプロジェクトを持っている学生のサポートや、デザインのスキルを身につけたい!という学生とたくさん接することができて、わたし自身も自分のミッションの解像度が上がったように思います。

一方で、自分のキャリアや生き方に対する漠然さや、社会へのなんとなく不安から自分の行動指針を持ちづらい学生さんや若手が多いなとも実感しました。

もちろん、唯一無二の正解なんてないし、試行錯誤する時間も大切。それでも、やっぱりもったいないな、なにかできることはないかなと感じることも多かったです。

キャリアの8割は偶然で決まる?

冒頭で述べた「すべてがゼロベースで、でもよく見れば今までの積み重ねの上にもある」という感想の解像度をもう少し上げたところから、アプローチを考えていきたいと思います。

この現象をもう少し因数分解してみると、心理学者のジョン・D・クランボルツの計画的偶発性理論[1999年](Plannned Happenstance Theory)に近いのでは?と思いました。「個人のキャリアの8割は偶然の出来事によって決定される」と言われてる理論です。

つまりキャリアの描き方、ひいて言えばチャンスの掴み方をメソッドに落とし込んだものはないらしい。残念!

でも「8割も偶然なんだったら、どうあがいても無駄なのでは?」と思うことなかれ。計画的偶発性を引き起こす5つの行動特性も説かれており、意識的にアクションにつなげられるものになると思っています👇

好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける
持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力する
楽観性(Optimism):何事もポジティブに考える
柔軟性(Flexibility):こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる
冒険心(Risk Taking):結果がわからなくても挑戦する

ジョン・D・クランボルツ,2005

幸い偶然にも、やりたいことや達成したいことがわりを明確なので、このへんの要素が生まれやすかったのかも。

逆に言うと、明確にこうした指針を持っていたとしてもキャリアがすっと定まるわけではなく、チャンスがいろいろなかたちで人生に現れてくる、ということもあると思います。

行動しながら考えながら行動してみる

「自分がどんな人生だったら幸せかわからないのにイメージができない未来のこと、理想のくらし…と言われましても」と、思う方が大半だと思います。自分もその一人。

これは勝手な仮説ですが、人間は脳の構造的にものごとが具体的に捉えられていなければイメージすることも、ましてや行動に表現することは難しいので、DO=具体的な行動の積み重ねの先に、BE=なりたい人生を描いていくという方法を取りがちになります。

でも可能であれば、走りながらでもBEを考えたほうがより本質に近づける気がします。これは人によって考え方の違いがあるかと思いますが、わたしはやりたいことがありすぎるので走りながらでないと間に合いません…w

こちらの図解がわかりやすくまとまっています👇

まとめ

さいごに、スティーブ・ジョブズが2005年にスタンフォード大学で行った演説「コネクティング・ドット」にすべてが詰まっているのでは!?と感じたので、こちらを紹介したいと思います。

「未来を見て、点を結ぶことはできない。過去を振り返って点を結ぶだけだ。いつかどうにかして点は結ばれると信じなければならない。」

スティーブ・ジョブズ,2005

今年も走りながら考えて走ります。2023年もB型末っ子をどうぞよろしくお願いいたします。

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