見出し画像

石垣島は、いま、行くべき場所だった

はじめに

東北新幹線で配布しているフリーペーパー「トランヴェール」、先日読んだ巻頭エッセイのテーマが「旅には旬がある」というものでした。
古希を過ぎた女性が、育児も介護も終えてやっとあこがれのハワイに行った。でも若いころやりたかったことが出来ず、楽しめなかったという。
そうなんですよ。旅には楽しむべき旬があって、逃すと一生手が届かない。
だから私は、今旅をしてるんですよ。

無職で雇用保険をもらいながら旅でもして焦らず就活を…って、中高年求職者の最悪パターンらしいですが。
私は旅しました。
佐渡島にも行った。
伊勢神宮にも行った。
そして、ついに、石垣島に行きました。
石垣島ー!!

誰がなんと言おうと。
行って良かった。
行って良かった。
行って良かったーーーー!!!

また行きたい。
※これは2024年2月~3月のお話です。

行こうと思った理由

最初は、西表島に行こうと思ったんです。
会社をリストラになったとき、いろんな人に声をかけて一緒に飲んで励ましてもらったんですが、その中の一人が、西表島の民宿に滞在した経験を語ってくれました。
「なにもしないで、朝から泡盛飲んで、周囲を散歩して。夜は居酒屋に飲みに行って。良かったですよ~」
そうかぁ、西表島なんて長期の休みがないと一生行けないよな。よし、無職の今がチャンス。
そう思っていろいろな日程、パターンで航路を調べてみたのですが、西表島まで行くにはどうしても石垣島で前後泊しなければならないようです。なおLCC利用です。ANAやJALは飛行機代が高すぎて却下。
考えました。初の一人沖縄旅、いきなり西表島はハードルが高すぎないか。今回は石垣島滞在にしよう。
そういえば、本州よりずっと早く、石垣島ではホタルが見られるらしい。それは山全体が光に包まれてまるでイルミネーションのようだという。
絶対見たいと思いました。
そういうわけで、前後に大阪で宿泊する日程にはなりますが、石垣島に行くことにしました。面倒だったけど飛行機も宿もアクティビティも、全部自分で直接予約しました。

着陸が近づいた光景

日程

1日目:仙台→大阪(関西空港)
2日目:大阪(関西空港)→石垣島
3日目:西表島でピナイサーラの滝カヌーツアー。
4日目:自転車で鍾乳洞
5日目:バスでやいま村
6日目:レンタルバイクでちょっと遠出。夕方、石垣島→大阪(関西空港)
7日目:海遊館へ。午後、大阪(関西空港)→仙台。

一人旅は気楽なゲストハウス利用

今回も、ホテルではなくカプセルやゲストハウスに宿泊。それで不便に思うことはほとんどなかったです。最後の関空の夜だけ、疲れがたまっているかもとホテルにしたんだけど、あまり意味はなかったかも。
私の止まった宿は下記の通り。

ファーストキャビン関西空港

関空の中にあります。初日に一泊だけしました。不慣れな土地では余計な移動をしなくていいのが一番、と思い、ここにしました。コンビニもあるし食べ物屋さんもあります。
嬉しいのは大浴場があること!手足を伸ばしてお風呂に入るのが好きな私にお風呂は重要ポイントです。
ちなみに泊まらなくても、お風呂だけ入れます。(1時間1800円らしい)

キャビンの中。

石垣島:ゲストハウスちゅらククル石垣島

石垣島ではこちらに滞在しました。共有キッチンも洗濯機もなんでもあって、自分のペースで過ごせました。キッチンには、「ご自由にどうぞ」と書かれた調味料と並んで、当然のように泡盛が。
マンガもいっぱいありました。電源Wifiもちろん完備。 リーズナブルな、ボックスタイプのお部屋にしました。何か食べたりするときは共有スペースに行って、天気が悪い時は自分のボックスに籠ってごろごろ昼寝しました。

ゲストハウスちゅらククル入り口

ちなみにマンションの一階がこのゲストハウスで、上の階には「スカイククル石垣島」っていう、ゴージャスなマンション部屋貸しもやってるみたいです。そちらも憧れます。が、一人旅ではゲストハウスが気楽でいいですね。

石垣島グルメ

キッチンつきのゲストハウスなので、朝昼はスーパーなどで買ったお惣菜やパンなどを食べました。

石垣港にあった素朴なお菓子屋さんで
モカ。おいしかった
石垣島名産のゲンキクール。爽やか。

ちなみに石垣島には「まぐろ居酒屋ひとし」という超有名店があるのですが、数か月前に電話をかけまくってやっと予約ができるという超難関居酒屋です。ダメ元で私も電話してみましたがまったく通じませんでした。
西表島でカヌーツアーを案内してくれたガイドさんの話では「どうしても行きたい人は、まず『ひとし』を予約して、それから飛行機、宿を予約するんですよ。日程をひとしに合わせるんです」だそうです。

まだんばし家

ゲストハウスの方に「どこか近くに、一人で行ってもいいようなお店ないですか~」と聞いて教えてもらった、地元の人で賑わうお店。といっても、観光客が一人で行っても全然大丈夫でした。人気店なので要予約。

