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下手な恋、病気の恋(9/5)

胸のザワつき、心のザラリとした感覚。
それに有効なものは何だろう。
良い言葉を読むこと。書くこと。
良い言葉を聞くこと。話すこと。
それは芸術。
心を安定させ、おちつかせるアート(技術)である。
今、虫のを聞きながら書いている。
もう、すっかり窓の外は秋になってしまった。
あの人といた夏はもう去った。
少し、淋しい。
だが、少し、であるから、僕は精一杯やったのだ。
(薬という致命的に欠けていたものはあったわけだがな…。)
もう良し。
少し感傷に浸ったら、窓を閉じてトルストイを読もう。(晩年のやつ。)
あのコの幸せは僕の幸せだった。それは、今でも。
もう少し、もう少しだけ、好きでいたい。いさせて欲しい。
互い違いに飛ぶ。異なる方角へ。
沢山この人の名前で短歌は作った。
采女うねめのごとくある、可愛い人だった。
フザケたフリで、沢山お世辞を言ったが、今、通訳すれば、全部「愛してる」で言足りた。
もらった手紙も、狂乱の中で燃やしてしまった。
悲しかった、酷く悲しかった。
沢山泣いた。部屋で、道で、車で。
「なにもかも上手くいかないよ」と嗚咽しながら運転したのは、この采女のことを想ったからで。
今、冷静になると自分がどれだけ好きだったか分かる。
この星で一番、いや、銀河で一番、いやいや、宇宙で一番、いや違う、宇宙史で一番カワイイ人だった。
左様なら。良い恋愛、良い結婚、良い人生が、カワイくて善良なあなたが望む通り、ありますように。
恋と夏の終わりに、虫の音と共に記す。

※多情である、余りにも。
次から次に人を好いてしまう。
これは絶対に病気もある。
「恋の病」とかではなく。
いやしかし、冷静になると分かる。
本当に好きだったのは誰か。
病的な感受性故の恋はどれか。
たしかに、私の病気は器質的な(?)、脳の病気なのだろう。
分かった、分かった。
もう、狂気は沢山。
キチンと病気と付き合っていく。
薬の恩恵を有難く受ける。
ムダ、ムリはもう、沢山。
医師からの忠言も、江原先生の言葉も、正しかった。
薬は大事。大切である。
身に染みて、身に染みて分かった。

A市のことを明日は書く。書くまいと思った。
だが、江原先生のことを書いた以上、外せない。

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