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新潟駅周辺、2泊3日のさすらい

これは2023年11月12日~14日のできごとです。

はじめに


佐渡で約一週間過ごし、その後新潟で二泊してみることにした。
佐渡の旅行記はこちら。

新潟滞在の目的は、コワーキングスペースめぐりだ。以前コワーキングスペースを運営していた私は、その地域のコワーキングスペースに興味がある。それに、勉強したかったし。
もう一つ、佐渡でクラフトビールのブルワリーに行けなかったのが本当に本当に残念だったので、新潟では絶対クラフトビールのお店に行って飲む!と決めていた。

…しかし、世の中そんなに思い通りにいかない。ちょっと情けない2泊3日だった。新潟、また、行くからね。

1日目(12日)

さらば、佐渡。また行くよ

佐渡汽船から降り立ち、新潟のまちへ。とりあえずバスセンターに向かった。
荷物をコインロッカーにしまって、身軽になったらお昼だ。絶対食べたかった万代バスセンターの有名な「万代そば」のカレー!

すごい行列だった。しかし回転は速いみたいだから臆せず並ぶ。すぐに順番になった。
これが「ミニカレー」420円だ!

ごはんがカレーで覆われている

少し値上げしたらしいがそれでも安い。小食な人はミニで充分。ふつうと大盛もあるようだ。黄色くて甘みがおいしい。そしてしっかり辛い。ふつうのカレーだけど、多分定期的に食べたくなる味だ。
お客さんはサラリーマン、学生、私のような観光客とさまざま。仙台の「そばの神田」みたいに、地元で愛されているんだろうなぁ。

その後、ちょっと駅周辺を歩いてみた。
あいにく雨で寒い。Google mapで見つけた、いい雰囲気のカフェでケーキとコーヒーをいただいて一休みした。
雰囲気が良くて写真を撮るのが憚られたのでリンク。

そろそろパソコンが使いたい。新潟駅直結の駅ビル、Cocolo南館にあるコワーキングスペースへ向かった。
「MOYORe:(モヨリ)」だ。駅が工事中でちょっと迷ってしまった。

ここがワークラウンジ
電源もある

利用者は他に2,3人いたように思う。ひろびろとした空間に落ち着いた木目の家具、あまりがっちりと作業に特化していない、リラックスした雰囲気だ。椅子やテーブルもふつう。
電源・Wifiは問題なく使えた。パソコンを開いて、勉強したり職務経歴書書いたりして過ごそうとしたが、静かで落ち着いた雰囲気の場所なので、眠くなってしまった。歩き疲れたせいか、つっぷして寝てしまった。
あまり進捗は芳しくなかった。重たいPC背負って歩いたのに。

宿にチェックインできる時間になったので移動した。
歩行者信号が緑ではなく青かったのが珍しくて、写真を撮った。信号も地域によって違うから面白い。

すごく青。綺麗。

ゲストハウスにチェックインした。
ゲストハウスのあるあたりは「古町」と言って、商店街なんだけど道が狭くて小さくてなんだかあったかい雰囲気だ。

夜の商店街
地下街もあった

新潟にはたくさん銭湯があるらしく、古町周辺にもあった。行ってみたいと思ったが、熱すぎるとか水を入れると怒られるとか敷居の高そうな口コミに尻込みしてやめてしまった。まあ銭湯ってけっこうコミュニティがめんどくさくて癒しの雰囲気ではなく殺伐としていたりする。仙台もそうだし。
この日は、どうしても洗濯をしないと着る服がなかったため、コインランドリーに行った。仙台より高くて驚いた。
コインランドリーは椅子がなかったので、雨だけど近くをうろうろ。
スーパーでお惣菜とパンとビールを買った。
ゲストハウスに戻ってから飲食可能な共有スペースで夕飯にした。
共有スペースが狭く、ふつうのちゃぶ台一つが置いてあるだけだった。
他にも使う人が来たので、さくっと食べて飲んで寝た。

2日目(13日)

のんびり起きて昨夜スーパーで買ったパンを食べ、ジョギングに出かけた。
海沿いを走ってみよう。
古町は小さい店が並んだ商店街で、昔ながらの店もあれば新しい店もある。マンションも老人ホームも保育園も専門学校もある。なのに雰囲気は商店街。コワーキングスペースっぽいところもあった。ちょっとびっくりしたのが小さな本屋がたくさんあること。仙台の街中にはもうこんなに本屋さんはない。そしてコンビニがなかった。
大学や高校が集まっているエリアを通って海に着いた。こんなに晴れているのに、すごい強風。しかも海沿いの道は交通量が多く、早々に戻った。
向こうに佐渡が見えた。
風車が並んでいて、いまは回らず、ただ風に煽られてふらふらと首を振っていた。

