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【転職活動記_4】何故現職を離れ、転職をしようと思ったのか

転職活動記ですが、今回はPart4ということで、前回言及した「何故その企業群での就業を目指そうと思ったのか」の裏返しにあたる、『そもそもなんで転職をしようと思ったのか』というところについて言及をしたいと思います。

転職活動記は以下の流れで話を進めてきており、現在は★印の通りPart4に入ってきております。

▼ 結論と目次(本記事)
▼ どんな企業での就業を目指したか
▼ 目指した背景
▼ そもそもなんで転職をしようと思ったのか ★
▼ どんな活動をし、どのような結果となったのか
▼ 活動の中での気づきや学び

Part3と結構被る部分も出てきそうですが、前情報として気になる方は、そちらもお目通しください。

目指す所に関しては2回に分けて説明をしてきましたが、そもそも現状に心底満足しているユートピア状態であれば、その場所を離れる必要はない訳です。ただ、感情的なことばっかり言っていても面白くないので、論理的に離れる理由をまとめていければと思っています。

まとめ方としては、以前「転職活動を始める時に行うべき3つの事 Add-on」にて話を出した、”企業の魅力4P”のフレームに沿って話をしていきます!

詳細が気になる方は上記記事をお読みいただければ解説をしていますので、ここでは概要だけ。

~企業の魅力を捉える4Pとは?~
企業(組織)を以下の4つのかたまりで考えるアプローチ
●Philosophy(理念・目的)
●Profession(仕事・事業)
●People(人材・風土)
●Privilege(特権・待遇)

●Philosophy(理念・目的)

ここなんですが、共感できない理念やビジョンを打ち出している企業があれば逆にお目にかかりたいって感じなので、理念やビジョン自体が素晴らしいとかそういう話ではなくて、ポイントは”自分にとって”素晴らしいと感じるか(価値観)だと思っています。
よく私は、共感ではなく共鳴という言葉でそれを表現しています。

で、この理念やビジョンって、すごく抽象度を上げていくと最終的には”その仕事やサービスを通じて人を幸せにしよう・なろう”みたいな、『そりゃ全部そうだろ!』的な話に収束されるので、自分の中で共通点を見つけようと思えばいくらでも見つかっちゃうなあと。

ここで言いたいのは『だから、理念やビジョンなんてどうでも良いよね』みたいな乾いた話では全くなくて、私自身、理念やビジョンはすごく大事と言っておきながら、実は後付けで自分の中での共通点を見つけていたんじゃないかという事に気づいたって事なんです。

もっと言うと、
・そもそも共感できない理念/ビジョンはない
・抽象度上げると同じところにいきつく
のであれば、私自身が、自分の人生にどんな理念やビジョンをもっているのかが最も重要なのではないかと思ったんです。

そんな事を感じたため、内省と対話(いろんな人に協力いただきました)を行い、自分の価値観を反映させた言葉をつくっていきました。
その結果、以下の様な文言が固まってきました。

~MVV~
 ミッション:今を大事に生きる
 ビジョン :転機に挑む人の安全基地になる
 バリュー :公明正大

上記の言葉や、そこにたどり着くまでの思考プロセスに沿った時に、在籍企業のMVVに共鳴できているのかで改めて考えたという事になります。

「転職活動記 Part3」や「転職活動を始める時に行うべき3つの事シリーズ」で『Willとか自身の意志が大事』とか言っておきながら恥ずかしい限りですが、自分自身の過去・現在・未来に向き合い、自分の価値観を言語化しきる事が出来てなかったんですね。
今思い返してみると、現職に移りクライアントの教育施策に携わり、人の成長と理想の組織について深く考える様になって、初めて自分自身についても本当の意味で考え始めたのではと感じています。

閑話休題、私自身の理念やビジョンと現職のそれを照らし合わせていった時に、必ずしも価値観の太い所で共鳴しきれていない自分がいるなという事を感じてきたというのが、離れることを決めた理由の1つになります。

●Profession(仕事・事業)

事業・業務2つの観点で書いていきたいと思います。

【事業】

事業フェーズとかも色々あるかと思うんですが、かみ砕くと、
「誰に」
(どんな人に届けたいのか)
「何を」(どんな提供価値を届けたいのか)
「どの様に」(どのような仕組みを用いて届けるのか)
の3つが事業を構成する要素と分解できると思うので、その枠組みでまとめていきます。

