すんごい好きで、何度も読み直している”たいていのことは20時間で習得できる 忙しい人のための超速スキル獲得術”
”たいていのことは20時間で習得できる 忙しい人のための超速スキル獲得術”
数年前に買って初めて読んだとき、大きな衝撃を受けたのを今も覚えています。
チャレンジ精神が刺激され、今だったなんでもできるような万能感すら感じ、これからの未来がワクワクするような事柄で溢れているのだと感じたのです。
まぁ、こうした夢のような感情は数日もすると消え去りましたし、数年経った今も劇的に人生が変わっているワケではありませんが・・・
ですが、時折思い浮かんだかのように読み直し、満足感を得て、チャレンジ精神が刺激される。
そんな位置づけにいる、非常に好きな本となります。
基本的に、僕は平日1日8時間の労働をしています。
20時間、つまり2.5日分の労働時間さえあれば、たいていのことは出来るようになると言っているのが、この本の主張です。
当たり前の話ですが、全く野球を知らない人が20時間でイチローのようになれるワケがありません。
ですが、バッティングに関わる最低限のルールだけ覚えて、バッティングのみに集中して練習を20時間したとしたら?
もしかしたらバッティングセンターであるヒットがある程度打てるようになってるかもと思いませんか?
20時間では一流にはなれません。
ですが、20時間あれば、ワケも分からず途方に暮れてるような状況から、楽しむことができる”ほどほど”のレベルまで上達できる!
そのノウハウについて書かれているのです。
さて、もしスキル会得・上達のノウハウだけが書かれていたのだったら、ここまで好きな本となっていなかったでしょう。
もちろんノウハウも非常にためになるし興味深かったです
ただ、それよりもさらに興味深く、楽しかったのは、著者であるジョシュ・カウフマン氏の実体験を綴った箇所だったのです。
〇〇のスキルを20時間で会得するには、どうすればいいのか。
スキルを会得するための計画を立て、そして実際にスキルを会得するまでの実体験が幾つも書かれているのです。
(というよりも、この実体験が本の大半を占めております)
著者がいかにしてスキルを得たのか。その様子を見ていくうちに、徐々に読んでいる僕が影響されていきました。
そして、思うのです。
あれ? 僕も20時間でほどほどレベルのスキルだったら会得できるんじゃない?
なんて。
まず最初に取り組んだのはウクレレ。
著者が20時間でウクレレをある程度弾けるようになったところに刺激を受けてチョイスしました。
正直、音痴です。
楽器なんて、殆ど触ったことがありません。
そんな僕ですが、タブ譜(ギターの楽譜のようなもの)が読めるようになり、数曲弾けるようになったのです。
この成功体験で、片っ端から手を出すようになります。
ただでさえ、飽き性で興味がありとあらゆる場所へ向かっているのに、どんどんと手を出していきます。
〇ゲーム作成。(多分50時間ぐらいは使ったと思う)
ゲーム作成用プログラミングができるようになり、ドット絵にもチャレンジ。子供のような絵だったが、とりあえず何が描かれているかは分かる程度のものが描けた。
脱出ゲームの1ステージだけ作り上げ、ひとまず満足。
時間をかけれある程度ゲームが作れるんだぁ。という実感を感じる。
〇羊毛フェルト(10時間程度)
一番シンプルな丸型の猫みたいなものを作成。
羊毛フェルトというと、失敗作のインパクトと愛らしさのイメージをしていたため、普通に作れたことに自分でも驚く。
ゆっくりとじっくりとやっていくことがコツのようだった。
作品をひとつ作るのに時間がかかることで断念。結構面白かった。
〇動画編集(15時間程度)
知り合いの結婚式において動画撮影を担当。
どうせだったらと思い、動画編集に初チャレンジ。
切ったり、貼ったり、文字を入れたり、音楽を入れたり等々。
何だかんだで、しっかりと編集できた。
他にも模写、プラモデル、とにかく片っ端からチャレンジしていった。確かに、全然分からない状態から、ひとまずは形になるぐらいまでにはなったのです。
とりあえず、表面上のスキルを身に着ける。
概要をざっくりと効率よく学ぶという点において、この本は非常にためになったものでした。
あちらこちらへと、興味の対象が移っていく僕にとっては非常にためになりお気に入りとなっております。
ここで終わればお気に入りの面白い本の紹介で終わりますが、そうはいきません。
1点。僕自身の課題を突きつけてきたのです。
本書では20時間である程度のスキルを手に入れると共に、そのあとについても書かれておりました。
それは、20時間を超えてスキルを手に入れたあと、さらにスキルを洗練させていくか否かを選択するということです。
20時間でスキルの概要は分かるようになった。
そこで初めて選択肢が出てくるのです。
このスキルの概要が分かった君はどうする?
面白かったから続けていく? それとも、これはお終いとする?
昔から僕はひとつの事柄に熱中できるタイプではありませんでした。
勉強や仕事など、これからの将来や社会人としてやるべきことを淡々とこなし続けるのは問題なくできます。
ただ、楽しみや趣味としてスキルを積み重ねていくことが苦手なようなのです。
確かに、この本により色々とできるようになりました。
ただ、継続しているものはありません。
楽しみを見出し、熱中しているものは・・・ないのです。
手当たり次第、20時間でそれなりのスキルを身に着け続ける。それでいいのかもしれませんが、ひとつに熱中し、達成感を味わいたい。
そんな贅沢なことを考えてしまったのです。
飽き性な僕が、楽しみを見つけられるのか。
非常に難しい課題が突きつけられたのです。
もうね、すんごい苦しい課題です。
その好きなものが今まで見たことのない遠い場所にあるのか、それとも青い鳥のように身近にあるのか、もしかしたら寝た時に見る夢のように憧れだけで存在しないのかもしれません。
まぁ、それでも探していくのだと思います。
熱中というほど熱量がないかもしれません。淡々とこなすだけなのかもしれません。
ただ、自然とやりたくなってしまい、よりスキルを洗練させたいと考える楽しみを探していきたいと思うのです。
さて、以上で”たいていのことは20時間で習得できる 忙しい人のための超速スキル獲得術”の感想と、実体験の報告は終了となります。
数年単位で熟成された感情の殴り書きのような感想となってしまいましたが、仕方ありません。
自分が今まで読んだビジネス書のトップ10に入るレベルで好きで、影響を受けた本となっておりますので、こんなこともあります。
というわけで、次は何に挑戦しようかと悩んでいるサトウでした。
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