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『子どもへのまなざし』

年末の大掃除(、、まではいかず、小掃除くらい?でしたが、、汗)で本棚を整理していた際に久しぶりに手に取って読み始めた本が

『子どもへのまなざし』(佐々木正美著)

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長女が生まれたときに買い求めパラパラ読んでいました。

子どもの立場にたった著者のあたたかな「まなざし」が感じられる本です。また、挿し絵が「ぐりとぐら」の中川李利子さんなので中身は濃くても、すごくほんわかした本になっています。

久しぶりに改めて読んでみると、育児の本というよりは、人はどうやって育つのか、社会と人との関わりをどのように捉えるのか、そのような広がりのあるテーマを「子ども」の話題を通じて語っている本ではないかと感じました。

例えば「人と育ちあう育児」という章(P45~)

井戸端会議でくつろげた時代からの変化の認識のもと、人と一緒にくつろぐ努力をしていく必要性を語り、育ちあう子供たちの環境を整え、小さな心がけから生まれる人間関係の維持に意識をしていく。意識的に環境を整えていく努力を今の社会環境変化に対応していくことが必要と感じました。

また、てっきり育児の本と以前は思っていましたが、改めて読んでみると、小学生のときのかかわり方(「友達と学び合う時期」(P215~))や、思春期の子供とのかかわり方(「思春期は自分探しの時期」(P255~))などの章もあり、そうだよなあ、そうだよなあとうなずきながら読み進めています。

さらに、「豊かな社会がもたらしたもの」(P249~)の章では、「がまんができなくなってきた」、「怒りのコントロールができない」、「喜びの感情を失ってしまった」、「怒りの感情だけが強くなる」、「いやなことは人のせいにする傾向」といった、今まさに自分の感じている社会の状況を子どもとのかかわり、夫婦のかかわりという身近なテーマで語っています。

そして「会話をつうじて人とくつろぐ」(P274)のところでは人間関係が希薄になりがちな現在に対してのヒントが語られています。

著者の向けられる「まなざし」(目差し)は、「子ども」に限定されることなく、「人」そのもに向けられるやさしさ、あたたかさが感じられます。そうであれば、この本の底流に流れる思いは「子ども」だけでなく例えば「職場のメンバー」や、かかわる「相手」への「まなざし」として見ていけるものではないかと思いました。

そんなことを感じながら読み進めていると、四葉のクローバーがはらりと出てきました。

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そういえば、子どもが小さかった時に、一緒に公園でよく四葉のクローバーを探していたこと思い出し、ほんわかした気持ちになった年の初めでした。

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