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狩野川(9/2,18)

9/2
短歌はミニノート、雑文は大きいノート。
それは只の形だけど、やりやすいや。
午前9時の狩野川は川面がキラキラ陽を反射してキレイ。川鵜も沢山いる。そんな中、院内で患者さんの悲鳴が聞こえる。まあ、いつもの日常である。

狩野川に川鵜のとまる暑き日の悲鳴に慣るる病院の吾

川岸には道路があって、車は通らず、ジョギングや散歩、自転車の人達が通る。云わば市民憩いの河原の道なわけだ。私は彼等が愛するように、狩野川を、この川を愛している。朝の挨拶、夜のおやすみ、川の幸いなること。今は良い友達。きっと、秋田に戻ってもこの川は忘れられない。この病院とこの川は、私には同じ一つのものだ。川、人、幸いなること、癒されてあらんことを祈る。
快癒するのは、皆人の喜ぶ所だ。川も喜ぶ。
本当、いたる所に悲しみはある。いたる所に。
私の悲しみは小さい。この悲しみをさっさと漱いで、皆人の悲しみを悲しもう。きっと、否、絶対川も同じ気持ち。


(後日9/18追記短歌)

(昼過ぎ)
川岸の草さえ光る狩野川の午後の微睡まどろみ皆を幸わう

生きにくき世を生き抜かん糧のため吾狩野川を眺めつるかも

いたつきて癒えたる傷と眼差しを狩野川浸し秋を言祝ぐ

(夜)
九日と別れの日々を数えてん夜狩野川と語らう窓辺

この川に映る街の灯病みし日々吾の小さき悩み癒さる

言祝ことほぎを吾が心よりりしよりこの川流れ吾が身潤す


※画像は海…。しかも日本海…。イメージの似姿として。

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