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未来の社会経済システム「プラウト」に向かって

P. R. サーカー(1921 - 1990)というインドの経済思想家が未来の五次元レベルのニューアースにおける全く新しい経済システム「プラウト経済(進歩的活用理論)」を提案しています。
PROgressive Utilization Theory(進歩的活用理論)
の頭文字を取ってPROUT(プラウト)と呼ばれています。

日本ではあまり耳慣れない”主義”ですが、興味があればこのnoteをぜひ一読してみてください。

まずはこの動画をご視聴ください⤵︎

◆未来の経済システム"プラウト"に向かって

プラウト主義はサーカーのネオヒューマニズムの哲学と、スピリチュアルな人生観に基づいた新しい社会経済理論であり、誰も傷つけずに皆のために世界を快適な場所にすることを目指しています。

プラウト主義は、既存の資本主義や共産主義及びその経済学に対する強力な代案(オルタナティブ)でもある。

環境破壊や貧富格差、戦争を引き起こした閉塞的で出口の見えない破綻寸前の資本主義経済システムを超克できる希望に満ちた新しい地球の社会経済の基盤となりえる、実践的でかつ、スピリチュアル(精神的進化に重きを置く)社会経済思想です。

「現在の資本主義の経済システムは、物質的なことが中心の唯物論で、霊的(スピリチュル)なこと、命への慈愛の視点が決定的に欠けています」とサーカーは語っています。
そして、さらに「世界の平和と公正のための闘争において、私たち自身の内的平和をおろそかにすべきではない。」と主張します。社会制度や経済を語る上であっても、個人の精神性の探求を常に無視してはいけないのです。

プラウトでいう”進歩”とは、GDPなどのお金の尺度で測る経済規模の拡大や、利益(利潤)の最大化(一般的に言われてきた経済成長=資本の無限拡大)という「進歩」ではなく、スピリチュアル、精神的、物質的な発展がバランスよく調和して向上する「いのち」とその間の繋がり(ワンネス)を最大限に尊重するホリスティックな発展を意味しています。

現代、世界を席巻しているグローバル資本主義経済(グローバリゼーション)は社会的弱者や自然からの略奪と搾取、エゴイズム、投機(博打)を基礎にした、貧富格差の容認しがたい拡大や環境破壊をもたらす持続「不」可能で不公正な欠陥経済です。
この延長線上には、地球文明の破滅が待っています。

破局を回避し、人類の生存を脅かす危機を乗り越えるためは、”霊的な基盤”に立ち返って、新しい地球の経済の再構築が必要です。
その基盤となる社会哲学がプラウト経済(進歩的活用理論)です。

プラウト経済は、全体を視野に入れた五次元意識レベルの、すべてのソウル(魂存在)、命が繁栄できる、愛と調和に基づく、真に民主的で公正な経済のあり方を指し示しています。

サーカーはこう語っています。
「私たちは、一瞬たりとも忘れてはいけない。命あるものの世界全体が広大な結合家族であることを。
自然はこの富のどの部分をもいかなる特定の個人には割りあてなかった。
……宇宙の富のすべてが生きとし生けるものの共有財産であるとするならば、ある者が贅沢にふけり、ある者が食べるに事欠いて徐々に衰弱し餓死していくというようなシステムをどうして正当化できるであろうか。」

このプラウト経済は、現在、世界を支配・席巻しているハゲタカ・カジノ経済(グローバル金融資本主義)、言い換えると、大部分の大衆から富を搾取し、強者である支配層が地球の限られた資源をお金の力で強奪し、投機(博打)によってお金がお金を生み出し増やす病理的なシステム)に代わる、誰一人見放されず、疎外されない、すべての人々が幸せになるための新しい社会経済の仕組みを提示しています。

現在の国際金融資本家や多国籍企業などのカバール(グローバルエリート)が支配するグローバル資本主義のシステムが間もなく瓦解終焉した後に、新しい地球の弥栄弥勒・地上天国の”プラウト社会”が実現するでしょう。

そして提唱者のP.R.サーカーは生前に『プラウトは近い将来日本から必ず始まることになるだろう』と語っています。そして世界に拡大し定着するのです。

それは霊的と呼ばれている高次元の世界に既にブループリントとして描かれている姿であり、時間の経過と共に必ずこの三次元の現象界にその姿を写しだしはじめるでしょう。

プラウト経済ではいきなりお金の無い社会へということは言ってません。

「自然はこの富のどの部分もいかなると特定の個人に割り当てなかった。宇宙や地球の富のすべてが、生きとし生けるものの共有財産である」という認識を基盤にして、今のお金の仕組みを根本的に変えましょうということです。

それは、お金を無から作り出す権力を一部の超富裕な国際金融マフィアが独占している中央銀行制度のあり方、借金(負債)を前提とした「ネガティブマネー」の問題(信用創造詐欺)に言及し、それに替わる”給付”=無借金を前提とした「ポジティブマネー」のあり方を示しています。

これから起こる金融リセットや新しい通貨システム改革はこの方向で進むと思います。
プラウト経済では政治と経済の中央集権型システムから、地方主権、地域レベルの自給自足(地産地消)=地方自立が基礎になりつつ、地域だけで賄えないものは対等互恵で交換しあうフラットな分散ネットワーク型システムへパラダイムシフトが起こります。

