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明け方、華の園

些少の差を、拡大して大仰に大仰に解釈するのは、現代社会の通弊である。
数年前買ったカメラも、心で写すと古くならない。少なくとも、僕にとっての差違とはならない。
余りのサイクルの早さに眩暈がした。
そんなに高いカメラって、僕は必要無かったのにな。一瞬、迷子だったね。

月。これで僕は充分。


夜の絵。

僕にとっての丁度良さって、有るはず。
それは、カメラにしたって何にしたって。
僕らは便利さに踊らされた。
文明に踊るのは楽しい。
しかし、正気になると疲れるな。

祈るように。


チャチなのは、物だ。そこに心はあるのかい?


夜のぬり絵、夜の鬼。

夜の静かな時間が好きだ。
だが、すっかり夜型の生活になってしまった。ばか。
そうすると色々狂う。物欲も狂う。
些少で良い。
些少が良い。
ぬり絵に書いた短歌。

かたつむり山のすそにて不二を恋い花の園まで遊びけるかも

一茶と梁塵秘抄を足した短歌。
もっとゆっくりと。
もっと確実に。
神速は着実な歩みの中に。
心込めてこそ、初めて宿る。
夜が白々明ける。
もっと、早く寝よう。

マイマイつぶりの遊ぶ花の園は、高スペックなだけじゃ撮れないはずだ。
自己流の僕の写真、下手なりに心を写したい。
高いカメラは、今んとこ必要ない。
多分、今後も必要ない。
心磨いて、美しさを撮る。

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