海は荒海、向こうは佐渡よ。
今は働いていないっぽい

汗をかいたのでゲストハウスに戻って着替えてシャワーを浴びるつもりが、のんびりスマホいじったりしている間にシャワーが使えなくなってしまった。この失敗は本当に良くなかった。
仕方ないので汗拭きシートで全身を拭いて、着替えて、ゲストハウス目の前からシェアサイクルを借りて出た。仙台市のシェアサイクルと同じアプリが使えて便利だ。

最初の行先は、「コワーキングスペースSea Point NIIGATA」。海に面したコワーキングスペースだ。

サイトを見た時、絶対この素敵なスペースに行こう!と強く思ったのだ。ここで海を見ながらランチも食べられるみたいだし。
今日は天気がいいし、最高の体験になりそうだ。
そして朝ジョギングしたときに偶然Sea Pointの前も通っていた。さっき走ったところを再び自転車で向かうという形になる。
激しい向かい風にも負けず自転車を漕ぐ。アシストがなければくじけていただろう。

海沿いに自転車のための道路があって、こんな風に林間を走れる

目的地に到着した。
あれ?

照明も点いていない

開放的な窓は封鎖され、どう見ても、閉まっている。
わずかな隙間から覗きこんだが人の気配もない。
まさか。サイトもSNSもチェックするが、定休日ではないし、休業期間でもない。3日前にSNSも更新されている。訪問した人のポスト(tweet)もある。

2階は契約者のシェアオフィス。誰かいれば声をかけてみようと思ったが…

場所を間違ったかと何度も確認するが…

呆然と、誰もいない浜辺に立ち尽くした。
吹き荒れる風、波の音。
砂浜を歩いた。
気が付いたら「誰もいない海」を口ずさんていた。
ほんとうに誰もいなかった。

辛くても 辛くても

悲しい。
一体なぜこんなことに。
(なお、その後もSNSも更新されているのでちゃんと営業しているようだ。なぜこの日だけ利用できなかったのか、理由は今でもわからない)

仕方がない。Sea Pointを後にして、さらに自転車を漕いで海沿いの道をゆく。

なんだこれは
日和山だ!

出現した展望台。
「日和山」
が、あった。
日和山といえば仙台市民は「日本一低い山の」と言うだろうが、それではない。

螺旋階段の展望台があった。
これは登るしかない!

上まで行けなかった…

しかし。
あまりの強風で、登るにつれて吹きとばされて落ちそうな気がして怖くなって途中で引き返した。
情けない。

柳都大橋からの眺め。晴れてるがすごく寒い

次に、柳都大橋を渡って第二の目的地へ向かった。
沼垂ビールのブルーパブだ。沼垂ビールの存在は佐渡で知った。

しかし、Sea Pointの経験から、ちょっと嫌な予感がした。
営業日を確認してみると。休みだ…
ほんと、自分、ついてない。
しかし沼垂にはもう一つ目的地があった。
「しごと場 灯台」だ。

沼垂テラス商店街というところにある。
本当に、小さな小さな商店街が、いきなりぽつんと出現する。歴史ある場所のようだ。
でもその古いお店と並んで、新しいお店もできている。雰囲気を壊さないように作られている。雑貨屋さん、カフェ、洋服屋さん、などなど。なんともあったかい。お店がどれもかわいらしい。

沼垂テラス商店街
いい雰囲気…

素敵だ…
そして、昔ながらの八百屋さんの2階に「しごと場 灯台」はあった。

こういうの見るとわくわくする!

近くの雑貨屋さんで受付して、中へ。
利用者は自分しかいないので存分に写真を撮らせてもらったが、古い長屋の2階というロケーションが最高。天井は低いけどそれがロフトっぽくて隠れ家っぽくていい。

斜めの低い天井がいい

簡易キッチンもあって、お茶などをセルフサービスでお湯をわかして飲める。

ひざ掛け、本、セルフサービスのフリードリンクも

大きな窓からは周囲を見渡せる。素敵…居心地いい。


窓からお寺が見えるのがまた良い

2時間の予定だったが、あまりに居心地が良くて3時間いてしまった。
ここは、この商店街で唯一2階がある建物で、以前商店街の集会所だったそうだ。そうか、もともと人が集まる場所だったんだ。場の空気が維持されたところってなんかいいよな。
新潟って、古町もそうだけど商店街の雰囲気をちゃんと生かしたまま少しずつ新しくしていく、そういう土地なのかな。
自宅近くの小さな横丁、仙台浅草を思い浮かべた。仙台浅草にもコワーキングスペースあったらいいのに。