これは偏狭な地域主義や国家主義の殻に閉じ籠る分断的社会にもどれと言っているのではありません。
プラウト経済社会の運営主体は、直に日常的な政治的決定プロセスに参画し、対話と熟議を基本とした直接民主主義の仕組みを実装した地方自治体や、地域のニーズの充足に基づいて、地域人財を活かして、その地域にある共有資源(コモン)の分かち合いに根ざした”相互扶助”、出資と経営、労働(働くこと)が三位一体となった共同体(コミュニティ)を担う本質的な意味での”協同組合”になると思います。

「資本主義は民主主義とは両立しえない」
厳しい言い方をすれば私たちが選挙で選んだ権力の座にいる政治家のほとんどは、私たち庶民の幸せために働いておらず、経済システムを支配している自分達に金と票をくれる大資本や超富裕層に利権供与するだけの存在に堕落していることに気づくべきです。

だからこそ、経済に愛(友愛)に基づいた民主主義(経済民主主義)が導入されるべきなのです。

宇宙的な視点から見ると、現在の人類はさまざまな国家やそれが野合した派閥(軍事同盟)に分断され、互いに傷つけあったり、貶めあったりしている霊的・精神的には極めて”原始的”な文明の段階にあるといえるでしょう。

全人類の調和(平和)は人類という種族が新しい次元に進化するための必須条件であり、その存続に欠かせないものなのです。
ハルマゲドン(第三次世界大戦)の脅威や、環境汚染・環境崩壊によって人類の生存そのものが危ぶまれている現状に鑑みると、一刻も早くプラウトの提唱するような人間社会を草の根からボトムアップで再構築していくことは、この人類の危機に気がついた目醒めた私たちに課せられた最大の義務なのです。

そしてこの重大な使命の達成を可能にする原動力は、私たち誰もが心の中に持っている「利他」の心、地域や隣人への「愛」の力ではないかと思います。

プラウト社会経済の具体例をあげましょう。
P・R・サーカー氏を恩師とするラビ・バトラ氏は、プラウト主義の経済社会を医療、教育、自営業または中小企業分野、法人分野、公共分野の5段階の分野に分け、次のように分野別に示しています。

⚫︎医療・教育分野
人間が人間らしく生きるためには、この二つのサービスが誰に対しても平等に提供されることが必要であり、所得や富の差が、受けられる医療と教育の差につながることがあってはならないといいます。
人間が前世や現世で犯す過ちの大部分が、無知によるものだとし、無知を追放するためには教育が一番の手段であり、無知のために過ちを犯すことがないように、教育はすべての人に平等に与えなければならないと言います。
医療保険制度や義務教育とは異なり、どれほど高等なレベルのものになっても無料になります。

⚫︎自営業・中小企業分野
政府によって、癒着などの無い完全な競争が保障されています。また、この分野での現行の経済システムでは労働条件や賃金面が不当であったり、非常に低いものになることが多いですが、プラウト主義では労働者に適正な賃金が支払われているか、大きな賃金格差が無いか、税金が規定通り支払われているかなど、厳重にチェックされます。

⚫︎農業分野
農業は先に挙げた、自営業または中小企業分野に相当しますが、食糧は誰にとっても死活問題であるため、特異な性格を持った分野になります。
農産物の生産者と消費者が直結した「協同組合方式」を採用します。生産地と季節にあった安全な作物が作られ、直接消費者に送られ消費されるのです。

⚫︎法人分野
消費財を生産する部門が、この分野を担当。現行の株式会社・大企業に相当。
株式の所有は、現在のように富裕者に独占させるのではなく、少なくとも51%の株はその企業の従業員が所有し、経営権は資本家ではなく従業員たちが持つことになります。
従業員の代表が経営にあたる場合でも良く、また、彼らが選ぶ経営の専門家に経営を委託することでもよく、人事権は従業員にあります。
企業内での一体感、「慈悲の心」に基づく人間関係を構築するためにも、大企業でも所得格差は10倍以下に押さえるというものです。

⚫︎公共分野
エネルギー、工業用原材料の生産、交通、通信などが公共分野に属する産業と言います。
公共事業分野は官僚主義に陥りがちな中央政府ではなく、地方自治体が直接運営します。
法人分野の営利目的とは全く異なった目的が、これら公共事業では要求されます。公共的な資源の適切な配分が目的となります。
富を持つものは政治をもコントロールし、ますます自分達に有利な世の中を作り出すことができます。競争にも打ち勝ち、ますます富をもつようになり、次第に独占的経済体制へとなっていきます。
富の集中で独占的経済体制を作り出すことによって、最終的には多くの失業者や開発途上国においては食糧危機に直面するほどの貧困を作り出すことになるそれが現在のアメリカであり、日本もその中にいるのです。

今後の世界経済は、資本主義は崩壊し、中国、ロシアのBRICS経済が世界を救うのかもしれない、しかし、経済学者ラビ・バトラは、日本からプラウト主義経済が始まり、世界を救うと予言しています。

*まとめ
【経済】プラウト主義って何?

さらに詳しいことは、下記の著書をご覧ください⤵︎

「資本主義を超えて [新時代を拓く進歩的活用理論(プラウト)]ダダ・マヘシュヴァラナンダ 著 世界思想社 刊


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