【Vol.293】MECEに切り分けて、事業の盲点を見つける!

【本のタイトル】
コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法

【著者】
名和高司

【引用文章】
MECEに分けるには通常、ロジックツリーを作る。問題解決の基本中の基本だ。
例えば、マーケティング戦略を考えるにあたって、ターゲットについて、「国籍、性別、年齢を問わず、全世界の全人類が対象」といって、塊を塊のまま捉えてもなんの洞察も出てこない。出発点としては、一応、まずは軸を選んで切ってみて、対象(ここでは全人類)をブロックに分けておく。これが、最初の入り口となる。
2000年前後のコカコーラが実際に行った例を挙げてみよう。
問題解決だから、目的(課題)が必要だ。目的はコカコーラ(アトランタ本社)の利益を上げることだとする。
利益は、売上マイナス経費なので、「売上」と「経費」のロジックツリーを想定する。
利益を上げるには、経費を減らすか、売上を上げるか、あるいはその双方である。ここでは、売上を上げるという選択肢を選んだとしよう。
売上の中身は、地域別にMECEに分けると、「アメリカ」と「その他」になる。これは、アメリカ中心主義なひどい切り方ではあるが、完全にMECEだ。
次に、「アメリカ」内の売上を分割すると、「コカコーラとファンタとスプライト」となっている。これはいくらなんでも、MECEではない。これ以外にも違う飲料カテゴリーはいくらでもありうるわけで「漏れ」まくっている。
しかし、アトランタ本社は本気でこれでいいと考えていた。なぜなら、この三商品こそが、大きな売上をたたき出すメガ商品だからである。売上インパクトを考えると、この3つ以外のものには注力しなくて構わない、というのである。いやはや極めてメリハリの利いたインパクト思考だ。
当時のアメリカ市場は、それで済んだのだろう。しかし、同じ戦略が日本でも通用するとは限らない。事実、日本では2000年当時すでに、この3つ以外に、ジョージアという缶コーヒーから始まって、水や日本茶を売るようになっており、それが大成功していた。主力3つ以外の商品群で、売上を上げることに成功していたのだ。
やがて、アトランタ本社もそれに気づくこととなり、新社長が「日本はイノベーティブだ」と言い始める。
「今ままでコカコーラは人間が摂取している水分の5%しか対象にしていなかった。あと20倍の成長機械を見逃していたのだ」と。
かくして、今ではアメリカでも、コーラやファンタ以外の様々な飲み物を扱っている。
つまり、MECEに分けるのは、盲点を見つける手段でもある。 MECEでないものや、 MECEに分けた上であえて切り捨ててきたものに対して、もう一回光を当てることによって、問題解決がなされることがあるからだ。
MECEに分ける目的は、それを完璧に行うことではない。むしろ、うまく切れないところから、違う答えが見えてくるところにこそ、価値があるのだ。

【具体的アクションプラン】
MECEに切り分けて、事業の盲点を見つける!
→問題解決をする際は、MECEに切り分けて、事業の盲点を見つける!

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