さて夕方になった。自転車に乗るのが寒くなってきた。夜になってしまう前に、何か食べて飲んで体をあっためなければ。
沼垂のクラフトビールが飲めなかったから、どこかでクラフトビールを飲みたい。mapで検索して見つけた、新潟駅近くとある店に向かった。

しかし、店の前に来たら真っ暗。
しばらく待つ。寒い。
電話もしてみた。出ない。
まさか。ホームページを確認し、定休日でないことを確認し…

なに?また?Sea Pointに続いて、またも「定休日でないはずの日にお店に入れない」事態となった。
一日に二回も。
悲しい。わたしがなにをしたっていうんだ。
あ~!!ビールのみてえええええ!

そこで、万代バスセンターのビルにある「SUMER(シュメール)」へ。ここは開いているのを確認したから確実!

立ち飲みと、席もある。
自販機で券を買って頼むシステムで、ちょっと戸惑ってしまった。
冷蔵庫には各地のクラフトビールがぎっしり。便利な場所にこんなにビールが買える店があるなんて羨ましい!

タップリスト
伊勢角のペールエールと、スワンレイクのクリスタルエールだったと思う。2杯セット
ホットドッグ

やっとビールが飲めた。そしてとりあえず空腹ではなくなった。

もうちょっとしっかりしたものが食べたくて、もう一軒行ってみた。
「Oven Bar STOVE」

カウンターに座ると、マスターと常連さんがクラフトビール談義をしていてる。テーブルには「TRANSPORTER」と「JAPAN BEER TIMES」(どちらもクラフトビールのフリーペーパー)。
「あーしまった!最初からここに来ればよかった」とひそかに後悔した。
ビールはMITSUKE Local Brewery、フードはビーフシチューをお願いした。

おいしかった

あつあつ。あーこういうのが食べたかったのよ!冷えた体に染み入る。ほっとする味。

お通しのパンもおいしい

もっとお店に居たかったけど、疲れて眠くなったし、知らない土地で飲みすぎは危険だ。一杯だけで帰ることにした。

帰り際マスターとちょっとお話した。BTBの丹治さんがお知り合いだとか。
新潟のクラフトビールをたくさんつないでいるお店も教えてもらった。
ありがたいなぁ。こういうことがあると、また来たいって思う。
冷えていた体もあったまって、バスで宿に帰った。

3日目(14日)

起きると、なんだか喉がおかしい。ちょっと痛い。
チェックアウトぎりぎりまでゴロゴロしていた。

古町商店街、うなぎの寝床的な長屋

仙台に戻る高速バスは14時すぎ。
商店街を散策したかったのだが、大きいスーツケースを預けられるところがなく、ごろごろ引っ張って歩いた。
至る所で催事をやってて、なんだか元気なまちだなと思った。

ドトールで時間をつぶしたあと、お昼は「大助」へ。海鮮丼がおいしいらしい。宿にあったグルメマップでチェックしていたところだ。

ランチ海鮮丼!!

ボリュームがすごい

おいしかったですねぇ…これが1,080円ってありがたいですよ。
海のそばはやっぱ海鮮がうまいよね!!

あとはやることもないので万代バスセンターへバスで向かった。帰る日に気づいたのだが、長距離バス客用の待合室があった。充電もできてスーツケースもロックして置ける!コインロッカー使わなくていいじゃん。しかも女性専用エリアがあって更衣室もある。(Wifiだけが、ない)
WifiがないのでPCを開かずスマホだけいじって、バスに乗って仙台に帰った。

次回はもっと活用しよう

旅を振り返って

どうやら風邪を引いてしまったらしく、(コロナではなかった)数日鼻水と咳が出た。
これは、汗をかいたあと自転車で強風の中をさんざんうろついたせいだと思う。反省。

あと行った先々で閉店の憂き目にあったわけだが、途中別の魅力的なお店の前も通った。でも「うーん目的地は別だし」と、素通りしてしまった。あのときあの店で食べておけば!ってところがけっこうあった。
あんまり決めないで、面白そうだと思ったら入り、飲み、食べ、したほうが面白いだろうな。
ともあれ、新潟もまた行きたい町になった。次はびびらずに銭湯入ろう。

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