入り口からしておいしそう

沖縄といえば、オリオンビール。そして、お刺身盛り合わせともずくの天ぷらをいただきました。疲れていて早めに帰っちゃったけど、もっといっぱい飲み食いしたかったなー。

お刺身盛り合わせ
もずくの天ぷら。もっちりしておいしい

石垣島ビール工房 ビアレストラン AGAINST THE GRAIN

クラフトビールのお店があるなら絶対行こうと思っていたらありました。
石垣港の目の前の便利なところにある、タンクが並ぶブルーパブ。AGAINST THE GRAINはケンタッキー州のアメリカのブルワリーなんだそうで、そことどういう関係なのかわからないけど、ここでビールを作っています。
石垣島の中心地で便利だし、ビールはおいしいし、料理もおいしかった!

石垣島の中心地、730交差点にあるビルの2F
初めてなので、ビアフライト
さまざまなフレーバーを入れたソーセージ

石垣島深夜食堂 十九番

いい雰囲気の飲み屋街がありました。後で知りましたが、18番街という通りなのだそうです。
ちょっと気になったこちらのお店。思い切って入ってみると、ネコが2匹!1匹がやってきて、私の膝にひょいっと乗ってそのまま丸くなりました。か、かわいい…
それをきっかけにお店の人や常連さんともちょっと会話しました。子連れの地元の人、移住した人とその友人。パクチーのたっぷり乗った島豆腐をいただきました。「パクチー大好きなんです」と言うと「今が旬ですからね!」とお店の方に言われて、そっかぁ、2月が旬なのかあ…と仙台との季節の差を改めて実感。実際、スーパーではおいしそうに繁ったパクチーが売ってました。
石垣島で会う人はみんな「いいところでしょう!また来て!」とニコニコしてました。
18番街は地元の人が多いということですが、並んでいたお店はオープンな雰囲気でした。観光客や移住者が多いからかもしれないですね。

パクチーたくさん

西表島:ピナイサーラの滝カヌーツアー

行先を西表島で考えていたときに、行きたいと思っていたツアー。石垣島からも行けるようなので、申し込みました。朝フェリーで出発し、上原港まで迎えに来てもらえます。

石垣港からは、竹富島や波照間島などいろいろな島への船が出ている

晴れて気温が上がり、南国だー!夏!最高のコンディション。
カヌーは初めてです。でもちゃんと教えてくれるし、装備も借りられます。沈むことはまずないと言われていたものの、最初はおっかなびっくり。風や波に流されて、けっこう力が要ります。でもそのうち慣れて、景色を楽しめるように。先導するガイドさんが川岸のガジュマルの種類や生き物の解説をしてくれます。

ピナイサーラの滝が見えてきて上流に近づいたら、一旦カヌーを降りて、ここからはトレッキングです。けっこうハードな昇り。勝手に一人で来て遭難する人もいるらしいから、認定ガイドさんと一緒のツアーが必須です。目に入る植物なにもかも珍しく、歩きながらのガイドさんとの会話も楽しいです。5,6月に限定で早朝に咲く「サガリバナ」が人気だと教えてもらいました。ああ、見たい!
面白かったのは「石垣島が避暑地になる」という話。「首都圏より涼しい、海風があるから過ごしやすい」とのこと。
ただ、台風だけはやっぱりすごいそうです。車が転がるそうです…想像つきません…

根っこが屏風のようになっているのは、水位が上がるから

ところで私が心配だったのがトイレ。丸一日のツアー、トイレがないところでどうするんだろう?我慢?と思ったら、そこはツアーガイドさんたちが簡易トイレを利用する仕組みをちゃんと作っています。貴重な自然を守る取り組みの一環だそうです。安心です。

ここが滝の上!

景色が開けた川に出ると、ここがピナイサーラの滝の上です。
ここからの眺めがすごい!カヌーで漕いできた川がうんと下に見えるし、遠くには海も見えます。
一歩踏み外せば落ちる!腹ばいになって、滝つぼを見下ろすというレアな体験も。

腹ばいで撮った写真。スマホ落としそうで怖い
最高の眺めです

ここでお昼ごはん。もう蝶が飛んでいます。仙台では雪が降るかもしれないのに。別世界。
その後は登った道を滝つぼまで下り、滝を見上げるポジションで一休み。
そしてカヌーで帰ります。

高さがある滝なので、全部入れて写真を撮るのが難しい

西表島の自然を満喫した一日でした。
ちなみに石垣島と西表島の往復のフェリーはスマホで電子チケットを買ってそれを提示すればOK。ピーチに乗ると割引クーポンが使えたのに後で気付きました。

鍾乳洞、やぎそば

3日目、午前はゲストハウスのレンタサイクルを借りて、石垣島鍾乳洞に行ってみました。

近くにパチモンの鍾乳洞があるらしいので間違えないよう注意

「鍾乳洞ですか?けっこうな坂ですよ」
と、スタッフさんに言われていたけど、仙台で坂道ばかりのところに暮らしている私にとっては、まったく問題なし。立ち漕ぎで余裕で着きました。パラパラ雨は降ってたけど。
街から離れていくと、景色がのどかになっていって、ナチュラルに馬や羊や、ニワトリなどがそのへんから出てきていて、驚きました。柵とか、ないんだもんなぁ。車、大丈夫なの?

