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明日からネットで始める現象学 夢分析からコミュ障当事者研究まで

現象学。
自分自身の体験の世界を観察して記述し、体験の意味を明らかにする学問。
難しい入門書を読まずとも「現象学を使ってみること、現象学をすること」を勧める本でした。この私にもできるのか。やってみようかしら。

1 夢日記をつけるーデータ収集ー
現実の状況(年月日ほか特筆すべきこと)ー夢内容ー付記(夢記録を下記ながら連想したこと)を記録しておく。意味の解釈はまだしない。夢と生活歴的情報を併記しておくことが大事。
…ここまでなら出来そう。

2 夢データをウェブ公開する
公開することが自分の夢記録を読み返すことにつながって新しい発見がつながったり、自分の研究に責任を持つことになる。夢記録を公共的にアクセス可能なデータ化することで研究が進展する。学ぶべきは他の人が夢をどう分析しているかの方法。分析の方法を互いに批判しあうことが科学研究のコミュニティ形成の第一歩。
…少しハードルが高く感じられてきた。

3 夢分析第1段階(ユングの物語構造分析)
・序幕(提示)ー場所、主人公、時間の指示
・第二幕(展開)ー緊張が高まり状況が複雑化する
・第三幕(クライマックス)ー危機。決定的なことが起こるか事態が完全に変化する
・終幕(終結)ー解決もしくは破局。往々にして欠落。
…ほんとうに四幕構造になるのか試してみたくなってきた。

4.夢分析第2段階(異世界分析)
夢の中から現実とは違ったところ、あり得ないところを見つけ出す。
…過去「三上博史と魔法のじゅうたんに乗って空を飛んでいる」という夢を見たことを思い出した。これはまさに異世界でしょう。

5.夢分析第3段階(現象学的分析)
現象学=自分自身の体験の世界を観察して記述して、体験の意味を明らかにする学問。夢と現実で異なる箇所を「夢世界の原理*」を手引きとして分析する。
*①現実世界では「思い浮かべられた当の対象像」と「思い浮かべているに過ぎない」という暗黙の気づきの二重構造があるが、夢世界では「思い浮かばれた当の対象像」を「現に知覚し体験している」のと同じ一重になる。
*②現実世界で小説や映画鑑賞で夢中になっても「フィクションにすぎない」自覚はなくならないが、夢では意識構造が一重なので自覚も失われている。
*③現実世界での反実仮想が夢世界では現実になる。
*④現実世界での「まるで…かのうようだ」は、夢世界では「現に…である」となる。
…これに従って「三上博史と魔法のじゅうたんに乗って空を飛んでいる」という夢テクストを「心理的現実テクスト」に復元してみるとどうなるんだろう?これでいいのか定かでないが自分なりに書いてみる。
原理①男性と未知の場所に旅行することへの期待がある
原理②三上博史と何か不安定な関係になっている
原理③反実仮想的に「イケメンと一緒に遠くへ行きたい」という願望がある。
原理④未体験の出来事に嬉しくて面白くて舞い上がっている。

6.夢分析第4段階(夢の意味)
夢テクストから心理的現実テクストを復元して、自分自身の生活歴的情報を参考に総合すると、夢という表層のテクストの下の「深層のテクスト」が明るみにさらされる。
…自分は映画「私をスキーに連れて行って」が大好きでスキーが唯一の趣味と言っていた時がある。この夢を見た時、すすめられたお見合いをして趣味の話なんかもしたような気もする。お見合いのお相手は三上博史と同年齢だけどスキーはしたことがない、お酒も飲まない、介護で旅行もしていない、貯金はある、家は公団でいいという人だった。お相手はけして悪い人ではなくどこまでもまじめで堅実な人だった。自分ももう年だし、別にスキーにはここ何年も行っていないし、コロナでお酒を外に飲みに行くことだってしてなかったし、旅行も行けてなくても日常は過ごせていた。安定・安心も大事だとも思っていたからお見合いすすめていくこともやぶさかじゃなかった。でも、どこかでまだふわふわどきどきするような未知な体験、近場の公団で過ごす毎日じゃないことへの憧れが捨てれてなかったのだろうか。現実世界でこのお見合いは、私が煮え切らず、相手からお断りを受けて終わっている。

三上博史、全然追いかけていない日常で、なぜ三上博史が夢に出てきたのか、とほんとうに不思議だったのだけれど、考えてみれば意味は見出せそうな気がしてきてみたりする。


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