「誰に」 重要度:★★★
「何を」 重要度:★★☆

ここはとても重要です。「誰に」と「何を」は絡み合う内容だったので、纏めて記載します。ここに関しては会社の戦略として変化をして言った部分が大きく、離れることを決めた要素の1つとなっています。

「誰に」サービス業企業の現場従業員
「何を」①情報共有効率化
    ②エンゲージメント向上
現職では上記を事業上の主な提供価値にしていますが、元々会社の立ち上げ時は②に力を入れて事業を作り上げようとしていました。

ただ、
・(内的要因)1日1日が勝負の現場においては、現場業務に即した形でないと受け入れられず、長続きしない(運用コストに耐えられない)
・(外的要因)コロナ禍によって、会社の利益に直結する仕組みへの投資しか受け入れられなくなった
この内的/外的要因の2つから、より本部主導型で業務/組織変革を行うための体制支援に焦点を強めるアプローチに変化していく必要が出てきたのです。

枠組みで纏めると、下記の形です。
「誰に」本部社員向けの要素が強くなり、現場従業員向けの色は薄く
「何を」①情報共有効率化>>> ②エンゲージメント向上

Part3等でも触れていますが、私自身は『人』に対してどれだけ影響を与えられるかという所を大事にしており、かなり現場寄りなんですよね目線が。"日々目の前のお客様の為にベストを尽くそうとしている現場従業員の方が少しでも誇りを持って幸せに働ける助けになりたい!"という想いで入社を決めたという経緯もあり、この辺りも、離れる事を決めた理由の1つになります。

「どの様に」 重要度:☆☆☆
ここは個人的には手段レベルかなと思うのと、事業の成長フェーズによっても変わってくるかと思います。
なので、大きな拘りはありませんし、実際良い仕組みを用いて価値提供を目指していこうとしているので、ここには離れる理由は無かったですね!

【業務】

ここに関しては、離れる理由は無かったです!

これまでスタートアップのシード~シリーズB迄、事業フェーズの変化が特に激しい環境の中で就業してきたので、事業戦略と組織状態(リソース)のGAPを埋める為に多くの業務責任を担ってきました。
それ自体は嫌ではなかったし、そういうものだと思っていました。
役割で仕事をするのではなく、目的を達成するために各人が必要と思う事を必要な時期にやり切ればよいという考え方です。

また、結果的に、多くの業務責任を担ってきた事が私の強みにもなっていると感じていました。
今後もこういった感覚で業務にあたれると、自分自身の限界値を決めることなく在籍組織に貢献し続けることが出来そうです!

●People(人材・風土)

だいぶ前ですが、ティール・インテグラル理論を学ぶセミナーに参加させて頂いたので、そちらの枠組みを元に纏めていければと!

インテグラル理論とは・・・
人と組織の成長・成熟というをレベルという概念でわかりやすく区分けをし解説をすると共に、固定観念を外し不連続な時代の中でも最適な解決策を導く個人・組織になるためのヒントを提唱している理論

同理論におけるレベルの概念として、以下の概念があります。
▼ベージュ
▼パープル
▼レッド
▼ブルー
▼オレンジ
▼グリーン
▼イエロー
▼ターコイズ
▼コーラル


それぞれについて簡単に説明しますね。

▼ベージュ(イメージワード:本能)
 生存のために必要な食事などを最重要視する生存目的の段階
▼パープル(イメージワード:儀式、宗教性)
 神秘的な価値観で物事を決定する段階
▼レッド(イメージワード:群れ、支配性)
 自我の目覚めの段階。強力なリーダーが出現し力で支配する、トップダウン型の経営をしている会社に近い
▼ブルー(イメージワード:秩序、安定性)
 強権的思考が否定される法律と秩序が支配する段階で、乱す人間は罰を受け社会から排除される
▼オレンジ(イメージワード:機械、効率性)
 科学的な根拠が重視され、群集心理的状態を脱却。会社で例えると成果主義の企業が該当
▼グリーン(イメージワード:家族、人間性)
 他者を尊重する考え方が発生し、周囲の人々と調和して協調する段階。会社で例えると多様性を尊重し公平性を重視する状態
▼イエロー(イメージワード:直感、先見性)
 様々な物事の解決に対して自発的に対峙していて、会社でいうと目的達成の為に個々が率先して活動する状態
ターコイズ(イメージワード:生命体、全体性)
 世界全体を見て物事を判断できるような段階。会社で言えば、信頼で結びついており、指揮命令系統が存在しない状態
▼コーラル(イメージワード:?)
 現在進行形であり、世界のどこかでゆっくりと出現しているもので、まだ存在をはっきり確認できていない状態