ヤギとニワトリがはみ出している

ちなみに鍾乳洞でもヤギを飼っていました。
ひんやりした洞窟の中を、登ったり下りたりしながら散策。夏は気持ちいいでしょうね。途中勝手に写真を撮られますが、不要ならスルーすれば良いです。

看板の口調が面白いのだよ

鍾乳洞にも食堂はありますが、この日は団体客で貸し切り。
近くにある「一休食堂」へ行ってみることにしました。

ここは「やぎそば」があるらしく、口コミを見るとヤギの風味がすごいらしい。お店では、地元の人がたくさんいて、みんな「牛そば」を頼んでいたけど、私は果敢に「やぎそば」にチャレンジ。
結果は…うーん、完食したけど、羊が平気な私でもかなりきっっっついクセがありました。なんとも表現しがたい味。正直牛そばにしておけばよかった。

見た目はおいしそう


バスでやいま村へ

4日目。雨。
以前「Over the Sun」のスーさん美香さんが訪れていた、リスザルがたくさんいるところに行ってみたくなりました。
やいま村というところです。

こちらは昔の家を再現して展示し、当時の暮らしや文化を学べる場所。三線の演奏もあります。

かまど。
農民の家

そして、リスザルの森ではたーくさんのリスザルが。
子供がえさやり体験をしていました。私は遠慮して遠くから眺めるだけ。でも、人間みたいなしぐさをするちっちゃいリスザルは可愛かった…

わらわらと居る

帰りは土砂降り。バスの本数が少ないので売店でひたすら待ちました。

目的の一つだったホタルツアーが…

ところで、旅の目的の一つだった「ホタルを見に行く」ですが…
中止になってしまいました。
ホタルツアーの方から「急な温度低下の影響で、まったくホタルがいなくなってしまったのです」と連絡が。ああああ、残念!!
自然はそう都合良くありません。2~3月は天候が不安定なオフシーズン(安い)。うーん、仕方ないですね。でも、また石垣島に行く理由ができました。

レンタルバイクでちょい走って幸せ

借りたホンダのジョルノ

最終日。飛行機が16時で、チェックアウト後かなり時間がありました。幸いこの日は雨は降っていなかったので、レンタルバイク屋さんで原付バイクを借りました。
普段は中型バイクなので原付は久しぶり。クラッチ握ったりしないようにちょっとおどおど慎重に乗りました。でもやっぱり私はバイク乗り。南国の風景を眺めながら、空いた道路をどこまでも走っていくのが楽しくてたまらず、嬉しくて嬉しくてニヤニヤしながら走りました。

途中で休憩、マンゴーのスムージー

綺麗だという噂の川平湾まで行って散策してみました。曇りの日でもこの綺麗なグリーン。晴れたらもっと美しいんだろうなぁ。

たくさんいるのはグラスボード
ちょっとだけ晴れた瞬間

ランチは、途中に雰囲気のいいレストランがあったので、そちらでいただきました。おいしかったです!

具に「ナーベラー(へちま)」が入ってた!おいしかったです

海遊館でジンベイザメに見惚れる

石垣島を飛行機で去るときは、本当に名残惜しかった。遠ざかるサンゴ礁を見て涙が出そうでした。

夕焼けが涙でにじむ

途中綺麗な夕焼けも見えて、飛行機は夜に関空に到着。ホテルに一泊して仙台へ戻るのは翌日の午後です。
時間があるので海遊館に行ってみました!

仙台でもよく「仙台うみの杜水族館」に行く私です、世界最大級の水族館に
行けるチャンス!関空から海遊館を経由するバスが出ているので、それで行きました。

建物も面白い

いろんな展示があったはずなんですが、大水槽のジンベイザメが良すぎて良すぎて…他をあまり覚えていません。
とんでもなくでかい生き物が、視野からはみ出すぐらいでかい生き物が、目の前をゆーーーーーったり、通り過ぎて行くんです。ジンベイザメが来たときに目の前に「課金」ってボタンが出てきたら押しまくる気がします。貢ぎたい。

きたー
あああああ
でかあああああ
エイもでかいぞ

巨大な水生生物っていいなぁ。マンタも、クジラも見たくなりました。
新しいものに触れると旅の目的がどんどん増えてしまう。

おわりに

天候があまり良くなかったので、せっかく石垣島に行ったのに海のレジャーができなかったのはちょっと残念でした。
しかし、花が咲き乱れて田植えまでしている、ああここは南の島なんだなぁっていう雰囲気は楽しめました。歩いているだけでも、なんともいえないゆったりした雰囲気が漂ってて、心身ともに緩みますね。
あと、レンタカーは借りた方が良かったです。運転に自信がないからやめたんだけど、仙台に比べたら全然、空いてるし広いし。悪天候でも躊躇せず移動できたし。
石垣牛とかハンバーガーとか、現地のグルメで食べていないものもあるし。
ホタルを見に、サガリバナを見に、また行きます!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?