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ADDressでオーナー家守になるまで〜聖蹟桜ヶ丘でリスタート〜

映画『耳をすませば』の聖地として知られる聖蹟桜ヶ丘(東京都多摩市)で、不動産賃貸&管理事業を2023年6月より開始しました。

ブロック塀はDIYをして、ツヤ消し黒で塗り替えました

施設名は「ADDress聖蹟桜ヶ丘A邸」で、その名の通り、多拠点居住サービス「ADDress」と提携し、オリジナル物件として運用しています。ADDressオリジナル物件というのは、ADDressがトータルプロデュースしている家を称します。当物件は、家具などのインテリアや備品類をADDress拠点開発チームにコーディネートしてもらいました。

株式会社さとくらしが運営している御宿「宮ヶ瀬手しごとの家」も「ADDress清川B邸」としてADDressと提携しているので、ADDressでは2物件目の管理施設となります。

私がADDress生活を始めた理由

私は2019年6月から2023年5月まで、世田谷区のADDress二子玉川A邸に暮らしていました。住み込み家守として、ADDress会員の受入を4年間対応しました。このまましばらく世田谷区に住み続ける予定でしたが、オーナーさんのご家族が再び生活拠点を戻すことになり、次回更新はせず、2023年6月をもって契約終了となることが2022年12月に決定しました。

ADDress二子玉川A邸の玄関に掲げていた年季の入ったADDress看板。ロゴは初期のデザイン

私自身、ADDressという全国定額制のシェアライフサービスの共同創業者でもあるのですが、当初は自分自身が知らない人たちと共同生活をすることには多少の抵抗感がありました。いろんな人にサービスを使ってほしいけれど、共同生活は未経験だったので、対面でどこまで対応できるのか未知数だったからです。

ただ、やってみなけりゃ分からない!と覚悟を決めてマンションを引き払い、ADDress生活をスタート。気づけば4年も続いてしまったのでした。

なぜ、自宅をADDressにしたのか?

ADDress二子玉川A邸をクローズした後どうするか。
また、都心のマンション暮らしに戻るか。はたまた、新しい物件を見つけてADDress住み込みオーナーになるか。私には2つの選択肢がありました。

ADDress生活を4年間続けると、都心のマンション暮らしに戻りたいという思いは次第に薄まり、知らない人たちとの共同生活にあれほどモヤモヤしていたのが信じられないくらい「なくてはならない暮らし」として自分のライフスタイルにADDressが浸透していました。プライベート空間だけを大切に生きたいのなら、隣近所との交友関係も希薄な都心のマンション暮らしは悠々自適で天国ですが、私にとっては味気なく、そこにしがみつくほどの魅力を感じなくなってしまっていました。

ADDress二子玉川A邸では、時々食事会を催していました

ADDress生活では今日どんな人が来るか分からないし、その人が果たして自分と合うか合わないかも分からないけれど、そこにはお互いドキドキが常にあって、生活に緊張感が生まれます。この程よい緊張感は規則正しく生活することにも有効で、乱れた生活をすれば会員さんから指摘を受けるわけですから、「きちんとしよう!」といつも襟を糺すことができます。まあそんな「他者の目」が面倒に思うこともありますが、締まりのないだらけた生活をするくらいなら規則正しく生きることの方が時間効率も上がるのは間違いなく、程よい緊張感が保てる暮らしには感謝しています。

また、常に誰かと一緒に暮らすからこそ相手との距離感やコミュニケーションの取り方を日々勉強することにもなります。
私はフルリモートワークですが、オフィスに行かなくても毎日多世代のいろんなバックボーンの人たちとお会いできるため、知らない業界で働く現役世代やリタイアした会員との出会いも多く、社会勉強にもなっています。

ADDress会員・家守・オーナー・スタッフとさまざまな人が交流する日々

歳を重ねるごとに自身の属するコミュニティが固まってしまい、異質な人やコトとなじむことが難しくなるものです。新しいサービスが出ても何かとデメリットを挙げて「やらない」と決めちゃうのもそう。とにかく門戸があるなら開いてみて、新しい出会いや新しいコトに触れてみてから判断すればいい。可能性を広げる努力をしないと、変化のない、味気ない毎日になってしまう。

そんな思いがいつしか信念になり、4年前の自分に聞かせたいくらいガラリとライフスタイルの価値観が変化しました。ADDress二子玉川A邸の解約知らせを受け取った時、都心のマンション暮らしに戻る選択肢がふと浮かび上がったものの、その選択肢はすぐさま消え去ってしまったのでした。

新しい聖蹟桜ヶ丘物件との出合い

自分自身、正確には私の運営する株式会社さとくらしで不動産賃貸&管理事業を展開し、ADDressと提携するという構想を描いてからの4ヶ月間は物件探しの日々でした。

自分も住み込みのオーナー家守として生活するので、収支シミュレーションを考えても4LDK以上の戸建かつ駐車場付物件に限られました。また、仕事の事情もあり東京都内(23区か西部もしくは南部エリア)で探す必要がありました。加えて、私は次の物件を将来の移住先とまでは捉えておらず、生き方の変化に柔軟に対応できるよう、売買物件ではなく転貸借OKの賃貸物件を条件としました。

ADDress聖蹟桜ヶ丘A邸近くの「桜ヶ丘公園」から眺める東京西部

大手の不動産サービスを中心に検索したところ、非常に魅力的な都内戸建賃貸物件が複数見つかったものの、「転貸借(サブリース)」条件面で引っ掛かり、どれも契約には至りませんでした。

ADDress二子玉川A邸のオーナーは世田谷住まいのお年を召したご婦人でしたが、東京R不動産を介してご紹介いただきました。当時は得体も知らないスタートアップのADDressに、大切なご自宅を貸し出してくれたという事実を不動産会社に丁寧に説明したのですが、中には堂々と「オーナーにサブリース物件として説明するのが面倒くさいから」とはっきりと断られたこともありました。

