「人間主義的経営」を読んで
素晴らしい本に出会ってしまいました…
正直、経営とかは難しくて分かりません。
ですが、このブルネロさんの行う経営は、人間のための、人間らしさを守るための喜びの行為なのだということをこの本を読んで知ることができました。
そもそも私はブルネロ・クチネリというブランドを知りませんでしたが、このハイブランドがイタリアの田舎に図書館を作るらしいという情報を知り興味を持ちました。
図書館には「人間らしさ」に貢献するとみなされた哲学・建築・文学・詩・職人技などの分野に特化した本を置くそうで、なぜそこまでしっかりブランドの思想が固まっているのか気になったのです。(「新ラグジュアリー 文化が生み出す経済 10の講義」参考)
この本で私が一番学びになったことは、ブルネロさんの他者や他国についての語り方です。
自分とは違う立場について触れる時は、何か違うことを言ってはいけないという恐れからあまり触れないという選択肢をとることができると思います。
ですがブルネロさんは哲学や思想、歴史を圧倒的に学んでいるから、それを交えた視点で物事に触れているのです。
文章の節々から敬意が伝わってきましたし、書き方言い方が素晴らしいな、と感心しっぱなしでした。
まるでこれからの時代を生き抜くために必要な術をいただいたような気持ちです。
この本には随所に哲学者や思想家の言葉が引用されているので、同時に無知な自分が突きつけられました。
おかげさまで、無知な状態の自分がはじめに学ばなければいけないのは、偉大な人の哲学や思想なのかもしれないと気付けました。
ビジネススキルどうこうではなかった経営の本に内心ほっと安心しつつ、人として、会社として、世の中に一本の筋を通すブルネロ・クチネリの生き方とあり方に憧れてしまいます。
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