ここ数年話題のFIREは全ての人が目指せるものではない
こんにちは。東京都練馬区でマネトレをしているファイナンシャルプランナー(FP)の佐藤彰です。
ここ数年、資産運用のトレンドとしてFIREという言葉をよく耳にします。
このFIREは、全ての人が目指せるものではありません。ただし、FIREを目指す人の考え方は参考になります。
今回と次回はFIREのネガティブな側面、明後日はポジティブな側面について計3日間にわたって書いてみます。
一方的にFIREを否定しているわけではありませんが、今日はネガティブな側面について書きます。
FIREって何?
FIREとは、ある英単語の頭の文字を並べた言葉です。(Financial Independence and Retire Early)、つまり、経済的自由を手に入れて早期リタイアするライフスタイルのことを指します。
早期にリタイアは、若いうちに仕事をするのを辞めて悠々自適な生活をするイメージです。
どうやって達成するかといえば、投資です。
例えば、株式を大量に保有して、その配当金で生活費を回すという形です。配当金は毎年出るので、そのお金だけで生活できれば、資産を取り崩さず仕事もせずに生活できるという要領になります。
この考え方は、アメリカで流行し、その後、日本でも流行するようになりました。Twitterにて30歳でFIREを達成したとのツイートが話題になり、書籍を出版する方なども出てきています。
FIREの基本ルールは4%と25年です。資産を年収または年間支出の25年分貯めること、貯めた資産を4%の年利で運用するのが基本としています。
25年分を貯めてから毎年4%で運用すれば、1年分を消費しても運用でまかなえるので、資産を減らすことなく生活できるという計算です
例えば、年間の生活費が300万円(月でいえば25万円)の方であれば、FIRE達成の目安は7,500万円です。
仮に22歳で大学を卒業した人が、30歳までに7,500万円の資産を作るとなると、毎月いくら投資に回す必要があるでしょうか?
FIRE達成後の運用利回りの4%を1年間の目標利回りとして計算すると、毎月約66万円です。40歳に目標変更しても毎月約24万円です。…これは明らかに無理な金額ですよね。
FIRE達成した人は努力をしてなおかつ運もある人
一方でFIREを達成する人がいることも事実です。
どうやって資産を若くして作っているのかといえば、どこかのタイミングで大きく株価が上昇するなどして、大きく資産を作れたというケースが多いです。
ここから何が言えるかというと、FIREは計画的に目指せるのではなく、ある程度の運が必要だということです。
そして、FIREを達成した人はあまり話題にはなりませんが、お金のことを相当勉強し、資産の管理にも時間をかけ、節約して投資にお金を回し続けている方が大半です。会社員などお仕事が忙しい方であれば、金銭面以外でも大変です。
冷静に考えれば、FIREを目指すのは無理があるのに、どうして話題になるか、ここにも思うことがあります。
この点についてまた明日続きを書いてみたいと思いますので、次も読んでいただけると幸いです。
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