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ブルーパドル、ギルド化して1年。良かったこと/悪かったことまとめ

あけましておめでとうございます。ブルーパドルは昨年ギルド化して、もうすぐ1年が経ちます。昨年、「コミュニティの新しい形が問われる時代、新時代の「制作会社」の在り方を探るチャレンジをします!」なんて意気込んでましたが、実際あれからどうだったのかを、振り返りたいと思います。

ギルド型にした経緯

ブルーパドルの目的は1つ。「0→0.1(小さくていいから新しいもの)をなるべく多く作る」ということです。その目的に立ち返ったときに、このまま会社を大きくして制作会社としてやっていくモデルではなく、ギルド型の方がいいなと判断し、実行しました。

くわしくは、下記の記事にまとまっています。


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●良かったこと1:
コンテンツの集中と選択

まずギルドにしたことで「社員のリソースが余るから、この仕事も受けよう」みたいなことを一切考えなくなりました。WEBの制作を依頼されても、無理にWEB作らず、noteとSNSだけでいいですよね。という提案もたくさんできたおかげで、選択と集中ができました。

とくに京都につくった「不思議な宿」はギルドメンバー総動員で参加しました。怖い部屋・たまに動く喫茶店など、いろんな変わった部屋があり、エンタメ×テクノロジー×京都がまざった宿です。相当なボリュームでしたので、おそらくギルドにしないままでは、作れなかったんじゃないかなと思います。

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●良かったこと2:
仕事が全部「ありがたいもの」になった

次に良かったことは、元社員だったメンバーの視野が広がったことです。給与制だと、どれだけ働いてもフィーは変わりません。今までは、楽しい仕事はしたくて、楽しくない仕事はしたくない、という「仕事を選ぶ」雰囲気はありました。

それがギルドにしてから、皆、来る仕事ぜんぶに、感謝が出るようになりました。

これは私の考えですが、どんな会社でも「楽しい仕事」がずっとくるなんて事はなくて、「楽しくない仕事」を楽しい仕事にいかに変えていくかが大事だと思っています。有名な企業だから良い仕事とか、ふつうの固い企業のコーポレートサイト仕事だから、つまらないとか、そういう色眼鏡をかけていると、全部楽しくなくなる。どんな仕事であれ、こっちの工夫次第で、面白い案件/意義のある案件に変えられるし、楽しくしていこうとするマインドを持っていることが大事です。

私自身は、昔からそこを意識して動いてましたが、元社員のメンバーも、仕事が「降りてくるもの」から「頂くもの」に変わったことで、自分ごと化され、感謝が生まれて、仕事に対しての責任が上がりました。

やっぱりどんな仕事でも、こなされるより、喜んでもらいたい。本気でやってもらいたい。ここはギルドにして、より改善されたなと思う一面です。


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●良かったこと3:
皆のやりたい仕事がやれるようになった

そもそもブルーパドルで受ける仕事はめちゃくちゃ偏りがあって、ブルーパドルが得意な仕事に絞られています。企画が強めの仕事が多く、長期のサービス開発などは基本やっていません。

でもエンジニアとしては、長期サービスに挑戦したり、純粋にオシャでかっこいいインスタレーション作ったりもしたい。そもそも尖った会社は、尖ってるが故に、仕事の種類が絞られます。そこに共感して入社をする訳ですが、多くの人は、必ずしも自分のリソースの100%をそこに捧げたい訳ではない気がします。

それならば、7割はこの会社の仕事だけど、残りの2割と1割は別の仕事をする。みたいに分散していく方が、成長や刺激の面でもいいんじゃないかと。そこは副業OKの会社や、ギルド式の組織のメリットだなと思います。


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●良かったこと4:
「皆の1年間」が自由になった

時間の使い方も自由になるので、ある時期は子育てに専念したり、ある時期はがっと新しい技術の勉強をしたり、いろいろ会社員時代ではできないことが、できていたように思います。

例えば、エンジニアの橋本大和は、ギルド化してからさらに、WebGLとかWebの道をどんどん深めています。個人でも面白い長期サービスの仕事を受けたり、尖ったポートフォリオサイト(映像作家の大月壮さんのサイト)を作ったりしていました。

AdobeMAX2019にも登壇し、500人の前で話したり、面白い経験をいろいろしていました。

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エンジニアの吉田朋生は、新しく生まれた時間で、数学の勉強をし直しているようです。ちなみに、この人は少し変わったエンジニアで、映像・写真・凝ったWEB実装・インスタレーション・ダンスと、幅広く作れる人。

