虎に翼 第7週
まさに翼で飛ぶように物語が進んでいくので、のんびりしているとあっという間に違う局面になってしまう、虎に翼。今回の感想は、土曜日まで見たところで書きました。
結婚って、なんなんでしょうね。
晴れて弁護士となり「弁護士 猪爪寅子」と書かれた名刺を依頼主に差し出しても「女はちょっと」と弁護を担当するのを断られ続ける。
交際していたようなしていないような、あやふやな間柄だった花岡は、美しい婚約者を連れている。
この状況で、結婚して弁護ができるようになった久保田先輩を見て、じゃあ自分も既婚者になれば!と寅子が思うのも、わかる。故郷で父が一人暮らししている花岡が結婚を急ぐのもわかる。
いやそれにしても、と思いながらもわかる。
そしてそこに優三が現れて「僕でどうでしょうか」と言われて、「この手があったか」と結婚を決める寅子も、わかる。
だけどさあ、と言いながらも、わかる。
「社会的地位のために」と結婚する寅子だけど、それを打算的だと責めることができるだろうか。
理想あるいは定義としては、愛し合う2人が生涯生活を共にするのが結婚なんだろうけれど、既婚者の人はみんな、そうなの?
「相手を愛してるから結婚してます」って、言い切れる?
結婚って、もーちょっと複雑なことがいろいろ絡み合ってて、その事情もひとによりそれぞれ違うんじゃないかなって。
そういう「結婚って、理由が愛だけじゃないとダメなの?」に切り込んだ、すごい週だったなあ。
寅子が、結婚でメリットを得るために優三を利用するみたいになっているのは、ずるいのかもしれない。
しかし優三も、寅子への想いは叶わないと知ってて、彼女の結婚相手がなかなか見つからない焦りにつけ込んだのはずるい…という見方もできる。
結婚って、なんなんでしょうね。
でもたぶん、長続きする結婚って「ちょうどいい」のが秘訣な気はしてる。ずっと平常心でいられる相手。興味があることについて、何時間でも会話できる相手。
寅子は「ちょうどいい」人と結婚した。そのことにいつか気づくのだろうか。
結婚できた寅子は名前が「佐田寅子」になる。「猪爪寅子」の名刺は、もう使われない。ずっと名乗り続けてきた「弁護士 猪爪寅子」はもういない。その様子を見て心がざわざわしている、80年後の私。
女子たちがひとりまたひとりといなくなって、花岡も去って、でもなぜか寅子とよねさんと一緒に行動できてる轟がおもしろすぎるし愛おしい。「笑止!」と女子と一緒に学ぶことを拒否していたのが「彼女たちを好きになってしまった」になり、とうとう空気のように自然におしるこ食べてる。
彼の、国に言われるままに日の丸弁当食べて節約だと叫ぶ素直さ、そのまま素直に戦場に行ってしまいそうで、本当に心配。
いつまでもよねさんと喧嘩し合えるいい相棒でいてほしいし、ずっとその笑顔を見ていたいのに。
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