「子育てブレスト」_0歳から小5までの、変わった育児ハックをまとめた本
書籍「子育てブレスト」が2023年8月2日に小学館より発売されます。さとうけ12年分(0歳→小5)の育児ハックをまとめた本です。寝ない、登園しない、食べない、着替えない、宿題をしないといった育児の困りごとに対して「アイデアと工夫」でなんとか対応していきました。その中から厳選した67個を一冊に編集したものです。
おもちゃ作家であり、奥さんでもある佐藤蕗さんとの共著です。このnoteでは、本のダイジェストをご紹介します。
SNSで話題になった育児ハック
本書は大きく2つのコンテンツで構成されています。
本書1つめのコンテンツは、SNSでもシェアしてきた、小1起業家や等身大パネルみたいな「作品系のハック」です。
小1起業家や、等身大パネルマザー、車窓忍者、5歳児が値段を決める美術館、くらしのひらがな、0歳ボドゲなど。2011年より、ちょっと変わった子どもコンテンツをいろいろ作ってきました。
●「車窓忍者」もすごい反響。24万いいね。
●「偉人漫画モビール」も18万いいね
https://twitter.com/sato_nezi/status/1231051035218673665
●5歳児が値段を決める美術館
https://five.blue-puddle.com/
●顔ハメ絵本
https://blue-puddle.com/works/facebook
●くらしのひらがな
https://hiragana.nezihiko.com/
こういった特殊なコンテンツを、ぎゅっとまとめました。
1ー2歳の育児ハック
そして本書のコンテンツ2つ目は、年齢別の育児ハックです。SNSでは発信してないけど、いろいろ役立つ育児ハックを12年間やってきました。本書では、そんな「さとうけ秘伝のハック」を紹介しています。
まず1ー2歳から。この時期は歩き始めて、できることが増える頃。こどもの成長に合わせて、多彩なアイデアが生まれてきました。
例1)「おうちホビーオフ」
おもちゃ箱に埋もれた玩具たち。パーツがバラバラになったりして、古びてしまいます。このおもちゃたちの魅力を、復活させる方法はないでしょうか?
そのヒントは…ホビーオフなど「中古おもちゃ屋の陳列棚」です。お店ではこうやって、いろんなおもちゃが、パーツごとに売られています。こういう陳列ってワクワクしませんか?
そこで、家でもホビーオフみたいに陳列をしてみます。うちの場合、ホビーオフで買った袋を残しておいて、それに家にあるおもちゃを入れて店っぽく飾ります。すると、なぜか古びたおもちゃが、また魅力を発揮するのです。家におもちゃ屋ができて、大喜ぶこども。親がレジ係をやって、ちゃんと一回買ってから遊べるようにしたりしても楽しいです。
効果抜群なので、ぜひお試しください!
他にも1-2歳向けに、13個の育児ハックを掲載しました。
3ー4歳の育児ハック
次に3−4歳向けのアイデア。この章では、イヤイヤ期向けのものをいろいろ紹介しています。うちの場合、2歳くらいから始まったイヤイヤ期は4歳まで続いてて、もう大変。どうしようもないことばかりですが、それでもアイデアでなんとかできる部分は対抗したい。そう思って、あの手この手を試していました。
例2)「電車ヨガ」
この時期の子どもが、電車で暴れるときは大変です。とくに友達の子と一緒に電車にいるときは、テンション上がって騒いでしまい大変でした。
そのときに実施したのが、「動いた方が負け」という電車ヨガゲーム。
親が監視して、ピクリと腕が動いたりしたら、マイナス1ポイントなどを宣言。子どもたちはニヤニヤしながらも、結果的には数駅ほど静めることに成功しました。
他にもイヤイヤ期対策を中心に、13個の育児ハックを掲載しました。
5ー6歳の育児ハック
この歳になると、遊びも複雑になってきます。作ったり考えたりすることが好きになってきた長男と、新しい遊びをたくさん考えて楽しみました。
例3)「マッサージマリオ」
僕は身体が疲れやすいのもあり、子どもとずっと遊ぶのはしんどい。子は遊びたい、親は休みたい。この矛盾を解決する奇跡のハックはないでしょうか?