下のレベルにいくほど成長・成熟した人や組織の状態となるのですが、成長・成熟段階で獲得したレベルは自分の中にある上下ではなく、自分の中に並列として残り続ける様です(対応する際の引き出しが多いか少ないかというイメージです)。

ここでのポイントは、個人と所属組織で、獲得ないし重視している成熟レベルに乖離が大きいと、フィット感が得られ難いという事かと思います。

私は、”個々人が目的到達に向け主体性を発揮し、自律的に行動できていれば、指揮系統は不要なチームになれるし、結果その状態こそ最も生産性が高い状態である”と考えている為、ターコイズの世界こそ気持ちの良い環境だと思っている口です。

ただ、元々現職入社時に上記の様な言語化が出来ていたわけでもなく、また自身と他社の理想が一致することはないという認識も3社経験し培えたので、必ずしも上記状態でなくオレンジやグリーンの世界線でも納得して就業をしていくことは出来ると思っています。

とはいえ、現職と私の間に関しては重視したいレベルのGAPが大きいなと、様々な事象を通じ感じてしまいました。ここは、正直離れる事を決めた一番大きな理由になります。

●Privilege(特権・待遇)

就業環境、給与、福利厚生等のことですね。
ここは原因と結果でいう”結果”として表出する部分も大きいので、一概に言いにくいですが、結果的に「労働時間」「期待役割と評価と報酬」の2つがネックになったのが、離れる事となった理由に当たります。

これ迄書いてきたのが原因でこの段が結果。
『そもそもなんで転職をしようと思ったのか』の総纏めとなります。

私は上述の通り、”個々人が目的到達に向け主体性を発揮し、自律的に行動できていれば、指揮系統は不要なチームになれるし、結果その状態こそ最も生産性が高い状態である”と考えている人間のため、
『長時間労働反対!』
『会社の状況は関係なくて、ちゃんと報酬は支払ってよ。』
『期待役割に対して出来たか出来ていないかできちんと評価してよ。』
という事を声高々に言うのは、逆にどうかと感じています。

思考的には、下記の様な事を常に考えていました。
『長時間労働反対!』
>>>いやいや、スタートアップなんだからここで踏ん張らないとつぶれちゃうでしょ。今は何を優先させるべきなのか自分毎として捉えないと。。

『会社の状況は関係なくて、ちゃんと報酬は支払ってよ。』
>>>報酬はそりゃ高いほうが良いけど、原資がなければ報酬は上がらないでしょ。前職がいくらだったとかって、今いる会社にとって関係ないんじゃない?

『期待役割に対して出来たか出来ていないかできちんと評価してよ。』
>>>人事評価制度がそもそも整ってないんだから、一人一人に対して適切な目標設定をする事は難しいでしょ。。そもそも今の段階で個々人の目標設定って意味あるんだっけ?

一方で、自身の理想の組織像が徐々に言語化されたこと、それにより見えてきた現職とGAPに関しては、これ迄記載してきた通りです。
が、理想をぶつけ合うだけでは平行線であるという事も理解をしているつもりなので、最終着地点を自分の中で決めようと。
副業等も行う中で、客観的に”労働”というものについても考えることが出来るようになってきました。

"働く"というのは、当たり前ですが、
↓ 自身の労働を提供することで
↓ 対価(環境・経験・名声・金銭 等)を得ること
と捉える事ができると。

うん、
”じゃあ労働と対価がフェアか否かを最終着地点にしよう”と。

「経験は既に得られている」「名声は必要ない」みたいな感じで、取捨選択をしていった結果、現職との関係性の中では”個人の生産性が上がる状態の創造”という対価を得たいと考えました(個人の生産性=所得÷労働投入時間)。そして、そこに向けて時間をかけて交渉を行いました。

ただ、残念ながら期待する結果を得ることが叶わず、離れることを決めました。

・・・


以上、『そもそもなんで転職をしようと思ったのか』という点について、感情的にならない様に気をつけながら記載をしてきました。
(思ったより長くなってしまいました。。)

次回のPartでは「どんな活動をし、どのような結果となったのか」という点について、纏めていきたいと思っています。

何かこの記事を見ていただいた方の転職活動の一助になるような情報がお伝えできていれば嬉しいです。
(具体的なご相談等をいただくケースも多いのですが、その場合はtwitterでご連絡をいただければと @satoaki0928 )

それでは!!

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