見出し画像

お風呂に入りたがらない子の服を、簡単に脱がせるハック 【子育てデザイン思考】

佐藤ねじです。ふだん、企業のいろんな課題に対してアイデアを出して、解決策を考えたり、デザインしたりする仕事をしています。

そのスキルは、子育てに対しても使えることがあります。わざわざ発信するようなこともしてこなかったのですが、けっこう面白いハックもある気がします。

このシリーズでは、子供というクライアントに対して、僕と奥さんが試したいろんな「子育てデザイン思考」を紹介していきたいと思います。

お風呂に入れようとしても、全然服を脱がない2歳児

まず1つ目は、お風呂問題について。

長男が2歳か3歳の頃、お風呂に全然入りたがらない時期がありました。服を脱がせようとすると、逃げていくのです。

画像1


お風呂に入ってしまえば、ちゃんと楽しく入ってくれるのですが、服を脱がされることは嫌がります。お風呂入らないと汚れが溜まっちゃうよ、などと説明しても全く通じずです。

「課題」
服を脱いでお風呂に入ってもらうには、どうすればいいか?



お風呂に入りたくない訳ではない。服を脱ぎたくないだけなのだ


ここでまず、仮説を立てました。

クライアント(息子)は、おそらく「お風呂に入りたくない」訳ではない。

単純に服を脱ぐという『やらなければいけないこと』『面白くないこと』に抵抗をしているだけだと。

画像2


そこで、服を脱ぐという『義務』を、

服を脱ぐという『遊び』に価値変換すればイイのではないかと考えました。

画像4


服を楽しく脱いでもらうゲーム。

何かそういうアプリでもあるかもしれません。

あるいは、お風呂に入ろうダンスとかがあるかもしれません。

あるいは、何秒以内に服を脱げるか競うのも喜ぶかもしれません。

あるいは、服を脱ぐと何かインセンティブがもらえる仕組みもいいかもしれません。


しかし、日本にはすでに、伝統的な「服を楽しく脱ぐ遊び」が存在します。今回はその遊びを使うことにしました。


そう、軽快な音楽とともに、人々が嬉々としながら服を脱いでいく、あの大人の遊び…





画像3

野球拳です!

音楽に合わせてジャンケンして、服を脱いでいく「野球拳」。


野球拳をwikiで調べると、こう書かれていました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E7%90%83%E6%8B%B3

三味線と太鼓を伴奏に合わせて歌い踊り、じゃんけんで勝敗を決する遊戯であるが、テレビのバラエティ番組などの影響で「じゃんけんで負けた相手の服を脱がせるゲーム」という本来の趣旨とは異なった認識が一部に広まっている(wikipedia)

「野球拳=服を脱がせるエロい大人遊び」だと思ってましたが、もともとは伝統的な遊戯だったそうです。


これを、お風呂に入る子供に適用してみました。



嬉々として服を脱ぐ2歳児

ある日、クライアント(息子)に「お風呂に入る前に、野球拳で遊ぼう」と提案してみました。

画像5


軽快なリズムに反応するクライアント。めちゃくちゃ食いつきが良いです。

画像6


そして、気づけば簡単にスッポンポンに…おそるべし野球拳。

画像7


もはや野球拳は、子供をお風呂に入れるために存在したのではないかというくらいの破壊力です!

仮説は見事に、クライアントにぶっ刺さりました!


ただし、この遊びの欠点は、結果的に服を脱ぐまでけっこう時間がかかること。なので、そこは「どちらかがパンツ一丁になったら負け。負けたら、そのままお風呂入る」などの、勝敗ルールを設定するのが良いです。

もし現在、お困りのご家庭がありましたら、ぜひ1度、野球拳をお試しください!



「子育てデザイン思考」

このように「子供にやらせたいこと」×「やりたくなる遊び/ルール」がハマると、うまく行くことがあります。

PRとか広告の仕事も「企業が伝えたいこと/やりたいこと」を、「人の興味」に刺さるように工夫する行為でもあるので、似てる部分はあるなと思います。

あるいは、ユーザー視点で考えて、いろんなプロトタイプを作り、柔軟に試していく「デザイン思考」にも、ちょっと似ている気がします。

そこで、こういうメソッドを応用した子育てハックを「子育てデザイン思考」と命名し、今後、たまにそういうものを紹介していこうと思います。よろしくお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?