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ファストカルチャーバンド「1980YEN」のやばいWEBでは、TDCに入賞しgggで展示されました。

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不思議な宿では、メインエンジニアとして多くの部屋の実装をして、その中でも怖い部屋多い部屋など、面白い部屋の実装をいろいろしてくれました。2020年は、デバイス系の仕事をもっとやりたいそうで、興味ある人いたら、お声がけください。(ブルーパドルを通さず、頼めます)

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他のメンバーもいろいろ面白い仕事をしていますが、長くなりすぎるので、また別の記事で紹介します。



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●良かったこと5:
別の組織にも参加(チョコレイト参戦)

私自身の自由度もアップしたので、9割はブルーパドルですが、1割のリソースをチョコレイトという会社に使うことができるようになりました。

わざわざ独立してるのに、何でまた別の組織に入るの?という質問ももらいますが、チョコレイトには、いろんなプランナーや、動画クリエイター、YouTubeの知見、ブルーパドルでは受けれないような大規模の仕事などがあります。

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ブルーパドルという、ある偏った1つの小さなお山の大将に100%コミットしてしまうと、視点が偏ってしまう恐れがありました。怒られることも、立場が危うくなるようなこともなく、勉強量が減ってしまうというか。チョコには、天才プランナーがたくさんいるので、ボーッと生きていると、どんどん自分が老害になってしまう危機感があります。おかげで、今年は新人のような感覚で、いろんな勉強やチャレンジをすることができました。

その体験は、ブルーパドルギルドにフィードバックできます。そして、他のギルドメンバーも、同じように別仕事で得た知見をフィードバックしてもらえます。それらの知見を今度は、チョコにもフィードバックできます。

独立しつつ、組織にも少しコミットするというのは、けっこういい組み合わせだなと感じます。CEOが、別企業の社外取締役をやるのも、こういう感覚なんでしょうか。



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●良かったこと6:
新しい挑戦ができる仕事が増えた

私としては、2019年は目標どおり、「商品企画」と「空間仕事」の量が劇的に増えました。また2020年にもいろいろリリースとなりますが、新しいラーメンの企画や、こども服の新ブランドの企画、地域系の仕事、中国での大きな展示の仕事などなど。

もともとWEB・デジタルコンテンツがメインだったのですが、もっと純粋に「企画とデザイン」の仕事が増えた1年となりました。WEB制作はやっぱり好きなので続けますが、幅が広がったことは、ギルドにした一番の成果です。


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●良かったこと7:
仕事の量も、収益も増えた

そしてここも大事な話ではありますが、仕事をいただく量も、売上もかなり増えました。これは仕事の幅が増えたこと、それによってアウトプットの幅も広がったことが要因だと思います。


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●良かったこと8:
新メンバーがたくさん増えた

最後のよかった点は、メンバーが増えたこと。会社員としての参加は無理でも、ギルドメンバーとしての参加ならできる人はけっこういます。そして、その人たちはめっちゃ優秀な人たち。

採用では絶対とれない人たちが仲間になることで、元々のブルーパドルメンバーにとっても、すごく良い影響が出ます。皆、働く場所はバラバラなので、ふだん会う事はないんですが、社内Slackでつながっているということが、けっこう重要ですね。関係ない案件の共有もできるし、ちょっとしたアイデアブレストにも参加してもらえます。最新の技術の共有も。

いかに、仲のいいクリエイター友達でも、いきなりFacebookメッセンジャーで、関係ない仕事の話やチャットブレストはしにくいもの。社員ではないし、ただの友達でもない、ギルド仲間という、この不思議なつながりは、けっこう面白いなと思います。

新メンバー紹介は、また別の記事で書きます。




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●課題1:
作品づくりが減った

もちろん、いいことばかりではないです。チームとしてのデメリットの1つは、チームでの作品づくりが減ったことです。

これは、全員フリーになったことで、アサインしにくくなったことが理由です。ちょっとした作品をつくるにも、稼働フィーを気にしてしまうことで、なんとなく気軽に作品をつくるという軽さが減ってしまいました。