その答えは「マリオ」です。僕の背中を、マリオのステージみたいして、こどもにいっぱい踏んでもらうというアイデアです。やり方は簡単で、マリオのBGMを口ずさむだけ。たったそれだけで背中踏みがマリオのステージになります。
こどもは足からスタート、背中がゴールのアスレチックステージ。 落ちたらスタートからやり直しなので、何回も喜んで踏んでくれます。こどもの妄想力の高さを利用したハックですね。
他にも、いろんな遊びや、ワークショップぽいものなど10個を掲載しています。
小1ー2の育児ハック
小学生になって、宿題や勉強についての課題に直面。学びは楽しいものと思ってもらえるような方法をよく考えていました。その中から1つハックをご紹介します。
例4)「親への宿題」
小1になった子が宿題に疲れてたことがありました。
そこで逆に、子どもに宿題を作ってもらうことに!親にテストさせるのは新鮮で、息子は大喜びしていました。親が解答したものを、息子はすごい嬉しそうに採点。
宿題はやらされタスクですが、学びそのものは、けっこう面白いんだぞって伝えるときに、出題側に回ってもらうのはいい方法かなと思います。
小学生に入ると、一気に育児ハックの種類が変わってきました。9個のハックを掲載しました。
小3ー5の育児ハック
小5になると思春期っぽさが出始めました。親子のコミュニケーションの形が変わっていく中で、これまでとは違うアイデアが必要になってきました。
ちなみに、この小3くらいからの課題感を、よりギュッと詰めたのが、先月リリースした「こどもの夢中を推したい」という本です。こちらは「遊びと学び」について7組の人たちと対談して、深めていった本です。今回の本より、もっとちゃんとした本です。文字もいっぱい。中身も濃厚です。
逆に今回の「子育てハック」は、すごく軽い本。幼児のいる家庭がメインの本。育児アイデアは、見開きにつき1ネタ。イラスト多めで、文字をしっかり読まなくても、気楽に読める本を目指しました。
仕事で使う「課題解決の手法」を、育児に転用
最後に育児ハックの発想法を紹介します。僕と奥さんがやっている育児ハックは、仕事でやっている「課題解決」の手法を、育児に転用したアイデア集とも言えます。
例)保育園に行かせるという「ゴール設定」を見直す
課題解決の事例を1つご紹介します。例えば、「息子」という名のクライアントが、保育園に行きたくないと仰っているとします。
この場合、通常は「保育園いこ。お着替えしていこ。」と語りかけ、どうにかして気持ちを変えてもらう方法を考えます。でもなかなかお着替えしないし、出てくれません。
このとき、クライアントは心から「保育園に行きたくない」と思ってる訳ではなく、「今遊んでる楽しい遊びを続けたいだけ」という場合も、けっこう多い。そうであれば、外に出るための「楽しい遊び」をつくればいいと。
そのために、ゴール設定を見直し、もっと達成難易度の低いゴールに変えるのです。例えば「保育園に行く」を「玄関から外に出る」に変えてみます。
玄関から外に出すだけでOKなら、もう少し打ち手は広がります。玄関に音が鳴る鈴をつけて誘ってみたり。玄関の外にぬいぐるみを配置して、「え!?うそ!!玄関の外にスヌーピーが座ってる!」とか驚いてみたり。
すると、子どもはナンダナンダと、近寄ってきたりします。うまく外に出てしまえば、子どもの気分も変わって、外で何か楽しいこと探すモードが増えたりします。「よし、じゃあエレベーターまで競争しよう」とやったり、「自転車にもスヌーピーいるかな?」とか言ってみたり。
こうして、小さなゴールを積み上げていくことで、保育園に行くというゴールを少しずつ達成していくことができます。
※イヤイヤ期の子が、書籍の中で暴れてます
ちなみに、この書籍の中では、子どもたちが暴れて一部、文章が乱れています。書籍が読みにくくなってしまい、申し訳ございません。
そんな感じの書籍ですが、どうぞよろしくお願いします。
「子育てブレスト」
その手があったか!67のなるほど育児アイデア集
著者:佐藤ねじ/佐藤蕗
発売日:2023年8月2日
価格:1,980円(本体1,800円+税10%)
発行:小学館
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