二世帯住宅じゃないと使えないんじゃないか、という程の大きな戸建賃貸物件も不動産賃貸プラットフォームには多く、少子化や核家族化や単身世帯が増えている現状と照らし合わせると、これまで同様にファミリー世帯だけに営業してもなかなか借り手は見つからないのではないか、と不思議に思ったものです。現に、私がベンチマークした物件は3か月経過しても借り手が見つかっていませんでした。今はどうなっているのかは知りません。

最終的に頼ることになったのが、株式会社ジェクトワンです。
ジェクトワンは空き家活用事業「アキサポ」を展開していて、ADDressでもこれまでADDress西八王子A邸ADDress武蔵境A邸のリノベーションと不動産仲介をしてくれた実績があります。

ADDress西八王子A邸の外観

ジェクトワンに相談してすぐに、聖蹟桜ヶ丘の物件の募集があり、一般公開直後に連絡して1人目の相談者として契約に至りました。

ジェクトワンが提供する「アキサポ」には、都内をはじめ、首都圏を中心にリノベーションした空き家の情報が次々にアップデートされます。私のように、ADDressの住み込みオーナー家守を希望している人はぜひ情報を追ってみるのをオススメします。メールマガジン登録をすれば、新規物件情報をいち早く入手できますよ。今改めて物件情報を見ても、ADDress利用に適した家も募集していました。

ADDress聖蹟桜ヶ丘A邸のご案内

2023年4月に物件を内覧し、翌週に契約意思を伝え、5月17日に新居へ引っ越して来ました。

起伏の激しい土地なので、どこから来るにしても登ったり下ったりしますが、閑静な住宅街なので、とても静かな環境です。200坪の庭の草木は小鳥の棲家にもなっていて、朝は小鳥のさえずりで目が覚めます。

庭にはテラスがあるので、BBQや焚き火、キャンプもできます。
キャンプをしたい人、ぜひご相談ください。

転居前に新しく作った庭のテラス

予約できる個室は3部屋で、セミダブルベッド2部屋(収容人数1名ずつ)、ダブルベッド1部屋(収容人数2名まで)。個人の自宅でもあり、各個室に内鍵はありますが外鍵は付けていないものの、室内にロッカーを設けています。

予約個室101/セミダブルベッド
予約個室201/セミダブルベッド
予約個室202/ダブルベッド

私はロードバイクが趣味なので、この連光寺エリアはロードバイクの練習コースでもあったので、世田谷住まいだった頃から何度も来ていました。かなりハードコースなので、普通の自転車ではしんどいです。
ADDress聖蹟桜ヶ丘A邸には、ブリヂストンの電動アシスト自転車1台を有料貸出しているので、使いたい方は滞在時にお声がけください。Paypayでのお支払いとなります。
自転車の貸し出しに関しては、ADDress二子玉川A邸では無償で提供していたのですが、度々パンク被害があり、誰が利用したか分からなかったために個人負担で対応していました。管理が大変なので、利用状況が分かるようにPapay払いで有料化したという経緯があります。新品かつ、もちろん保険も加入済み(運転者に適用)です。

私は料理も好きなので、ガスオーブンがあるのも魅力的な点です。
また、引っ越し後にガステーブルも新調したので、より使い勝手の良い料理環境になりました。料理好きな人とご飯を一緒に楽しみたいと思っているので、自炊派歓迎です。

ガステーブルもオーブンに合わせてノーリツ製です

なお、駐車場スペースは家守以外に2台分用意していますが、門の幅と奥行きが狭いため、軽自動車かコンパクトカーを推奨しています。ワゴンで来られる場合は会員専用の指定場所ではなく、家守の駐車スペースにご案内するので、できれば予約時のメッセージに車種が大きい旨を添えていただければと思います。ただし、運転に自信がなく夜間到着の人はフレキシブルな対応が難しいので、なるべく公共交通機関でお越しください。

連光寺周辺のエリアや店舗のご紹介

ADDress聖蹟桜ヶ丘A邸の立地する多摩市連光寺は、「連光寺」と言ってもその名のお寺があるわけではありません。簡単に言うと、多摩川に近い住宅地+公園(桜ヶ丘公園)+ゴルフ場(桜ヶ丘カントリークラブ)で形成されている土地です。

飲食店や買い物をするなら最寄り鉄道駅の京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」周辺まで行く必要があります。徒歩だと20分弱。ちょっとしたお散歩気分で、運動がてら歩いてみるのも良いのではないでしょうか。最寄りバス停「対鴎荘前」発の聖蹟桜ヶ丘駅行は10〜20分間隔で出ていて、交通状況によって5〜10分程度で駅に到着します。

実は桜ヶ丘カントリークラブの向かいには、米軍の秘密基地(?)「TAMA HILLS(多摩ヒルズ)」があり、米軍関係者を時たま見かけます。普段は入ることができませんが、音楽フェスなどのイベント時には入場することができるそうなので、いつか潜入を試みたいと思っています。潜入できそうな時は、ADDress聖蹟桜ヶ丘A邸の「最新情報」でお知らせします。

聖蹟桜ヶ丘の店舗で有名なのは、酒屋さん。小山商店といって、希少価値の高い日本酒をはじめとして様々な酒類を販売しています。小山商店で買い物をするために、わざわざ聖蹟桜ヶ丘に来る人も多いとか。ラインナップを見るだけでも楽しいですし、自分用のみならず、贈答用としてお買い物するのもオススメです。

近隣Mapを作ったので、滞在の折にはご参考にどうぞ。

それでは、ADDress聖蹟桜ヶ丘A邸でお越しをお待ちしております!

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