毎月メンバーでのブレストは続けていて、いろんなアイデアは溜まるんですが、それを実現する時間が、なかなか取れないのが課題です。

2020年は、ギルドの形を保ちつつ、いかに作品の量と質を保つかに挑戦します。努力して頑張るという事ではなく、どういう仕組みにしたら、無理なく回るかの仮説を立てて、実験していきたいと思います。


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●課題2:
みんながアサインしにくくなった

メンバーみんなが自分でも仕事をつくるようになったことで、ブルーパドル仕事で確実なアサインができなくなったことも課題です。皆やりたい仕事が増えてて、いいことではあるんですが、当然そうなるとリソース不足に…。

これを踏まえて今年は、WEB実装の仕事が頼めるフリーのエンジニアさんのパートナーともっとつながりたいなと思います。

そこで、以下のパートナーさんを募集します。もし興味持って頂けましたら、ブルーパドルか私のTwitterまで、ご連絡ください。

「パートナー募集」
1:WEB実装が得意な、フリーのエンジニア
→管理画面(WordPress、Contentfulなどに慣れてる方)
→デザイン的な感覚が伝わる方
→できれば、WEB実装が好きな人が嬉しいです。本当はインスタレーション系の仕事が好きだけど、食べるためにWEB仕事もする。というよりは、WEB制作が好きなエンジニアともっと出会いたいです。




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●得たもの1:
会社員を雇えるありがたみ

長文になりましたが、結果的にブルーパドルとしては、ギルドにしたことで、ひとまず1年目は良かったと言えるかなと思います。

でもこの1年で実感したのは、社員のありがたみです。優秀なメンバーの1ヶ月のリソースを確実に確保できて、それを給与制で動いてもらえるのは、めちゃくちゃありがたい事だなと思いました。

また、人に教える事は好きだし、そこでの自分が成長できることも多いので、やっぱりメンターはしたいです。原石となる若い人を育てるという経験は、定期的にしていきたい。新卒で、天才を見つけることができるのも醍醐味です。

その意味でも、今後のブルーパドルとして、どこかでまた社員を募集することはありそうです。ギルド組織+社員。ある期間、社員として働いて頂いたあとに、成長して社員として囲えるレベルではなくなったら独立を薦める、ギルドメンバーになる。みたいな形は理想かもしれません。


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●得たもの2:
ギルド型+会社型のハイブリッド説

また、サービスの開発みたいな大きなプロジェクトがメインとなる場合も、会社形態が必要になると思います。現状、ブルーパドルでは短期間のプロジェクトが多いからギルドでいいんですが、自社で大きなサービスとかを始めるとなると、別会社をつくるか、それ専用のメンバーを集める必要があります。

今の世の中、フリーor会社員の2択ではなくて、ギルドみたいなの第3の道、第4の道はあると思います。そして、ギルドになったからといって、それだけに100%コミットするのではなく、何割かはギルド、何割かは会社に所属。みたいなことが、もっと自由にできるようになってきています。

いろんな選択肢をもって、ハイブリッド的にやっていくことは、面白いかもしれません。私もチョコとブルーパドルの併用は、すごく効いています。




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●得たもの3:
「仮説/検証」を繰り返していくことが一番大事

もしブルーパドルが、ギルド化しないまま2019年を過ごしていたらと思うと、ちょっとドキドキします。仕事の受け方も劇的な変化がなくて、新しいチャレンジの量が減ったかもしれません。私個人で受けれる仕事にも制限が出たような気もします。

やっぱり一番大事なのは、ギルドがいいとか、会社がいいとかって話ではなくて、定期的に振り返りをすることだと思います。「こうするともっとうまく行く」という仮説を常に持っていて、その検証をしていく日常。

月に1回くらいは目標に対してブレてないか点検し、おかしければ生活や仕事の仕方を改善する。

年に1度は大きな振り返りをし、おかしければ、そもそもの自分の働き方や生き方の構造から見直す。そして、こうするともっとうまく行くかも、という仮説を立てて、それを1年かけて検証していく。みたいなことが、大事なのかなと思います。

なので私も、今年は1年ギルドやったことから、もっとこうするといいという仮説を立てたので、また1年かけて検証していきます。


それでは、2020年もよろしくお願いいたします!







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1982年生まれ。プランナー/アートディレクター。株式会社ブルーパドル代表。『不思議な宿』『小1起業家』『CODE COFFEE』『変なWEBメディア』『5歳児が値段を決める美術館』『Kocri』など、様々なコンテンツを量産中。
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