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シン・ゴジラにはなくて、シン・ウルトラマンにはあるもの。

シン・ウルトラマンのネタバレ感想だけども


シン・ウルトラマン、土砂降りの初日に見てきました。そのくらい楽しみにしてて、たしかにおもしろかったんだけど、でもちょっとこれは?…と思ったところがあった。
そういう話をしたいのですが、ネタバレですので、もう見たよ、という人だけこの先にお進みください。それ以外の人はここで閉じてくださいね。絶対何も知らずに見た方が楽しい映画だから。あ、シン・ゴジラの話もするので、そちらも見た人だけで。






いいですか?

(勢いで書いてアップしたけど、読み直したらなんか違うな、と思ったので最初の記事を少し手直ししました)


「あれ」がシン・ウルトラマンにはあった

私はシン・ゴジラの、「その場の全員が自分にできることを淡々と全力でやる」ところが好きです。政治家も、自衛隊も、アメリカから来たカヨコも、巨災対も、泊まり込みの彼らにお茶を配る事務員も、男女問わずみんなそうだった。
そしてそこにはパニック映画やドラマでありがちな、もう死にそうだって時に唐突に盛り上がる恋愛もなかった。みんな忙しくてそれどころじゃないよね、と思うし。もちろんカヨコと蘭堂がクライマックスで抱き合うとかもなかった。お互いを恋や愛や性の対象として見ていない、そういうところも好きだった。

ところが、シン・ウルトラマンでは、それがあるんですよね…。

どうして浅見は何度もお尻をアップにして撮られるのか。どうして短いスカートで巨大化されるのか。どうして神永を見て、ほわわわわんって顔になっちゃうのか。
いや、今は恋したとか好きになっちゃうとかやってる場合じゃないでしょ。地球消えちゃうかもしれないのに。相手は外星人なのに。
緊急事態なんだから、「自分にできることを淡々と全力でやる」を見せてほしいのよ。そしてそういう人は、お尻をひっぱたいて気合いれないと思うんですよ。

男と女とか、恋とか、お色気とか、そういうのはいらないから禍威獣とウルトラマンを見せてー!

「君たちはこういうの好きでしょ?」って作った人たちにずっと問いかけられ、いやそれは違います誤解です、と答え続けているような気分でした。
もうその誤解はとけているのだと、シン・ゴジラの描写で思い込んでいたんだけどなあ。
私が好きなのは、未知の存在の魅力、そしてその恐ろしさに耐えて必死にあらがう人間たちなんですよ。

ウルトラマン自体は超うつくしかったし、かっこいいし、ワクワクしたんだけど。外星人最高だったんだけど。一緒にお酒飲みたくなったんだけど。竹野内豊さんが出てきた時叫びそうだったんだけど。

「あれ」がないウルトラマンが見たかったなあ。


追記。
いろいろ書いたけど、でも圧倒的に「好き!」な部分の方が多い映画です。
きれいだったなあウルトラマン。あのあと、神永さんはどういう生き方をしたんだろうなあ。

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