チェルノブイリに行ってきた
2018年にチェルノブイリに行ったお話
最近チェルノブイリ原発付近の森が火災だというニュースを見た。そういえは少し前に行ったことを思い出した。昔から最も行きたい場所の一つだったのだが、ある時モスクワからであれば週末弾丸旅行できる事に気づき、仕事終わりに夜行列車に乗り土日で行ってきたのだ。
キエフスカヤ駅から夜行列車に乗る
モスクワからウクライナのキエフまでは夜行列車で向かったが、約13時間での旅である。なぜ飛行機で行かなかったのかと言うと、実はロシアとウクライナは中が悪いため(当時はロシア人男性はウクライナに入国することも出来なかったぐらい)、飛行機の直行便がなかったのだ。しかし国際列車は通常通り運行しており電車での旅となった。もともと夜行列車が好きなのでフライトがあったとしても国際列車で行った可能性が高いことは否定できないが。
そのような事情があってか、4人部屋に乗客は自分一人であった。というかそもそも車両全体でも乗客が数人しか乗っていなかった。車両はソ連感あふれるボロボロのタイプであった、趣が深い。
キエフ到着
地下鉄で市内に移動し簡単に市内観光した後、チェルノブイリ博物館で予習をして明日のツアーに備えることとした。キエフはロシアの地方都市といった風貌であり、物価はロシアに比べると格段に安く、ボルシチも美味しかった。なおボルシチはウクライナの発症という説が濃厚である。
ツアー開始
さてここからはもうチェルノブイリ原発付近の写真となる。制限区域はウクライナ軍が警備しておりゲート付近は撮影禁止であった。上の写真はツアー会社から5ドルで借りたガイガーカウンターだが、20人参加したツアーでレンタルしたのは自分ひとりであったため人気者となった。
第一の村
ツアーはまず制限地域内にある村の廃墟を見学する。学校や民家、公民館等の中に入ることが出来る。すでに事故から30年以上が経過しているためボロボロであるが、生活用品がそのまま残されているのがリアルである。事故当時ソ連政府は事故を隠蔽しており、住民にはすぐ戻れるので荷物はそのままで避難するように国から言われたため、こうした結果こうなっているとのこと。ただし写真に写っているいくつかのものは観光客向けのオブジェクトとして後から置かれた物も多いようだ。
制限地域内にてランチ
制限区域内にあるで博物館や犠牲者のお墓を訪問した後、食堂で昼食をとる。たいていコレ系のツアーに組み込まれている食事は美味しくはないのだが、これはなかなかのクオリティであった。1万円以下のツアーでこれはかなりお得な気がする。
廃校を訪れる
食後は小学校の廃墟を訪問。光の入り方がたまらない。
4号原発へ
そして遂に最終目的地の4号原発に到着。自分が訪問したときはちょうど新しい石棺が完成しオリジナルの原発の姿は見えなくなっていた。個人的にはネットで見たむき出しの炉を想像していたため少し残念ではあったが、作業が進んでいるようで何よりである。なお、上の4つ目の写真はネットでよく見るが、本物の植物ではなく人口のオブジェである。
ステンドグラスと自動販売機
ソ連時代は配給が滞っており、ジュースを飲むためにこの自動販売機に行列が出来ていたそうだ。コップは備え付けで共用である。雪の中オレンジジュースのためにだけに並ぶのは辛かろうに。
規制地域内の街
次は大きめの町跡に移動。ここには大きな建物が多かった。最後の写真はスーパーマーケットの廃墟とのこと。天井に青い看板がある辺りはレジだったそうな。
遊園地
お次は遊園地跡地へ。この遊園地は開業数日前に事故がおきてしまったため正式な開園することはなかったとのこと。観覧車の底部が異常に高い線量を保持しており、ガイガーカウンターが煩く反応していた。
共産団地
こちらは共産団地。エレベーターはないので10階建てを階段で登る。今にも崩れ落ちそうなハシゴを使って屋上へと出るのだがそこには当前柵もなく、日本だったら絶対に許可されないとツアーだと思う。
ソ連の秘密施設
このツアーで一番衝撃的だったのはこのアンテナだ。これは冷戦時代ソ連がミサイル等を感知するために使用していたアンテナで、ここら一体は秘密の施設だったとのこと。とにかく巨大で、大きさは150mぐらいであっただろううか。
ツアー終了
最後は制限区域堺にある施設で体の線量を図り、基準値以下であれば外界に戻ることができる。みなパスしていたが、ここで引っかかる人はいるのであろうか。。。?ちなみに検査後はお土産屋が待ち構えており、チェルノブイリの観光地化をひしひしと感じた。
再びモスクワへ
そしてキエフ市内に戻るとそのまま鉄道へと乗りモスクワへと戻る。帰りの電車は満席で、ウクライナ人の出稼ぎ労働者の皆さんと同室であった。モスクワ到着後そのままエクストリーム出社をキメる。
次はフクシマ
一人でツアーに参加したためランチ時などは他のツアー客と話していたのだが、フクシマはやはり有名なようだった。なぜこのツアーに来たのかという話をしたのだが、こんな遠くまで来なくてもお前の国にもっとやばいやつあるだろ!との意見を多数頂いた。これは盲点であった。いつかフクシマにも行ってみたい。
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