3年間の中間地点

約1年半ぶりの更新である。

この間何をしていたかというと、必死で勉強していた。

コロナ禍の始まりの頃に大学院に入学し、今や2年生の夏休みである。

大学院生活はほとんどがオンラインであり、入学前に予想していた生活とは大きく違っているが、なんとか適応しながらここまでたどり着いた。

わたしは3年間の課程に所属しているから、1年半が経過してちょうど中間地点である。

正直、すこし疲れている。

大学院進学を志したときの気持ちは忘れていないし、将来やりたいことの解像度は大学院での勉強を通じて日々鮮明になっている。

しかし、全力で勉強するのはやはり疲れるのである。

前記の試験終了後、軽く燃え尽きたのか、ベッドから抜け出せない日々が続いた。

身体が重く、ただただ一日中眠っていた。

もともと予定していたイベントはこなしたが、勉強はほぼできなかったし、割り切って旅をしたりすることもしなかった。

夏休みが終わる今になって、どうせ狭い部屋でごろごろと転がって過ごすのだから電車で関西を巡ってみればよかったと思っている。

しかし私は一人ではどこかに行こうと思われない性質である。

世界中を連れ回してくれた恋人はもういないし、関西でできた新たな友人たちは学業に忙しく、のんびり旅をするような暇はない。

そもそも東北出身の私にとって、関西は全く未知の土地であり、何も知らなすぎてどこかに行ってみたいという気持ちも起こらない。

そんなとき、私が京都に移住しようと思ったきっかけのひとつでもある、森見登美彦さんの作品を久しぶりに読んだ。

エッセイを読んだのだが、彼が綴る私の知らない土地の名前を見ているうちに、その土地に行ってみたいという気持ちが強く湧いてきた。

彼の書く文章が私に与える影響は、いつもとても大きい。

一人ではなかなか行ってみようと思わない土地も、彼の文章を読むと、その土地を実際に見た自分はどう感じるのだろうかと検証したい気持ちに駆られる。

そんなわけで、まもなく後期の授業も始まるが、今期は適度に休みもとりながら、森見登美彦氏が訪れた土地を巡ってみようかと思っている。



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