【考察】映画『マダム・ウェブ』/彼女の能力とは？ ※ネタバレ有
2024年に公開されたヒーロー映画『マダム・ウェブ』。肉体的なスーパーパワーは何もないキャシーは、一見か弱いヒーローのように見えます。しかし、実際は誰よりも強いのかもしれません。
そのキャシーの能力やオリジンについて少し考察してみます。
※映画『マダム・ウェブ』のネタバレが含まれます
【考察①】キャシーの能力
キャシーの最後の戦いのシーンで「なにこれ？」と思われた方も多いかもしれません。突然、キャシーが増えて、別の場所にいるそれぞれの仲間を助けて……。突拍子もない展開に見えるかもしれません。しかし、この能力は他のマーベルのヒーローたちもやっている戦い方です。「お約束」、「定番」とも言えるかもしれません。決して突拍子もない展開ではないのです。
①プロフェッサーX
「X-MEN」に登場するヒーローの「プロフェッサーX」チャールズ。彼はテレパスの能力の持ち主。車イスでないと移動は出来ず、肉体的にスーパーパワーはありません。しかし、彼はテレパシーで相手の過去や行動を知り、時には行動すらもコントロールします。相手に「プロフェッサーが目の前にいる」と錯覚させることだって可能です。
能力としてもチームの立ち位置としても、キャシーはプロフェッサーに近いのではないでしょうか。
②ドクター・ストレンジ
「ドクター・ストレンジ」はそのオリジンも能力もキャシーとは似ていません。しかし、「魔術」を「本来人々の中で眠っている脳の潜在能力を目覚めさせた」ものと解釈すると、スパイダーマンの持つ「スパイダーセンス」「第六感」と似たものだと言えます。
未来を知り、「脳の潜在能力」を引き出し、「魔法」のように戦う……。キャシーが能力を開花させるためにジャングルを訪れた時の演出も、MCU（マーベル・シネマティック・ユニバース）のドクター・ストレンジと似た演出なのも印象的。
実際、コミック版ではマダム・ウェブもストレンジと同じように、肉体から離れてアストラル体で行動できます。
キャシーの能力は、かなりドクター・ストレンジに似ていると言えるでしょう。MCUにおいてスパイダーマンとドクター・ストレンジの距離が近いように、このSSU（ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース）ではマダム・ウェブがストレンジの役割を担っているのかもしれません。
※下記の部分のみ、映画『LUCY/ルーシー』のネタバレが含まれます。未見の方はご注意ください
③ルーシー
マーベルのヒーローではないのですが……。映画『LUCY/ルーシー』のルーシーのようなキャラクターだと感じました。人間は脳の10%しか使っていない、もし他の部分も覚醒させて脳を100%使うことができたら、人間はどんな能力を得るのか？ というストーリーです。
この映画のルーシーは、脳・潜在能力を目覚めさせて、過去も未来もどこも知り、どこにも存在する「5次元」に到達することになります。キャシーの能力は、この「5次元に存在する」能力のようです。時間も場所も関係なく、どこのどの場所にでも存在する。それがキャシーだと解釈すると、過去も未来も見られて、同じ時間別の場所にいてもおかしくはないのです。キャシーの能力について考察するなら、映画『LUCY/ルーシー』を見るのが近道なのかもしれません。
【考察②】「マダム・ウェブ」のオリジン
劇中でキャシーは「クリスマス・キャロル」を観ていました。本作は現代の「クリスマス・キャロル」。彼女は「クリスマス・キャロル」のスクルージのように、「何か」が欠けた人物でした。
もちろん、彼女はスクルージのような悪い人物ではありません。人を助けることを仕事にしていますし、人の命や仲間を大事にしています。彼女に欠けているのは「母」との絆でした。どうしても「親」という存在や「子ども」という存在に対して一歩引いてしまって……という描写が多くあります。
そんな彼女が、「過去」を見て欠けたものに気付きます。さらに、「未来」を見て「どうしたらこの未来を変えられるの」と嘆き、「現在」で今やるべきことに真っすぐ立ち向かいました。
「過去」「現在」「未来」を見ることで、使命に気付き「未来」を変える。本作は「クリスマス・キャロル」のストーリーそのものなのが興味深いです！
まとめ
キャシーは、力強い「母からの愛」の温かさを知りました。そして、「母からの愛」のように誰かを守り戦おうとします。まさに力の継承、ヒーロー誕生のオリジンのストーリーになっています！
これまでのヒーローとは違う斬新なキャラクターのようで、これまでのヒーローと同じように「王道」のヒーローでもあるマダム・ウェブ。
今後のシリーズ作品に彼女が登場するなら、きっとヒーローを支える重要なキャラクターになるはずです！
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？