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炭酸水と海温上昇

地球規模で起こっていることが、家庭の台所で起こっていることがある。その一つが、炭酸水と海温上昇の関係。

炭酸水は冷たい水で作ってください

我が家にある炭酸水をつくるボトル。説明書の中に、「よく冷えた水を使ってください」というような表記があった。

なぜなら、炭酸は冷たい水の方が溶けやすいから。

なので、ボトルに水を入れたら常に冷蔵庫に入れておき、炭酸水を作るために準備しておく。
足りなくなったら、氷を入れて冷たい水にする。

炭酸=二酸化炭素

炭酸が二酸化炭素であると知ったのは大人になってから。案外知らない人も多いんじゃないかな(私だけ?)。

つまり、

「二酸化炭素は冷たい水に溶けやすい」

ということになる。

ブルーカーボンとは?

カーボンニュートラル、脱炭素社会といった言葉を聞いたことがある人は多いだろう。

2020年10月26日、第203回臨時国会の所信表明演説において、菅義偉内閣総理大臣は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする(※)、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しました。

※「排出を全体としてゼロ」とは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、森林などによる吸収量を差し引いた、実質ゼロを意味しています。
(環境省 脱炭素ポータルより)

「二酸化炭素は温室効果ガスのひとつであり、二酸化炭素を森が吸ってくれる。だから、植林しましょう!」という行動はよく目にする。

森林が温室効果ガスを吸収してくれることを、「グリーンカーボン」と言う。

その一方で、「ブルーカーボン」もある。グリーンが森林なら、ブルーは、そう、「海」。温室効果ガスを海が吸収してくれることを「ブルーカーボン」と言う。

ブルーカーボン25億トン、グリーンカーボン19億トン

地球の約70%を覆う海。面積で考えたら、グリーンカーボンよりブルーカーボンの方がより、温室効果ガスを吸収するのは容易に想像がつく。

(国土交通省港湾局「海の森 ブルーカーボン」より)

人間の活動で年間排出される炭素が94億トンだとすると、陸域で吸収されるのが19億トン、海域で吸収されるのが25億トンと算出されている。

さらに言うと、海の中にも光合成を行う植物はいて、海も酸素を作ってくれている。

地球の科学と家庭の科学は同じ現象

話をまとめると…

・炭酸=二酸化炭素は、冷たい水の方が溶ける
・海も二酸化炭素を吸収している

つまり、

「海の水温が上がると、地球上の二酸化炭素の吸収が悪くなる」

ということで、

「この科学現象は、家庭で炭酸水を作る、という行為と同じことが起こっている」

ということが書きたかった。

地球規模で考えると、大きすぎて、自分の手に負えないことのように感じるけれど、台所の中で起こっていることと同じだと思うと、「なんとかできそう」って思うのは私だけでしょうか?


とにもかくにも、「海」のポテンシャルは半端ない。二酸化炭素を吸収してくれる海、酸素を供給してくれる海、そして何より、おいしい魚を育ててくれる海。

おいしい海、とそれを守る私の毎日の過ごし方。そこの仲間を私は増やしたい。
おいしい海講座、次回は無添加エビチリ料理教室です。

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