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各先生の教え1幼稚園

各学校で教わってきたことがある。その中で特に印象に残っている先生の教えを、書いてみたいと思う。

幼稚園

折り紙の時間、私は折るのに失敗した折り紙を開いて、元の場所に戻し、そこからまた新しい折り紙を取って使った。軽い気持ちでやったのだが、私が戻した折り紙は、折れ線がついてしまっていたので、それを見つけた先生が、「これ、誰やったの〜?」と皆に聞きだした。私は内心、「やばいっ!」と思った。そして、状況はさらに悪い方向へ。先生は、「〜くんは、違う?」と、いつも悪さをしがちな男の子達にあらぬ疑いをかけはじめたのだ。もちろん男の子は私の名前を言ったが、私は優等生ぶっていたので、「さとこちゃんがそんなことするわけないしょ〜」と言って、先生はさらりと流してしまった。それを聞いた私は、余計に言い出せなくなり、「どうしよう。なんであんなことしたんだろう」と、自分の靴をじっと見つめることしかできなかった。

けれど、その後も私は罪の意識に苛まれ、どうしようもなくなり、ついに決意を固めた。先生に言いに行こう。

もう折り紙の時間が終わり、みんながわいわい遊んでいる時、私は暗い面持ちで(たぶん)、先生に近づいていった。そして、犯人は自分だと告白した。


すると先生が、はっきりと、

「先生はね、さとこちゃんが悪いことをしたことよりも、先生に正直に言ってくれたことの方がずっと嬉しいよ」と言って、私を、抱きしめてくれたのだ。
思わぬ優しさにほっとしたのと、先生への申し訳ない気持ちとで、私は、先生に抱きしめられながら、泣いてしまった。何人か、それに気づいて「さとこちゃん、どうしたの?」と聞きにきたが、先生は、「なんでもないよ」と言って、みんなを散らばした。

そして私は、悪いことをしたら、ちゃんと言おう。と心に誓ったのであった。


これは、今でも心に残っていて、すごくちっちゃいことでも、自首せずにはいられない性格になった。それがたまに私を苦しませる時もある。
先生は、私に「罪悪感」を教えてくれたのだった。


次回、小学校編

お楽しみに!